A DAY IN THE LIFE

好きなゴルフと古いLPやCDの棚卸しをしながらのJAZZの話題を中心に。

自分でエアチェックした物は、アルバムとはまた違った楽しみがあるような・・

2015-02-05 | MY FAVORITE ALBUM
Aurex Jazz Festival '81 / All Star Jam Session

一時お蔵入りしていた自宅のアナログのレコードが再びターンテーブルに乗って10年近く経つ。当時は仕事とゴルフに熱中していたが、歳をとったら好きだったジャズをもう一度聴き直したいと思ったのがきっかけだ。

ちょうどその頃このブログを開設した。最初は、ゴルフの記録を残すことが主な目的であったが、このブログのタイトルでもあるウェスモンゴメリーのアルバムを取り上げたのを機にジャズのアルバム紹介もするようになった。

三日坊主にならないように、それをきっかけにレコードの棚卸も始めた。昔聴きこんだアルバム、一回聴いてお蔵入りしたものまで、今聴き返すとそれなりに新たな印象が生まれる。レコードを棚卸すれば、当然CDも。一時、新たにアルバムを買う事も無くなっていたが、聴き始めるとまた新たなアルバムが欲しくなる。新しいアルバムというよりは、古いアルバムを聴いて気になったものがまた増えてくる。昔は、欲しいアルバムを探すのも楽しみであったが、今ではネットで簡単に探せる。簡単に買えるようになったのが、いいのか悪いのか、店に足を運んで探す楽しみは無くなった。

お蔭で、棚卸は遅々として進まないが、最近は、ゴルフの記事よりももっぱらジャズアルバムの記事になっている。別にゴルフを辞めた訳ではないが、プレーへの執着心が無くなると、書く事も無くなる。
最近はアルバムそのものの紹介よりも、アルバムにまつわる話が多くなっている。これも、棚卸をやっている中で、好きなサドメル(ビッグバンド)、ペッパーアダムス、そしてConcordに関しては、せっかくなので少し突っ込んで調べてみたいと思う、ファンの心理からだろう。

段ボールに詰まったままであった古いスイングジャーナルも再び書棚に陽の目を見た。良く読んだ記憶のものもあれば、全く記憶にないものもある。確かに、仕事が忙しかった時期は読む暇もなく、定期購読して毎号届くものの、ただ積んでおいたものも多かった。

昨年は、ベーターのデッキを復活させた。これで段ボールに詰めてあったβのテープが陽の目を見た。30年以上前の懐かしい映像に見入ってしまうことも。

そこに、また一つ最近復活させたものがある。カセットテープである。当時エアチェックをしたものがこれも一山ある。元々整理ができない質なので、タイトルはあってもインデックスが記されていない物が大半。中身は聴いてみてのお楽しみということだ。

もうひとつ物置にオープンテープが一山あるが、これもいつかは手を付けなければと思うが、これはいつになることやら。

こんな生活ができるようになったのも、最近は仕事を減らして比較的自由な時間がとれるようになったのもひとつの要因だ。
程ほどにしようとは思うが、元々凝り性。次の楽しみが見つかるまではしばらくは続きそうだ。



さて復活したカセットで最初に聴いたのは、この81年のオーレックスのオールスターズの演奏のエアチェック。レコードではカットされている、ゲッツとブルックマイヤーのそれぞれのソロが異色だ。アルバムではゲッツはミルトジャクソンとのイマネマと、ブルックマイヤーはマリガンとバニーズチューンの再演となるが、それぞれのソロは懐メロではなく全く違う雰囲気の演奏だ。

というのも、この81年というと、ゲッツはサンフランシスコに居を移しConcordで復活する時。そしてブルックマイヤーも古巣のメルルイスオーケストラでも本気モードを出していた頃だ。
此の頃は、ジャズフェスティバルも全盛期、世界中で色々なコンサートが開かれていた。今聴き返してみると、お祭りは別の場として割り切り、皆、本業では真剣モードだった気がする。このようなお祭りでは、自分のソロの時だけは、今の自分のせめてものアピールの場だったのかもしれない。

コンサートのプログラム作りも、一般受けを狙って(それはそれで楽しいものだが)出演者の普段の演奏とは違う物であったことが良く分かる。

ということで、表題のアルバムはこの時のライブアルバムだが、今回は自分のカセットのエアチェックで聴いてみた。曲が違い、順番が違うだけでもアルバムとはまた違った印象を受けるものだ。

