ポジャギアートYangja-pang

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砂の上の植物群

2005-04-14 17:16:24 | ノンジャンル
「砂の上の植物群」といったら、
クレーの絵と吉行淳之介の小説の、
どちらをまず思い浮かべますか?
私は後者のほうです。
お読みになった方はおわかりかと思いますが
なんというかまあ……壮絶なお話です。
この小説、映画化もされておりまして、
まだ若かりし頃の仲谷昇が主演しています。
昔のこととてモノクロという印象しかありません。
つまり、小説と映画の両方から、
クレーの絵を想像するのは、きわめて難しかったのです。

クレーの画集なんて山ほど出ているのだから、
とっとと探してみればいいモノを、
生来のズボラゆえウン10年も放ったらかしておいたのですが
先日『クレーの贈りもの』なる本の表紙が
他ならぬこの作品だと知ってびっくりしました。


(『クレーの贈りもの』P14所収/コロナ・ブックス)

この絵ならさんざん目にしてきたのに、
砂の上の植物群という言葉と、
この色彩とが全然結びつかなかったからです。
それにしても
なんでこれがあの小説になるかな……
もちろん小説のなかでもその経緯は明かされているし、
吉行淳之介自身、
エッセイ等で語っていることではあるけれど……

ところで
クレーやモンドリアンの作品とポジャギのデザインには
共通性が感じられるとよく言われます。
海外の人に説明するとき、こういった画家を
引き合いに出すとわかりやすいからでしょう。
でも、やっぱり基本的なところで全然違うのよね。