A DAY IN THE LIFE

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次世代テレビ放送はどうなるか? (15) 番組視聴率とは本来その番組を見た人の数で語れるべきだが・・

2011-10-04 | Weblog
テレビの視聴率は翌日日報で、さらにランキングが毎週ビデオリサーチから発表される。関係者にとっては、これが試験の成績発表のようなものだ。特に鳴り物入りで企画された特番などは、注目の度合いが高まる。最新の一覧を見ても20%を越える番組などはほとんど無いのが分かる。
民放各局では個別の番組の視聴率は勿論気になるが、それ以外に局全体の平均視聴率の動向に一喜一憂する。全日とかゴールデンとか時間帯の視聴率も気になるところだ。要は、この局の数字は局全体の広告料特にスポットの価格に影響するからだ。この視聴率は世帯視聴率なので、スポンサーの個々の広告にさらに影響してくる個人視聴率はまた別の数字がある。

さて、この週間ランキングを見ると、番組名と視聴率の他に局名と放送開始時間と放送時間が付記されている。要は、この視聴率とは対象となる放送時間の毎分の視聴率の平均である。ドラマのようなものは毎分の視聴率を見てもそれほど増減がなく平均的な数字が並ぶ。一方、番組によっては同じ番組内で視聴率の高低が大きく変動するものもある。例えば先日盛り上がった女子サッカーなどは、後半の見所に視聴率が跳ね上がる。
いずれにしても、番組の視聴率とはいうものの、それは放送時間の平均視聴率ということだ。前に述べたように、録画をしたものはカウントしていないし、それが実際に見られた数字も加えていない。あくまでも、視聴率とはリアルタイム放送された番組の視聴率である。

NHKの7時のニュースは、大きな事件があれば当然数字は跳ね上がるが普段でも高い視聴率になる。同じニュースがNEWS9でまた放送されても、7時のニュースは7時のニュースとして、それぞれ別々にカウントされる。ニュースは同じ素材でもアナウンサーやキャスターも代わるし、刻々と状況が変わるので別と言えば別物であるが。
ドラマのランンキングを見ると、朝の連ドラ「おひさま」や、日曜の20時の大河ドラマ「江・姫達の戦国」はランキング上位の常連だ。ところが、「江」は日曜日の20時以外にもオンエアされている。BSでの放送は、実は通常の放送より前の18:00~行われているし、再放送は翌土曜日の13:05~行われている。更に最近では「NHKオンディマンド」にも、すぐアップされるので見逃した時だけでなく、このオンディマンドを都合の良い時に見ている人も多くなってきた。そしてさらに自分で録画したものを毎週視ている人も結構多い。
ドラマという番組コンテンツの視聴率は、本来であればこれらをすべて足さなければならないが、そんな数字はどこにも発表されていない。昔と較べて大河ドラマの視聴率が落ちているといわれるが、実は以前と較べて色々な見方ができるようになったので、実際は反対に総視聴数は多かったという結果が出るかもしれない。

このように本来番組視聴率とは番組コンテンツをどの位の人に見られたかというのが筋であるが、昔からの指標である「放送時間にテレビ受像機のスイッチが入っている比率」で今でも語られている。確かに広告には必要な指標であるが、そろそろあまり意味の無い数字で一喜一憂するのを止めるときが訪れているのではないかと思う。広告自体も見られているかどうかが怪しくなっているので。
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