A DAY IN THE LIFE

好きなゴルフと古いLPやCDの棚卸しをしながらのJAZZの話題を中心に。

再会セッションは最高のメンバーで・・・

2006-05-19 | Thad Jones & Mel Lewis & VJO
Stan Getz & Bob Brookmeyer ’65 / Bob Brookmeyer and Friend

1965年、Thad Jones & Mel Lewisのbig band創設時に参加した数多くの有名プレーヤーの中で、多方面に渡って活躍してきたのはリーダーの2人を除くとボブブルックマイヤーだろう。このアルバムはブルックマイヤーがリーダーになっているが実質的にはスタンゲッツとの双頭コンボだ。この2人の出会いは古い。ゲッツの“At the Shrine”は1954年の作品だ。この頃から相性は良かったのだろう。テナーとトロンボーン(普通のトロンボーンではなくバルブトロンボーン)の音色のハーモニーは何とも云えず心地よい。

次なる出会いは、1961年。ゲッツがヨーロッパから帰国した時。ボサノバブームに乗ってブレークする前に一緒にプレーをしてアルバムも残している。そしてボサノバフィーバーが収まって、今回は久々の再開セッションとなった。タイトルは’65となっているが、’64年の録音である。GETZは’62~’63年にかけてはボサノバの録音が多かったが、これはストレートジャズ。久々にゲッツのパワフルな演奏が聴ける。

そして、サイドメンが凄い。当時人気沸騰のマイルスのグループからハンコックとカーター。コルトレーンのグループからはエルビンが参加している。さらにゲッツのグループから新進気鋭のゲイリーバートン。このメンバーを見ただけでワクワクしてきたものだ。日頃別々のグループで活動しているプレーヤーが、このような形でレコーディングのために集まるオールスターセッションもJAZZの楽しみだが、これだけのメンバーが一同に会すのはそうあるものではない。
2人の再会セッションに、プロデューサーのテオマセロは二人に人選を任せた結果がこのグループになったそうだ。

ところが、このアルバムが出た時はそれ程話題になることも無かったように記憶している。契約の関係もあり、リーダーがブルックマイヤーだったせいかもしれない。しかし、実態はゲッツとブルックマイヤーとのコラボレーション作品だ。このブルックマイヤーは、ゴリゴリ吹きまくるタイプではないので、一人ではなくパートナーがいた方が実力を発揮するタイプ、いわゆる絡み上手だと思う。バラードでは“Skylark”での二人の低音域を使ったソロ、アップテンポで”Who Cares”での白熱のプレーが秀逸であるが、どちらも、Elvin Jonesの木目細やかで、かつ挑戦的なバックが二人のプレーをより引き立たせている。



1. Jave Hoot
2. Misty
3. The Wrinkle
4. Bracket
5. Skylark
6. Sometime Ago
7. I’ve Grown Acustomed To Her Face
8. Who Cares

Stan Getz (ts)
Bob Brookmeyer (vtb)
Gary Burton (vib)
Herbie Hancock (p)
Ron Carter (b)
Elvin Jones (ds)

Produced By Teo Macero
Engineer Frank Laico
Recorded on May 26,27, 1964
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする