山クジラの田舎暮らし

岩手県北の田舎に生息する「山クジラ」です。定年後の田舎暮らしや趣味の山行きのことなど、発信していきます。

おことわり

2012-11-18 16:57:00 | ごあいさつ

 「山クジラの田舎暮らし」を毎度ご覧いただきありがとうございます。実は、総選挙に関連してこれから12月16日過ぎまで、このブログの投稿を中止することにします。理由は、同じgooの「久慈茂雄のブログ」をご覧ください。

http://blog.goo.ne.jp/hironoyamas

でご覧になれます。年内にはこのブログで投稿を再開しますので、お楽しみに!

 


『史記〈武帝紀〉』七=北方謙三著

2012-11-17 07:13:54 | 読書

 『史記〈武帝紀〉』第七巻を読んだ。これが最終巻である。この巻では漢の皇帝・劉徹が死を迎え、おくり名が武帝となる。後をついだ皇帝は劉弗陵だが、まだ幼く霍光が先帝の指名で後見役をつとめる。劉徹の死去で匈奴に対する対応も変わり戦のない世となる。漢の降将である李陵はたたかいの場を失ったが、漢へ戻るのを拒否するために北海(バイカル湖らしい?)のあたりに極寒の地に入ることになる。

 漢の中興の祖とも言われた武帝の長い治世を書いた〈武帝紀〉であったが、権力の座にあるものの問題をえぐりながら民とは何か、生きるとは何かと問いかける作品であった。とにかく、全巻を読破できてよかったと思う。


『用心棒血戦記』=鳥羽亮著

2012-11-16 07:12:16 | 読書

 鳥羽亮の『用心棒血戦記』は、葵十三郎が主人公のいわば「チャンバラ小説」だ。真鍋摂津の守の妾腹の子であった十三郎は母親に市中で育てられるが23歳の時に母親に先立たれる。取扱いにこまった真鍋が松平伊豆の守に相談を持ちかけると十三郎の剣の腕を見込んで剣術修行に名を借りた隠密を命じられ、回国修行の途中に起こる事件を物語にちているわけである。作者の鳥羽亮は剣道の経験があるようで、その経験を踏まえた表現があるとのことだ。鳥羽作品では『まろほし銀次捕り物帳』『剣客春秋』などの作品があり、昨今の時代小説ブームの中で結構出ているようだ。私も一部読んでいるが、熱心な読者というわけではない。この本も、大野図書館の本棚からたまたま見つけ読んだ。


「二大政党」の正体見たり

2012-11-15 07:38:13 | 政治

 昨日の党首討論で、「次の通常国会で自民党が衆議院の定数削減に協力すれば、16日にも国会を解散する」と野田総理が言い、自民党は持ち帰って協議した結果「OK」ということで、衆議院は明日16日に解散、12月4日公示、同16日投開票と日程まで決まってしまった。

 テレビで見ていたが、なんだかこのやりとりも「出来芝居」の感じがしたのは私だけだろうか。野田政権は支持率が20%以下になりまさに「政権末期」状態であり、早晩「解散」「総辞職」などの道に追い込まれることは明らかだったし、民主党内でも野田では選挙をたたかえないとばかりに「野田おろし」の気配さえあった中で、野田総理が賭けに出たとしか言いようがない。ここで問題なのは、党首討論のやりとりで「定数削減」を確認し合ったことである。消費税増税を談合で進め、それと一体に社会保障をバッサリと切る捨てる方向を確認。それも問題なのに、今度は「二大政党」で少数政党を締め出す「比例定数の削減」まで決めようというのだ。まさに「二大政党」なるものの正体がここに表れていると思う。こうしたやり方を許すならば、憲法を改悪し公然とした海外派兵にまで道を開いてしまうのではないかと危惧するものである。

 まもなく総選挙となる。「二大政党」のウソを暴き、これにしっかり歯止めをかけるにはどのような選択をすれば良いのか一人一人の有権者が試される場面ではないだろうか。


『南総里見八犬伝』=平岩弓枝著

2012-11-14 07:25:51 | 読書

 11月に入って定期的に低気圧がやってきて、農作業のできない日が続いている。残りの作業は、若干残しておいた堆肥を休耕田の一部に入れ、来春ギョウジャニンニクを植え込む圃場の準備をすること。それが済めば、来年の分のタキギをつくるために、木を伐採し長さを切りそろえて積み上げる。約半年乾燥させ、来年の夏田んぼの作業が一段落した時期に、薪の長さに切って割り家の周囲に運んで薪小屋に積み上げるための準備だ。この家にいつくようになったころは手順が呑み込めず、雪が舞う頃になって薪切りをしたものだが、今は初秋のまだ暑さの残っている時期の仕事になっている。

 定期的にやってくる低気圧のおかげで、「晴耕雨読」の生活になって読書が進むので、本の確保で忙しい。平岩弓枝の『南総里見八犬伝』は以前から読みたいとは思っていたが機会がなかった。先日、盛岡での演説会に行った時に、時間があったので盛岡へ勤務していた時代に行きつけとなっていた古本屋に立ち寄ってみたところ、あったので1冊300円で購入しておいたものだ。

 『南総里見八犬伝』は言わずと知れた滝沢馬琴の98巻106冊もの長編小説である。馬琴が47歳から71歳までかけて書き上げたものだそうだ。テレビでも人形劇でやっていたような記憶がある。絶世の美女である伏姫が交情を交わすことなく妊娠し、その腹から八つの球が飛び散り、8人の犬士が生まれ、やがて力をあわせて里見家を盛り立てるというお話だが、犬やキツネ、タヌキ、猫など怪物化け物が続々と登場する奇怪な物語である。平岩弓枝がこの1冊分の長さにまとめてくれたので、ようやく大きな筋は読み取ることができた。