1. Crisis
2. Bernie's Tune
3. Song For Strayhorn
4. What Am I Here For
5. Take The 'A' Train - Caravan - Things Ain't What They Used To Be
6. A Night In Tunisia
7. Time For The Dancers
8. The Girl From Ipanema
9. Bag's Groove

Freddie Hubbard (tp)
Stan Getz (ts)
Bob Brookmeyer (vtb)
Gerry Mulligan (bs)
Milt Jackson (vib)
Roland Hanna (p)
Ray Brown (b)
Art Blakey (ds)

Engineer : Yoshihisa Watanabe, Yutaka Tomioka
Executive-Producer : Nobuo Ohtani
Producer : Yoichiro Kikuchi

Live recorded at Budokan, Tokyo on September 3, 1981
Live recorded at Osaka Festival Hall, Osaka on September 2, 1981
live recorded at Yokohama Stadium, Yokohama on September 6, 1981
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昔からの友人達と、普段着のペッパーアダムスのベストプレー・・・・

2015-02-03 | PEPPER ADAMS
Encounter! / Pepper Adams

ペッパーアダムスのリーダーアルバムをとりあえず全て紹介したと思ったら、肝心な一枚がまだだったようだった。大分前に記事を書いた記憶があったのだが、追加で紹介しておくことにする。

実は、この最後の一枚が、自分の好きなアダムスのアルバムの中で上位に入るアルバムだ。何といってもこのアルバムの良さはエルビンジョーンズのドラムにあると思うのだが、改めて聴き直してみると・・・。

まず、このアルバムが録音されたのは1968年12月、サドメルでの活動も3年目に入り一層忙しくなっていた時期である。

アダムスにアルバム作らないかと誘ったのはプロデューサーのFred Norsworthy。過去に、一度Jazzlineというレーベルを作ったこともある。アダムスもそこでWillie Wilsonのアルバムに参加したこともあり、お互い知った仲だった。以前紹介したが、その後このアルバムは権利関係が曖昧になって、数多くのコピー版が作られたアルバムだ。その辺りがルーズなプロデューサーかもしれない。

このノースワーシーは、その時はどこのレーベルにも所属していないフリーな立場のプロデューサーであった。レコーディングにあたって彼からの具体的な要求は何もなく、曲も共演者も何の拘束も無い、アダムスが自由に選んでいいというものであった。
アダムスは、このアルバムでのプレーを「無駄な脂肪が何もついていない、特段の仕掛けも無い正直な演奏だ。当時は、何かしらお金にするための露骨な試みが入るものであったが」と言っている。それだけで、素顔のアダムス、そしてその仲間達の普段の演奏が聴ける内容となる条件は整った。

アダムスは一週間話を預かって、彼に返事をした。「メンバーが決まったので、話を受けようと」。そして、スタジオを手配して、レコーディングセッションが開かれた。ちょうどデュークピアソンのビッグバンドの録音を終え、クリスマスも迫った12月11、12の2日間であった。

アダムスの好きなようにしていいと言われたメンバーは確かにアダムスとはツーカーの中であった。シムスは一緒にロフトで切磋琢磨した仲、フラナガンのエルビンは昔からのプレー仲間、ベースのロンカーターも世代は少し違うがアダムスの隣町出身の同じデトロイターであった。セッションの様子は、すぐに地元のBlue birdでのセッションの雰囲気となった。録音は快調に進み、2日間で6時間分以上のテイクが録られたそうだ。

選曲は、晩年はオリジナルに拘っていたが今回は2曲だけ。最初のアダムスのオリジナルInaoutでは、ウォーミングアップを兼ねてか各人のハードなソロの交換が続く。
ジョーヘンダーソンの曲を2曲選んでいるのが特徴であり、ファンキーやハードバップというのと少し違った穏やかなムードを醸し出している。The Star-Crossed Loversのバラードプレーも良い感じだ。サドジョーンズの曲ではミンガスを意識し、トミーフラナガンがオーバーシーズで演じたVerdandiも取り上げている。

