立憲民主党 山としひろ「パワフル日記」

立憲民主党 衆議院富山1区公認内定者
44歳 
人にやさしい政治

【行政視察報告書】 東京都稲城市(11月20日)

2009年12月22日 | Weblog
【行政視察報告書】

江南市議会議員 山 登志浩

視察日:2009年11月20日(金曜日)
視察先:東京都稲城市
視察テーマ:介護支援ボランティア制度について

(制度の概要)
 高齢者が介護保険施設などでボランティア活動を行った場合、活動実績に応じてポイントが与えられ、これに対して「介護ボランティア評価ポイント転換交付金」(年間最大5,000円)を交付する制度。実質的に介護保険料負担を軽減している。
 2006年度に稲城市が「(仮称)介護支援ボランティア特区」の提案をし、2007年5月に介護予防事業として実施することが認められた(全国初)。2007年9月スタート。

(制度の目的)
 高齢者が介護支援ボランティア活動を通じて地域貢献することを積極的に奨励・支援し、高齢者自身の社会参加活動を通じた介護予防を推進する。そして、いきいきとした地域社会となることを目指している。

(内容)
対象者:介護保険料を滞納していない65歳以上の高齢者(第1号被保険者)
事業:①介護保険対象施設②稲城市が委託する地域支援事業(介護予防事業)③ふれあいセンター(社会福祉協議会)④高齢者会食会⑤その他
活動:①レクリエーションなどの指導、参加支援②お茶だしや食堂内の配膳・下膳などの補助③喫茶などの運営補助④散歩、外出、館内移動の補助⑤模擬店、会場設営、利用者の移動補助、芸能披露などの行事の手伝い⑥話し相手⑦その他施設職員と共に行う軽微かつ補助的な活動(例:草刈、洗濯物の整理、シーツ交換など)
ポイントの付与:介護支援ボランティア手帳に押印されたスタンプの数に応じて最大5,000ポイントの評価ポイントを付与する。
注意点:ボランティア活動をしたいと思う高齢者のために創設された制度であって、介護サービスの代替ではない。身体介護、生活援助の活動は対象とならない。ボランティア活動に対する対価ではないため、保険料が自動的に割り引かれるわけではない。

(考察)
 介護支援ボランティア制度は、高齢者のボランティア活動と介護予防をリンクさせ、その両方を後押ししている。
 最近、地域のために汗を流したいと意欲を持った高齢者が増えてきた。また、自治体と市民が協働関係を構築する必要性が叫ばれており、高齢者の活動の場が増えてきた。しかし、これまで自治体が担ってきた仕事を市民に下請け役として担わせる事例が少なくない。そこでは市民のためというよりも、自治体の都合が優先されており、市民に過度の負担を迫っていることさえある。
 一方、稲城市の制度は高齢者の自主性を尊重しており、高齢者が地域社会の一員として誇りを持つことができる。制度発足時(2007年9月末)、ボランティア登録者は180人であったが、今年10月末には369人と倍増していることからも、市民協働の好事例として評価できる。
 また、高齢者の活発な活動は、彼らの介護予防につながり、やがて介護給付費を抑制することに資する。稲城市が今年1月にボランティア登録者に実施したアンケート調査によると、活動を始める前と現在とを比較すると、「張り合いが出てきた」との回答が過半数を占め、健康観が変化している。
 介護給付費抑制を主眼として、老人保健施設などで筋力向上トレーニング教室が行われている。しかし、稲城市の場合、日常生活の中で無理せずに元気をつけられる。「ボランティアは他人のためにするのではない。自分のためにするものだ」というボランティア精神がしばしば説かれるが、まさにこれを実践しているのが稲城市である。
 さらに、稲城市の高齢化率は今年度16.5%(推計)と全国平均を大きく下回っている。しかし近い将来、稲城市においても高齢化が進行することは間違いない。将来のことをあらかじめ予測して対策を打ち出すという政策判断は、介護施策において重要な視点である。
 現在、国、自治体ともに厳しい財政事情の中で全てのことをこれまで通りやり続ける体力はない。江南市においても、選択と集中の考え方のもとで、時代の一歩先を見据えた先進的介護施策を考えるべきである。ぜひとも介護支援ボランティア制度を江南市の現状にあわせて採用すべきである。

【行政視察報告書】 東京都足立区(11月19日)

2009年12月22日 | Weblog
【行政視察報告書】

江南市議会議員 山 登志浩

視察日:2009年11月19日(木曜日)
視察先:東京都足立区
視察テーマ:高周波音発生装置の試験設置について

(概要)

 2009年5月21日から2010年3月31日までの期間、東京都足立区立「北鹿浜公園」において、午後11時から翌朝4時まで 、高周波音発生装置(モスキート、17.6KHz)1基を公園内の管理棟 に試験設置している。

(経緯)

