さくらんぼの出荷も最盛期を迎えたこの季節、山形Qメンバーが所属する山形交響楽団も、東京と大阪へ長年届け続けてきた「さくらんぼコンサート」を今年も出荷するべく準備に勤しんでおります。
一方で、オーケストラ業務の合間をぬって私たち山形Qの仕込み作業も進めています。
今回はモーツァルトの「フィガロの結婚」をフルート四重奏版。
いつも何度も弾いてきた曲の数々。
オーケストラでの演奏で難儀をするところの音形が編曲されることでさらに難しくなっていることもしばしば。。。
でも、まぁ、伏兵が最後尾に潜んでいたわけです。
今回用意されたJ.ヴェント氏による編曲の楽譜に収められている最終曲、私は今まで弾いたことがありませんでした。
ケッヘル番号で577番が割り振られたロンド《あなたを愛している人の望みどおり》という曲。
1789年、「フィガロの結婚」を二年半ぶりに新キャストで再演するにあたり追加されたふたつのアリアのうちの一つです。
動画サイトなどで検索すると単体の歌曲などとしてヒットしますが、もともとは「フィガロの結婚」の終曲として作られた作品。
美しく、優雅で、とても素敵な曲です。
が、「フィガロの結婚」のドタバタ騒ぎからは最後にかけ離れる感じもありますので、作品の最終曲として演奏するとしたら、現代では好みが分かれるところにもなりそうです。
1789年の再演はというと、大いに好評を博し1791年2月までに29回も公演を重ねたといいます。
というわけで、7月24日の山形Q定期では、再演時に際しモーツァルトにより追加で作曲された終曲を演奏いたします。
みなさまこの機会にぜひ一度ご賞味ください。
チラシを貼らせていただいたり、置かせてもらう活動をしています。
ただいま12箇所