このアルバムは、録音するまでは順調であったが、出来上がってからが一苦労であった。
ノースワーシーは出来上がった録音を持って、各レーベルを廻る。ところが、パシフィックジャズもブルーノートも、この時代のアルバムの多くはPOP路線に変わっており、特にメジャーレーベルではこのようなストレートアヘッドなジャズアルバムは受入れられなかった。

そこに助け舟で現れたのが、プレスティッジの元で自由にアルバム作りを任されていたドン・シュリッテンだった。結局、ドン・シュリッテンがこのアルバムを買上げて、プレスティッジに売り込みに行った。プレスティッジのオーナーのボブ・ワインストックがレーベルの売却話を始めたドサクサに紛れてうまくプレスティッジへの売り込みに成功。めでたくプレスティッジのカタログに並んで陽の目を見ることになる。



という意味では、今回はドン・シュリッテンも直接はタッチしなかったが、彼のお蔭で結果的に素晴らしいアルバムが世に出たということになる。しかし、プレスティッジに渡されたテイクは最小限だけ。残りのテイクは胡散霧消、プレーヤー達には印税も入らなかったらしい。
どうもアダムスはお金に縁が無い。

アダムスのクロノグラフィーを見ると、このようなgigが何日も並ぶ。レコーディングは自分のアルバムであろうと、他人のアルバムであろうと、ある種よそ行きの顔、日々のgigで聴けたような、このような普段着の演奏はなかなかアルバムでは聴く事ができない。プライベート録音は数多く残されているようなので、その内、ライブ物で聞けるようになればいいのだが。

例えば、これは1967年モントリオールでの録音



1. Inanout                     Pepper Adams 5:47
2. The Star-Crossed Lovers    Duke Ellington / Billy Strayhorn 3:54
3. Cindy's Tune                   Pepper Adams 5:58
4. Serenity             John Coltrane / Joe Henderson 6:27
5. Elusive                       Thad Jones 7:15
6. I've Just Seen Her         Lee Adams / Charles Strouse 7:17
7. Punjab                       Joe Henderson 4:05
8. Verdandi                      Tommy Flanagan 3:57

Pepper Adams (bs)
Zoot Sims (ts)
Tommy Flanagan (p)
Ron Carter (b)
Elvin Jones (ds)

Produced by Fred Northworthy
Engineer : Tommy Nola
Recorded on December 11 & 12, 1968


Encounter
クリエーター情報なし
Ojc
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久々に、ストレートなジャズの演奏をトランペットとボーカルで・・・

2015-02-02 | CONCORD
Stand By For The Jack Sheldon Quartet

昔、スイングジャーナルの読者人気投票のランキングを見ると、ギターに植木等、トロンボーンに谷啓といった名前が並んでいた。コメディアンとして有名になったクレージーキャッツの面々であるが、以前はジャズを演奏していたミュージシャン達であった。コミックバンドを経て、それぞれの道へ進んだが、谷啓は、最後までテレビ番組でもトロンボーンのプレーを披露していた。

ジャックシェルドン、元々は‘50年代西海岸で活躍していたトランぺッター。50年代のウェストコーストで作られたアルバムには、コンボでもオーケストラでも彼の名前は数多く見かける

しかし、60年代に入ると、テレビや映画に俳優、コメディアンとして登場し、活躍の場はすっかりテレビ中心に変った。テレビに出ている時もトランペットとボーカルを忘れることは無かったが、ストレートのジャズというよりは、ポピュラーな曲を演奏したり、子供番組の主題歌を歌ったり、その活動はジャズからはどんどん離れていった。



しかし、70年代に入ると、再びトランぺッターとしてスタジオワークを中心に活動を再開する。そして、ストレートなジャズの演奏も。ビルベイリーのビッグバンドに参加しコンコルドのアルバムにもシェルドンの名前が見られるようになった。

そんな彼を、カールジェファーソンが放っておくことは無かった。
Concordレーベルは、ベテランの復帰の機会を提供する、ある種のリハビリの場のような存在であった。無理に今風の演奏を強い得ることなく、本人の意向を一番尊重し、ベストなプレーができる環境を常に用意していたので、ミュージシャンにとっては気負うことなく久々のプレーでも気楽に演奏できたかもしれない。