 昨年度、足立区に寄せられた公園利用に関する苦情・要望は1,752件にのぼり、そのうち3割が利用のマナーに関するものであった。さらに、施設の破壊などによる区内の公園全体の被害総額は、約300万円に上った。
 中でも被害が際立っていたのが北鹿浜公園であった。管理棟の窓ガラスや防犯カメラ、トイレなどの破壊行為が頻発し、昨年度の被害総額は70万円に上った。
 足立区は夜間の巡回パトロールやたむろする若者への声かけなどを行ってきたが、十分な成果をあげることができなかった。そのため、若者にとって耳障りな音を発するモスキートを設置するに至った。

(考察)

 公園はだれもが利用することができる憩いの場とされてきた。しかし最近、公園の利用マナーの低下が指摘されている。特に、若者(中高生)は深夜にたむろしたり大声を上げたりするなどの迷惑行為に及んでいる。また、破壊行為や落書きによって損害を与えている。これに対して、市民からは苦情や要望が相次いでおり、自治体は定期的な防犯パトロールや施設の点検活動を行ってきた。しかし、公園は一般開放施設であるという性格からして、効果的な対応策を見出せずにいた。
 今回の足立区における試みによって、市民や社会が公園をめぐる現状に真剣に向き合う機会がつくられた。国内外のテレビ、新聞各社から取材が殺到し、たびたびこの試みが報道され大きな反響を呼んでおり、深夜に現場を訪れる一般市民もいまだに後を絶たない。
 モスキート設置の是非やその効果よりももっと大きな課題、すなわち若者を取り巻く家庭・地域事情や公園のあり方について考えるきっかけとなった。
 公園はその時々の地域や社会情勢を映し出している鏡ではないか。公園は市民みんなの共有財産という認識が広がっていき、市民と地域、自治体が一体となってよりよい公園づくりが追求されることを期待してやまない。

【行政視察報告書】 千葉県野田市(11月18日)

2009年12月22日 | Weblog
【行政視察報告書】

江南市議会議員 山 登志浩

視察日:2009年11月18日(水曜日)
視察先:千葉県野田市
視察テーマ:公契約条例について

 自治体の入札改革によって、一般競争入札の拡大や総合評価方式の採用などが進められている。しかし、依然として入札制度の多くは、「最小の費用で最大の効果」(地方自治法)を追求し、価格というファクターを最重要視して業者を選ぶ仕組みとなっている。この仕組みのもとでは、自治体はできるだけ安い金額で業者が落札することを期待する。近年、経済情勢の悪化ゆえに価格競争が激化しているため、事業者も仕事を得ることに必死になり、低価格であっても落札している。

 そのしわ寄せは、下請け業者や委託業者のもとで働く労働者に及び、不安定かつ低賃金の労働を強いられている。その結果、自治体の仕事を担っていながらまともな生活ができない「官製ワーキングプア(働く貧困層)」を生み出している。

 野田市はその現状を直視し、全国初となる公契約条例の制定に踏み切った。「労働基準法や最低賃金法を遵守してさえいれば、あとは事業者と労働者の間の問題だ」という姿勢の自治体が多い中で、公契約条例が官製ワーキングプア問題改善に与える影響は小さくない。条例制定をきっかけにして、原資が税金で雇われている人々をワーキングプアの境遇に貶めることは許されないという意思が自治体に浸透していくことを期待する。

 江南市は構造改革宣言、行財政構造改革「集中改革プラン」によって、事務事業の民間委託、民営化を推進してきた。これを全否定するつもりはないが、行政サービスの提供のあり方は市民の利益に直結する。したがって、そこで働く人々の待遇についても十分考慮する方策を検討すべきである。

 野田市の公契約条例は、労働者の適正な労働条件を確保することによって、公契約の社会的価値の向上を図り、市民が豊かで安心して暮らすことができる地域社会の実現を目的に掲げている(第1条)。

 しかし、野田市が目指すところは、国における公契約法の制定である。本来、労働条件、特に賃金については、ひとつの自治体だけで解決できるものではない(前文)。そのため、野田市は条例制定の数年前から全国市長会を通じて法制定を要望してきた。しかし、国においていまだに法制定の動きが見られない。だからといって現状を見過ごすわけにはいかない、対応が後手に回ってはいけないという思いから、条例制定に踏み切り、国が必要な措置を講ずるよう促した。

 これからは地方分権の時代と言われている。自治体に求められるのは、国の法制定や方針を待ってから対応するという受身の姿勢ではなく、明確に法に違反しない限り思い切ったことをやるという積極的姿勢である。地方が国をリードしていくというぐらいの気概をもって行政運営にあたるよう江南市政にも求めたい。

早朝行動(江南駅)

2009年12月22日 | Weblog
 今朝は7時10分から8時20分まで、名鉄江南駅・東口で街頭演説しました。鳩山首相がガソリン税の暫定税率を実質維持した問題や雇用対策、自殺対策などについて訴えました。

 暫定税率の問題については、どのようにお話してよいのか迷いました。社民党しては環境税の導入を訴えていくしかないと思います。