雨が降ったり止んだり、湿気が多めですが、気温があまり上がらなくて少しはましか・・・・。
本日は、10月15日の第81回定期演奏会に向けたリハーサル4日目。
一通り練習を行いました。曲が長いので細部を詰めると言うより、どんどん慣れて行く方向で音楽作りをしています。
本日は、メインプログラムのモーツァルトでは無く、ルイジ・ボッケリーニ〜 Luigi Boccherini(1743〜1805・伊)について少し書きます。
今回のプログラムは、6つの小弦楽三重奏曲より 変ロ長調 Op.47-3 G.109 。
L.ボッケリーニという作曲家は(ここからは個人的な印象が多く含まれています。学術的に正しいかどうかは調べていません。)、多くの交響曲や協奏曲(自身が演奏したチェロの曲が多し)室内楽を作曲していて、その作風が似ていることからハイドン夫人と呼ばれることもあった作曲家です。
作曲家の名前は大変メジャーですが、弦楽五重奏曲 ホ長調 Op11-5 G.275の第3楽章〜所謂ボッケリーニのメヌエットくらいしか聴いたことが無いと思います。しかしこの曲でさえ、弦合奏だったり、弦楽四重奏だったりヴァイオリンとピアノのような編曲物として演奏される事の方が多い気がします。
プロオーケストラに所属していても、演奏する可能性があるのはチェロ協奏曲の変ロ長調くらいで、他の12曲のチェロ協奏曲はまず演奏されません。一部の古楽系のオーケストラや奏者達がボッケリーニの作品を演奏することはあっても、有名だけど幻の作曲家になってしまっています。
聴けば良い作品だと思う物が多いのに演奏されないのは、楽譜がちゃんとしていない、昔の演奏家達がロマンティックに校訂したものを演奏してしまって、原典がよくわからないのにつきるのかもしれません。
前回の定期演奏会でも演奏してみて感じたことですが、ハイドン風ではありながら、イタリア人らしく装飾が多くて、その装飾音符やトリルの扱いなど決めごとを理解して、センスをつけなくてはいけない難しさがボッケリーニの作品には多々見受けられます。和音はシンプルなのに、それを上回る装飾の量があり、楽譜が演奏家側から言わせれば、難しさを感じさせてしまうのでしょう。
難しさと裏腹にそこが面白いと感じれば演奏しがいがあるのですが・・・・。
名前だけは有名なのに作品が知られていないかわいそうなことになっている作曲家は他にもいると思います。
こちらももう少し勉強ですね。