山クジラの田舎暮らし

岩手県北の田舎に生息する「山クジラ」です。定年後の田舎暮らしや趣味の山行きのことなど、発信していきます。

『異風者』=佐伯泰英著

2014-01-28 12:56:07 | 読書

佐伯泰英が時代小説を書き始めた初期の作品である『異風者』(いひゅもん)を読んだ。物語は九州の人吉藩の下士・源二郎は、周囲に嘲笑されながらも“異風”を貫き、たぐいまれな剣の才能で藩内に地位を築いていく。藩は守旧派と改革派の間で紛争が生じていた。守旧派一掃のために江戸に向かう御用人・実吉佐ェ門警護の源二郎だったが、それは長い苦難の始まりだった。解説によれば、この作品は佐伯泰英が時代小説に転じて初期の作品で、この本が刊行された1年後に『密命』シリーズが始まったとある。そして、この本の中には『密命』シリーズや『居眠り磐根』シリーズなどに出てくる物語の展開の要素が入っているとのことだ。確かに、どこかに『密命』の一場面が浮かんで来たりする感じもある。また、佐伯が尊敬していた作家が藤沢周平だということだが、最下層の武士の苦難を描くところなどは、藤沢周平をほうふつとさせるものがある。この物語に出てくる人吉藩の騒動は実際あったことだという。また、明治になっての敵討ちというのも実際にあった話らしい。実際の歴史をもとにしながら、フィクションとして作品を組みたてていくあたりはなかなかのものである。今や、佐伯泰英は毎月のように作品を出す、人気作家だが時代小説以前には不遇をかこっていたらしい。ある意味、現在の人気作家の地位を得るうえでの出発点になったかもしれない作品として味わった。


他人ドン

2014-01-28 07:41:10 | グルメ

おはようがんす。今朝もあまり寒くはないとはいっても当地は当然氷点下で、道はバリバリに凍り付いている。少し離れた山林の中を通る町道も除雪されたようで、まず安心して通行できた。昨日は、朝の歯科、午後の眼科と病院づけの一日だった。現在は治療ではなくすべて検査である。糖尿病を発症して以来、毎月に血糖検査と3か月に1回の眼底検査はかかしたことがない。A1cが通常の倍以上もあって、「即入院が必要」とまで言われた発病時点から10数年。とにかく飲み薬と食事療法、運動療法でいまだに失明もせず、腎不全にも陥らず良く持たせている方だと思う。歯科も歯茎からの出血が止まらず、たまらなくなって盛岡である歯科医院の門をたたき、その時は約1年にわたって歯周病の治療を受け、退職と同時に国保大野歯科診療所に移ってかれこれ3年をこえる。今回は症状が安定しているのということで、これまで3か月に1回だったものを、当面4か月に1回にし、それで問題が起きなければ6カ月に1回にしようという話だった。病気と向き合い、立ち向かう意志を持つことが大事だと感じている。あと、何年生きられるかはわからないが、可能な限り身体を維持して、「第3の躍進の波」を単なる「波」ではなく、民主連合政府に続く「峰」になるところまで見届けたいものだ。などと勝手なことを考えている。

今朝も奥さんはメニューで苦労をしている。メインになったのが「他人ドン」とはいってもどんぶりにのせたものではなく、その「具」だ。ようするに、豚肉で野菜を甘辛く煮て卵でとじたものである。これに塩マスを焼き、最近よく出てくるコマツナのツナ和え、サラダ。味噌汁はシジミ。私は土曜の朝と、日、月、水、金の夜が当番で彼女より一日少ないが、目先を変えるのに苦労をしている。以前、わが家では義母一人で三食をまかなっていたのだから大変だったろうと思う。今は、男も厨房に立つ時代。私などは、「趣味」とまで言っている。今は、「毎日が日曜日」なのだからいわば当然なのだが、一応料理ができる者が3人いるので、せめて当番の時くらいがんばらないとと思う。