平成25年11月1日
「富岡市立吉田小学校キャラバン」での活動について
西上州の霊峰・稲含山(1、370m)を南に仰ぎ、鏑川の清流の聞こえる自然環境に恵まれた場所
にある「富岡市立吉田小学校」に、「キャラバン」として、出向きました。
*吉田小学校の概要
富岡市街地の西の田園地帯に位置し、「下仁田ネギ」産地で有名な「馬山」地区と隣接する場所に
有ります。(鏑川の対岸は、馬山地区)。又、上信電鉄、南蛇井(「なんじゃい」と読む:全国でも
奇名駅として有名)駅より、徒歩2~3分の距離に位置しています。
全校生徒数、約140名の学校ですが、現在オリンピック、日本女子バレーボール代表選手として活躍中の石田瑞穂選手の母校でも有ります。
近年、学校周辺には、桑畑は見られなくなっているようです。
*「キャラバン」概要について
5年生の「25名」の横田先生の学級を、伝道師協会近藤会長、S木(晃)、S木克敏、S井広志
並びに県庁世界遺産推進課の鈴木主任により、訪問致しました。
13:00に現地にて集合。事前準備を致し、14:00より、学級内において、近藤会長より、画像資料を基に、丁寧に少し掘り下げ、大変わかり易く、お話されました。(約1時間)その後、体験実習でした。
《内容》
【富岡製糸場】について
・上毛カルタでの「日本で最初の・・・」からはじまり、「世界遺産って?」等の話では、イギリス産業革命の具体的な例・話より、『人間にとって大事なもの』としている事を説明。更に「繭と生糸は日本一」の話については、貿易開始に伴い、生糸が大量に生産され輸出された経緯等を説明されました。
(生糸は海外において女性の「ストッキング」にも使用され、「ファッション」を変える事になった為、生糸は大量に生産され輸出された。これを機に、日本が工業国へ進む事となった。)
・「富岡製糸場」は、明治5年に設立されたが、当時は、世界で一番大きな製糸工場であった話。
⇒工場は、フランス人の協力により、造られた話。柱に杉の木を「30cm角の柱」として、更に「レンガ」を使用した「木骨レンガ造」の造りであるが、日本流の建物であり、工場は全国に紹介された。
大工が、大勢見学に来ており、全国に同様の工場が多くできた。
・「何がすごいの?」⇒150年前の建物がそのまま残っている。/工業化の始りの当時の姿が判る。
⇒工場内においては、「ニッサン」製繰糸機が残っており、現在でも最新式である。
(参考:「トヨタ」は紡織機より発展⇔ニッサン/トヨタ、共に自動車産業へ発展した。)
・「繭」の糸の長さ:1、000~1、500m/個・繭
【世界遺産候補・富岡製糸場の仲間】について
・「田島弥平宅」:空気を巡回させる方法。清涼育。
・「高山社跡」:寒い場所の場合、暖めた方が良い。。学校を作り、教えた。
・「荒船風穴」:冷たい空気を利用した「天然冷蔵庫」。110万枚の種紙を貯蔵した。
※内容豊富であり、盛り沢山の内容でしたが、一生懸命メモをとる生徒も多く見られました。
*「上州座繰り」体験について
体験学習として、約1時間でしたが、25名全員が体験できた。
「繭」に初めて触れる生徒が、ほとんどと思われ、興味深々で、「繭」に触れ、座繰りを体験できた。
かつては養蚕農家が多く見られた地域と思われるが、近年は、衰退している為、初めて「繭」に触れる生徒がほとんどの様子。
鈴木・佐々木両伝道師からの説明に耳を傾け、繭からの細い糸が、座繰器に巻き取られる様子を食い入る様に見入っていた生徒も見られ、又、座繰体験を我先にと目を輝かせつつ取組んだ生徒も多く、印象に残りました。
《今回の「繭」との触れあいを機に、昔の人々<じいちゃん/ばあちゃん>の生活を思いつつ、自分の住んでいる町の文化財が世界遺産となる事に、大いに誇りを持ち、同時に地域文化についても
多々勉強して欲しいと思いつつ学校を後にしました。》
(H.S記)