A DAY IN THE LIFE

好きなゴルフと古いLPやCDの棚卸しをしながらのJAZZの話題を中心に。

いつかは一緒になると思われたお似合いのカップル・・

2011-10-16 | MY FAVORITE ALBUM
Place Vendôme / The Modern Jazz Quartet & Swingle Singers

室内楽風のジャズといえば代表格はMJQ。ビバップの全盛期にある種対極にあるコンセプトでグループとしてのカラーをここまで拘ったグループも珍しい。類は友を呼ぶという訳ではないが、同じようなコンセプトのプレーヤーとの共演もいくつかある。LA4のローリンドアルメイダとの共演もあった。コーラスグループのスウィングルシンガースも同じようなコンセプトのグループだがこの両者の共演盤がこのアルバムだ。

誰が見てもお似合いの夫婦だが訳あってなかなか一緒になれないということがある。この2つのグループもそうだったのかもしれない。録音は’66年だが、ジョンルイスとスウィングルシンガースのリーダー、ウォードスイングルは2年前には一緒に演奏する約束ができていたそうだ。2年がかりで実現した作品だ。MJQのフィリップス原版のアメリカでの発売はAtlanticだが、このアルバムだけは別扱いだったのも何かがあったのだろう。
ヨーロッパでは当然のようにヒットしたアルバムだが、本家のアメリカではジャズアルバムとしてはなかなか評価されなかったとも聞く。ジャックルーシェにしてもオイゲンキケロにしても、クラッシクとジャズの融合を試みたのはヨーロッパ勢が有力だ。クラッシクをベースにジャズを受け入れる土壌はやはりヨーロッパが上手だったのかもしれない。まだフュージョンとかクロスオーバーとか言われる前の話。ジャズの世界では新旧の対峙はあったが、他のジャンルとの融合はこの時代はまだまだ進んでいなかったのだろう。硬派のジャズファンからすると、ジャズとは言いたくなかった代物かもしれない。しかし、世の常として、世の中の変化に対応できない堅物は大体世の中から絶命していく。古いジャズからメインストリーム、前衛、そして他の音楽との融合まで当時から幅広く受け入れていたヨーロッパがジャズの主流の伝承の場になっていくのは必然だったのかもしれない。

今月に入って仕事に復帰して久々に多忙な毎日が続く。時間的にも忙しくなったが、怠け癖のついた頭を仕事モードに切り替えるのが大変だ。これからの季節、疲れた頭を休めリラックスした気分で秋の夜長を楽しむには最適な一枚だ。



1. Sascha (Little David's Fugue) Lewis 4:18
2. Aria [Orchestral Suite No. 3 in D Major, BWV 1068] Bach 5:41
3. Vendôme Lewis 3:32
4. The Musical Offering (Musikalisches Opfer), for keyboard and chamber instru [Musical Offering, BWV 1079] Bach 6:34
5. Dido's Lament "When I Am Laid in Earth" [From Dido and Aeneas] Purcell 5:05
6. Alexander's Fugue Lewis 4:53
7. Three Windows Lewis 7:10


The Swingle Singers
Janette Baucomont Soprano (Vocal)
Jeanette Baucomont Soprano (Vocal)
Christiane Legrand Soprano (Vocal)
Claudine Meunier Alto (Vocals)
Alice Herald Alto (Vocals)
Claude Germain Tenor (Vocal)
Jean Cussac Bass (Vocal)
José Germain Bass (Vocal)

The Modern Jazz Quartet
Milt Jackson (vib)
John Lewis (p)
Percy Heath (b)
Connie Kay (ds)

Pierre Fatosme Producer, Recording

Recorded on Sep 27, 1966 & Oct 30, 1966











Place Vendome
MJQ&SWINGLE SINGERS
Philips Import
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