山クジラの田舎暮らし

岩手県北の田舎に生息する「山クジラ」です。定年後の田舎暮らしや趣味の山行きのことなど、発信していきます。

斑点米カメムシ対策終わる

2012-08-31 18:18:33 | 農作業

 わが家の田んぼは、いもち病の発生もなく4枚の田がすべて出穂し、早く穂が出たところではすでに頭を垂れ始めている。作況予想では「やや良」となっており、まず豊作の部類に入ると思う。せっかく豊作になっても収穫した米に黒い米が混じったのでは興ざめである。農協等を通じて出荷する場合には、この黒い米が混じるとどんな良い米でも1等米に扱われず4等になってしまう。一昨年はまったく対策をしなかったので、わが家の米にもかなりの斑点米が出た。その結果、翌年に売り払う際に3,000円と値段を付けられてしまった。斑点米がなければ古米でも7,000位ににはなるはずである。昨年は、精米を委託した方から「余り無いね」といわれたが、それでもよく見れば斑点米が入っている。食味という点では、ほとんど問題がないのだが、見た目が全ての現代である。私も、可能な限り斑点米を防ごうと、草刈りを5回(今日5回目を実施)、斑点米カメムシ防除のための殺虫剤を散布した(散布は昨日で完了)。田んぼの夏の作業はこれでほぼ終了。あとは、いつ水を落とし田の乾燥を始めるかである。田の乾燥もしくじるとコンバインがうまく活動できない。このあたりが、手作業の時代との違いである。それでも、約10アールのモチ米は、粳米といっしょにできないので、手刈りとバインダー刈を組み合わせ、「はせ」にかける。約1ヶ月天然乾燥させ、「ハーベスター」で脱穀して収納という手続きになる。いっさいはあと2ヶ月の内にやりきらねばならない。農業とは自由気ままな作業のように見えて、実は期日の決まったことがたくさんある。退職して農業を専門にやるようになってはじめて気がついたことである。


国民の信を問うことこそ残された道

2012-08-30 18:14:36 | 政治

 野田首相に対する問責決議が参院で採択された。野田首相は「びっき=カエル=の面に」なんとやらのごとく、職務を全うするなどとのたもうたようだが、もはや政治を動かす力はないといって良いだろう。この問責決議の採択で、自民党は野党7党の消費税増税を批判した問責決議に賛成した。「問責」という点で賛成などといっているようだが、決議案には「消費税増税は公約違反」、民主党・自由民主党・公明党の3党協議について「議会制民主主義が守られていない」と明確に批判している。みずからの行動を批判する決議案に賛成するということは、この批判を認めたことになるのではないか。もっと不可思議なのは公明党だ、一応3党協議の立場を擁護するために「欠席」という態度をとったのだが、民主党が評価する談話を出すと、「野田首相は問責に値するのだ」などとわけのわからない談話を出している。問責決議を受け、野党は「審議拒否」という態度で、公債特例法などの重要法案は暗礁に乗り上げた、あとは野田首相が「解散」を約束して、自民党などに協力をお願いして公債特例法案など通してもらうしかないだろうな、というのがいつも田んぼを這い回っている私などでも読める構図だ。あれこれ引き伸ばしを図らず、とっとと国会を解散し国民の信を問うた上で、やり直すべきだ。しかしその時は、消費税増税ノーの審判を突きつけてやらねばならないと思っている。