今回もコンコルドのハウストリオとでもいえる、トンプキンス、ブラウン、ジェイクハナがバックを務める。このトリオをバックに、シェルドンに「お好みのトランペットと歌をご自由にどうぞ」といった感じのセッションである。

ジャケットのテレビ画面を模したデザインも、シェルドンのキャリアを知っている人にとっては、意味が良く分かると思う。テレビではプレーヤーとしてよりも、長年Merv Griffin Showのミュージカルディレクターとして有名になってしまったシェルドンだが、今度のプログラムは「いつもお馴染みのシェルドンではなく、ジャックシェルドンカルテットがスタンバイしています」ということだろう。
そして、このカルテットの演奏は、ジェファーソンの思惑どおり、シェルドンのジャズプレーヤーとしての側面を再び全面的にアピールした内容となった。

トランペットを吹くボーカルといえばチェットベイカーが有名だが、タイプは異なってもこのシェルドンも両刀使いだ。このアルバムでも、トランペットとボーカルの曲を交互に配し、楽器も歌もどちらもメインとアピールしたかったのだろう。

基本的にはモダンスイング系のスインギーなトランペットであるが、曲に合わせてプレースタイルは微妙に変えている。バイバイブラックバードのトランペットというとマイルスを思い出してしまうが、ここでもミュートプレーで軽快に(もちろんマイルスのような鋭さはないが)、そしてシャドウオブユアスマイルでは、低音域でストレートなメロディーの美しさを訴える。バラードもスインギーな曲もご機嫌である。

歌の方も、余興で歌うといった感じではなく、最後の曲、The Very Thought of Youでは7分にも及んでじっくり歌い込んでいる。

この録音がきっかけだと思うが、翌月行われたウディーハーマン仕切りのジャムセッションにも参加している

その後も、プレーや歌を継続して行くが、エンターテイナーとしてステージの楽しさも、演奏や歌に加えて人気を博した要因であろう。いずれにしても、才能豊かな人は、何かを極めるにしても他の分野での才能が助けになって大きく育つのは間違いない。
どんなに上手く演奏しても、ただ黙々と演奏するライブが楽しくないのは、そのようなキャラクターが影響するのかもしれない。

その当時のライブの様子↓


1. I Love you
2. Daydream
3. Cherry
4. Don’t Get Around Much Anymore
5. Bye Bye Blackbird
6. I’m Getting Sentimental Over You
7. Shadow of Your Smile
8. Get Out Of Town / Ours
9. Poor Butterfly
10. The Very Thought Of You

Jack Sheldon (tp)
Ross Tompkins (p)
Ray Brown (b)
Jake Hanna (ds)

Produced by Carl Jefferson
Recording Engineer : Phil Edwards

Recorded at Ocean Way Recording, Hollywood, California, March 1983

Originally released on Concord CJ-229
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ビッグバンド育ちは、誰もがいつかは自分のビッグバンドをと思うのだが・・・

2015-02-01 | MY FAVORITE ALBUM
Taking The Long Way Home / The Bud Shank Big Band

ビッグバンド育ちのミュージシャンは、いつかは自分のオーケストラを持つのが夢かもしれない。ペッパーアダムスは自分でも譜面も書いたが、自分のオーケストラを持つことはできなかった。やっと最後のレコーディングで、ビッグバンドをバックにしたアルバムを残せたのがせめてもの救いであった。

ソリストは日頃のプレーでもビッグバンドをバックに演奏する機会を得ることは簡単ではない。努力すれば多くのメンバーを集め、リハーサルを重ねて、演奏の質を上げていくリハーサルオーケストラを持つことは可能でも、日常的にそれを運営することは洋の東西を問わず、経済的な面で難しいのが現実だ。
その昔、ドンエリスがビッグバンドを立ち上げた時は、他に仕事を持っているミュージシャンを集めたとか。

スタンケントンの出身で、西海岸を中心に活躍してきたバドシャンクはパーカー派の流れを汲む名アルト奏者だ。50年代から活躍し、一時スタジオワークが中心であったが、その後ローリンドアルメイダなどと共にLA4に加わって活動した。さらに、ショーティーロジャースとともにジャズの第一線に復帰し、ライブもレコーディングも最後までジャズに拘った一人だ。

