山形弦楽四重奏団 ブログ

演奏会のお知らせ・日々の活動など

山形Q 練習日誌60-vol.4(中島記)

2016-05-24 21:53:42 | 練習日誌
 山響は仙台でのコンクールが終わり、久しぶりに4人合流しての練習です。

 するのはもちろん、今週末の「洗心庵」コンサートのための練習。


 おかげさまで、40席限定のところに60超の応募を頂いたようで、ありがたい限りです。山形Qの時だけ閑古鳥が鳴いているようでは老舗としてのメンツが立たない。ホッとしつつも、抽選で外れてしまった皆様、申し訳ありません。ぜひ、文翔館でやっている定期演奏会に来ていただきたいと思います。


 ということで、練習はプログラム順に。

高田三郎「山形民謡によるバラード」
佐藤敏直「弦楽四重奏曲第1番」
ベートーヴェン「ラズモフスキー第3番」

です。


 メインプログラムのみ、山響定期にちなんだ「ベートーヴェンしばり」ですが、その他は自由。我が山形Qは邦人作品にも力を入れているのがウリでもあるので、今まで手がけた曲の中でも選りすぐりの2曲を。

 高田三郎は、山形出身の作曲家ではありませんが、庄内町の子守唄の、なんとも言えないノスタルジックな旋律に衝撃を受けて書かれた作品です。
「お前の両親は天人だそうだ。会いたければ天に通じる梯子を上って行くがいい」
という、どのように受け取ってよいかわからない不思議な歌詞の子守唄だそうです。

 そのせいか、超現実的な浮遊感のある、切ない曲です。


 そして山形が誇る作曲家、佐藤敏直。「邦人作品=現代曲=聞きにくい」というイメージを壊してくれる、意欲的な作品です。しかしもちろん底に流れているのは、山形の風土と民謡、そこに生きる人々の力強さ、そして現代の私たち。

 それぞれの楽章の中に現れる、やはり郷愁のようなものをきちんと浮かび上がらせたいところ。


 ベートーヴェンは、改めて語る必要もないと思います。「運命」と同時期の、言わずと知れた名曲。

 勢いに流されず、脂ののったベートーヴェンならではの、充実した「構築感」を出したい。


 以上を踏まえて、残された練習はあと一回。明日からは山響スクールコンサートの日々ですが、各自、練習に励みます。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 山形Q 練習日誌60-vol.3(中... | トップ | 山形Q 練習日誌60-vol.5(中... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

練習日誌」カテゴリの最新記事