『史記〈武帝紀〉』二=北方謙三著

2012-08-29 18:39:57 | 読書

 北方謙三の『史記〈武帝紀〉』第2巻をようやく読んだ。というのも、大野図書館に予約をしておいたが私に先行して借り出した人物が、期限の2週間を過ぎても返却しないので待たされた結果である。自分で購入して読むのとの違いがこのあたりにあるのだが、わずかな年金をあてに暮らす私のような者には読みたいときに読むという自由は保障されていない。とにかく、図書館から予約の本が入ったという連絡があったので、さっそく借り出してきた。2巻では壮年期を迎えた武帝が衛青を使って匈奴とのたたかいに勝利し、いわゆる河南地域を占拠していくようになる過程を描く、若い時代に周辺の圧力で自由に権力を震えなかった武帝が、独裁者として権力を一手に握っていく過程が描かれるのだが、同時にそういう中で政権の中枢で働く新しい世代の成長といったものも描かれている。漢王朝の誕生を描いた『項羽と劉邦』など漢の時代をめぐる作品はあるが、武帝を描いた作品はこれが最初かもしれない。いっしょに第3巻も借りてきたので、連続して読み終えるつもり。それにしても、読みたいときに読むという自分で購入して読む喜びは、簡単にやめられるものではないと思う。みなさまはいかがですか?


『槍ヶ岳開山』=新田次郎著

2012-08-28 07:55:13 | 読書

 新田次郎の『槍ヶ岳開山』を再読した。最近、かつて読んだ新田次郎ものを図書館から借りた本の合間に読み続けている。『槍ヶ岳開山』は、江戸期未踏の岩峰・槍ヶ岳に初登攀した修行僧播隆の生き様を描いたものである。播隆は富山で商家で手代であった岩松が百姓一揆に巻き込まれ、誤って妻を殺してしまう。岩松は国を捨て、出家し笠ヶ岳再興を成功させ、徳のある僧と見られるようになる。笠ヶ岳から眺めた槍ヶ岳の姿に感動し、その開山をめざす。播隆は厳しい修行をする僧として慕われるが、そこには妻・おはまへの未練と煩悩があった。私は、山歩きを始めて50年以上になるが、当初は群馬の山がほとんどで、岩手に来て岩手の山々を歩いて来た。アルプスの一角に登ったのは白馬岳が最初で、北岳や穂高岳、剱岳にも登っているが、槍ヶ岳にはいまだに登る機会がない。来年の夏は日本の最高峰の富士山を長男と登ることにしている。何としても槍ヶ岳を極めたいという思いは強い。そういう意味でも、『槍ヶ岳開山』は面白く、時代をこえて山をめざす人たちの心にふれた思いがした。


斑点米カメムシ対策の殺虫剤を散布

2012-08-27 18:19:40 | 農作業

 8月も間もなく終わろうとしているのに、30度を超える残暑が続いている。人間には迷惑な話だが、稲にとっては快適な環境らしく、わが家の田んぼの稲も開花期から実をつけ始め、早くも頭を垂れ始めている。昨年よりも出来が良いという結果になりそうだ。気温が高い状況が続くのは、斑点米を引き起こすカメムシたちにとっても絶好の環境といえるから困ったものである。「カメムシ対策のために草刈りを」と町の広報(防災無線放送という名で、色んなことを広報している~このあたりが田舎らしい~)で毎日流している。私も家の田んぼの草刈りは4回実施し、最後の2回は焼き払う作業もした。また少し大きくなっているが、草刈りをするまでもないようである。斑点米対策の最後は、殺虫剤の散布である。県農業改良普及センターとJA推奨の「エルサン粉剤」を10アールあたり1袋散布する予定で6袋購入し、出穂が早かった下の田から2枚、約40アール分を2日かけて散布した。前にも書いたが、エンジン付きの機械は10万円台もするので、私のわずかな年金でまかなえる範囲の手回し散粉機(約1万6千円)を購入して散布している。田にはまだ水を入れているのでぬかっている上、水が少なめなのでかえって足に泥が絡んで、今日は田んぼの真ん中で転んでしまった。1枚(約20アール)を散布するとおよそ半日かかる。大汗をかいて、昼で作業を終え水をかぶって汗を流した。あと残り2枚(20アール)で、内1枚(10アール)は「ヒメノモチ」というもち米である。明日は、ある会合に行くので出来ないから、明後日の午後10アール分(モチ)を終え、明々後日残りの15アール分をやれば今月中には散布を終えることが出来るだろうと思う。あとは天候次第だが、月内から9月初めまで太平洋高気圧が頑張っているようだから、多分そうなるだろうと思っている。