しかし、そのプレーは。スモールコンボでの演奏が中心であった。ビッグバンド育ちなので、いつかは自分のビッグバンドでと思うのは、彼も他のミュージシャンと同じであった。しかし、彼の場合は、自分で作曲はするが、オーケストラのアレンジをやらなかったので、自分の作品をやってみたいという想いは、他のアレンジをメインにしているミュージシャンよりは少なかったようだが。

そのようなバドシャンクに、ビッグバンドのリーダーになるチャンスが訪れた。
2005年ロスアンジェルスジャズインスティテュートが主催するスタンケントンネオフォニックオーケストラの40周年記念のコンサートに出演する機会が得られた。
この第一回のオリジナルのケントンのコンサートには、シャンクはメインソリストとして出演していたが、自らビッグバンドのリーダーとして参加するのは今回が初めての経験であった。早速譜面の用意が始まった。

約10年前、シャンクはフランクフルトのラジオ局からの依頼があってメンバーを集めたことがあったが、その時、アレンジをマイクバロン、ボブクーパー、マニーアルバムなどに依頼しそのスコアがあった。いつもコンボでやっている曲のアレンジをビッグバンド用に手直しもした。そして、75歳の誕生日を迎えた2001年、それを祝って作られたビッグバンドアレンジで、2回だけ演奏された曲もあった。

そして、このコンサートをジャズメディアレーベルのオーナー、グラハムガーターがライブ録音をすることになった。レコーディングとなると、準備には普通以上に力を入れざるを得ない。
バドシャンクがビッグバンドと向き合う基本はやはりスイングすること。シャンク流のノリへの拘りもあったようだ。ロスでいつも一緒にプレーしているメンバーを中心に本番に先立って入念にリハーサルが繰り返され、譜面への手直しも行われていった。いつもクインテットで演奏している曲のアレンジも完成した。ところがいつも相手を務めているピートクリストリーブが参加できなくなって相手を替えなければならなくなった。全編、テナーとの掛け合いが売りだけに呼吸合わせも大事だった。

そして、本番を迎える。会場はロスのホテルが会場。
全曲、バドシャンクがフィーチャーされている。ソリスト冥利に尽きるコンサートがスタートする。
フルートも得意なシャンクであるが、今回はアルト一本。自らMCを務め、順調にスタートする。シャンクが軽くメロディーを吹いて始まると、続いてオーケストラが炸裂する。如何にもウェストコーストのビッグバンドといった感じのスマートな演奏だ。

エバンスのワルツフォーデビーのビッグバンド版というのも珍しい。ここではボブクーパーのアレンジだが、シャンク自身は1996年にエバンスの曲を集めたアルバムでも演奏している。シャンクはよく演奏する曲だそうだ。

Lime Awayはライムハウスブルースをベースにしたスインギーな曲。ドックセベリンセンのオーケストラに提供したアレンジに手を加えたが、ここではトランペットのカールサンダースのソロが先行する。

スインギーな曲が続くが、最後の20分近くの大作Taking The Long Way Homeはがらりと雰囲気が変る。アレンジャーのボブフローレンスも駆けつけてくれて、自らピアノを担当した。

この曲が終わり、最後にメンバー紹介があってコンサートは幕を閉じるが、シャンクの80歳にして初めて経験したビッグバンドのリーダー&メインソリストの大役を終えた嬉しそうな顔が目に浮かぶ。

1. Rosebud
2. Waltz for Debby
3. Greasiness Is Happening
4. Night and Day
5. The Night Has a Thousand Eyes
6. The Starduster
7. Limes Away
8. Taking the Long Way Home

The Bud Shank Big Band

Bud Shank (as)

Ron Stout (tp)
Dennis Farias (tp)
Carl Saunders (tp)
Roger Ingram (tp)
Mike Barone (tb.arr)
Andy Martin (tb)
Craig Gosnell (tb)
Charlie Morillas (tb)
Doug Webb (ts)
Keith Bishop (as)
Brian Williams (ts)
Lanny Morgan(as)
Jack Nimitz (bs)
Bob Florence (p,arr)
Christian Jacob (p)
Joel Hamilton (b)
Kevin Kanner (ds)

Produced by Graham Carter
Tim Pinch : Engineer

Manny Albam Arranger
Bob Cooper Arranger

Taking the Long Way Home
クリエーター情報なし
Jazzed Media


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