佐伯泰英著『居眠り磐根江戸双紙』シリーズの48作目『白鶴ノ紅』を読んだ。2015年1月10日に第1刷が発売されたばかりの本である。居眠り磐根に出会ったのは数年前だったと思う。最初は古本で、第1作の『陽炎の辻』から読み始め、引き込まれるように次から次へと読んで行った。やがて、新刊を待たないとならなくなって、『密命』シリーズや『酔いどれ小藤治』など、佐伯作品を読むようになった。『居眠り磐根』も発売を待っていて購入する状態であるが、作者が予告しているように間もなく最後の場面になるようである。この物語の軸にあった、田沼意次との対決が、将軍・家治の死去のよる意次の失脚で終わろうとしているが、まだ周辺の悪あがきが続いている。磐根の元の許嫁である奈緒は、山形から江戸に出て紅花を加工したものを商う店を出す。奈緒が売り出した紅を「白鶴紅」と高尾大夫が名付けたのである。どのような最後になるのか、楽しみにしている。
1月31日土曜日。おはようがんす。昨日の夕方から降りだした雪は、今朝になってもやまず、現時点で30㌢位の積雪量になった。この冬初の大雪である。去年は、家の出入りが出来ないほどの積雪があり、ハウスや牛舎の倒壊も出たほどの大雪があったが、今日の雪はまだ可愛い位である。それでも、車の出入りは厳しいので、3時に起きて妻の使う軽トラの出口をつくった。5時から朝食をつくろうと思ったが、台所の水道が出ない(これは自家水道で井戸水をポンプでくみ上げているもの)。可能な限り昨日の残り物をリメイクし、加熱用のマグロを煮魚にしたりで、洗い物を極力減らした変な料理ができたので、画像はアップしない。悪しからず!まだ雪は降り続いているので、再度除雪ということになるだろう。もう一汗かかねばならない。
おばんでがんす。今日は作業中にトラクターが動かなくなって、業者にメンテナンスを依頼した。車のことは長いこと使っているので見当がつくが、トラクターのメンテナンスは見当がつかない。全面点検をお願いした。夕方から雪が降り始めたがどの位積もるのだろうか。トラクターがないので、あまり大雪だと対処できない。でも、降ってもらわないと色々困るのである。
今晩は山クジラ♂の料理当番。色々少しずつ残されているので、残り物一掃セールにした。ご飯の残りが少ないので、雑炊にして増やした。冷蔵庫を点検すると「ひもかわ」状の生うどんがあったので、甲州の郷土料理「ほうとう」に、上州の「おっきりこみ」は醤油味だが、たしか甲州の「ほうとう」は味噌味で、カボチャが入った気がする。これに温野菜サラダと漬物をつけ、背黒イワシの目ざしを焼けばとりあえず晩飯の仕度はできた。意外と質素でしょう。
三浦綾子の『天北原野』はまだ読んでいなかったので、古書店で見かけた時に買っておいた。『天北原野』という題名からあの地域の原野の開拓にでもからむ話かと想像していたら、北海道のハマベツに生まれ育った美しい娘・貴乃と小学校の校長に息子・孝介の愛情を中心に、そこに製材業の息子・完治がこの娘を奪い取ろうとする悪巧みをめぐらす。失意のうちに、孝介は樺太に渡り、縁あって網本の後継者となり成功を収める。一方、完治は事業に失敗し、そこに孝介が手助けをし、樺太での造材の仕事で儲ける。第2次世界大戦の戦火が広がり、孝介も完治も徴兵されるが何とか無事に戻る。やがて終戦。ソ連軍が不可侵条約を破って参戦し、樺太にも兵を進める混乱の中で、子どもたちを乗せた避難船が魚雷で沈められ、貴乃、孝介らは生き残り、完治は行方不明となる。貴乃と孝介は若い頃の思いを遂げようとするような流れにあるのだが、天北原野に咲くエゾカンゾウの花の中にたたずむところで物語は終わる。戦前、日本の占領下にあった樺太での、ニシン漁や造材で大儲けする姿。一方的に侵入してきて、一般人を殺害するソ連軍など、あの混乱の時代に強く流れる愛の物語であるが、三浦綾子の作品らしい作品だと思う。感銘をもって読んだ。
1月30日金曜日。おはようがんす。今朝は日曜版も配るので3時半起き。でも2時頃から目が覚め、三浦綾子の『天北原野』を読んでしまった。3時半に起きだすと、認知症になっている義父が出てきてごそごそやっていたが、かまってもいられないので配達に。台所の薪ストーブには火を入れておいたから、昨夜の残りの何かを食べたらしい。妻が朝食をつくると完成前からでてきて食い漁っている。食事の時間も不規則、食ったり食わなかったりでやっかいな状況だが、認知症の症状とみて間違いがない。
今朝のメニューは銀ザケの焼き魚、おひたし、キンピラゴボウ、オムレツ、サラダ。味噌汁の実はアサリ。今日は天気が悪くなる予報だが、まだ雪は降っていない。雪が降ると伐採の作業ができなくなるが、どうしよう。