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人生修行の旅

「笑って、野垂れ死ぬ!!」
そのために、この人生をどう生きて、この命を何に使うか?人生一度きりの生き方を実験中!!

奥秩父主脈縦走路 奥多摩駅-瑞牆山荘 1泊2日エンジョイトレッキング②

2019年06月14日 | 挑戦
<6月9日>
2時に目覚ましをかけて起きた。
なかなか眠れなく23時30分までは時計を見た記憶がある。

やっと寝付けたのでまだまだ眠い。

まだ夜中だし、疲れているし、もう少し寝てから行こうか。

弱い自分が顔を出す。その時外から鳥の鳴き声が聴こえてくる。
「ピピピピピピピピピピピッーー起きて早く行きなさい!!」


鳥さんに言われたら行くしかない。

真っ暗闇の中でヘッドランプの明かりを頼りにテーピングをして、
水を汲み、雨が降っているので色々と対策をして14時45分にいざ2日目出発。

えっ・・・
いきなりヘッドランプが暗くなる。
今回のためにどれが一番いいか悩んで購入したヘッドランプ。
操作方法が慣れていないのか立ち止まって色々と試行錯誤するもなかなかつかず。
電池を入れ替えてもすぐに消えてしまう。どうしてなんだ。。。

山小屋に戻ろうか
立ち止まろうか

行かせないようにする声が聞こえてくるが、冷静に考えてスマホのランプとコンパスと地図を出し、
踏み後を慎重に辿ってゆっくり前に進む。

アクシデントが自分一人の時で本当に良かった。いい経験ができていると感謝しよう。


朝4時半の薄暗く周りが見えだした頃にヘッドランプも復活・・・
おいおいって思わず突っ込みたくなる。


雁坂峠(5時5分)、破風山(6時25分)を通過。




予定よりも大幅に遅れて
甲武信小屋(7時45分)に到着。

コースタイム7時間ちょっとのところを5時間。
正直暗闇の歩行と雨とトラブルで心身共にヘトヘト。

甲武信小屋は、以前ゴールド・マンをマラソン大会で見たという友人の友人がいて、
お話してみたいと紹介された方のご実家。



そんな御縁もあり、折れかけた心を復活させるために立ち寄りうどんとコーヒーでリフレッシュ。
今回の繋がりや、バースデートレッキングで瑞牆山荘まで行こうとしていることを伝えると
山小屋の店員さんから

「行けますよーーー!!頑張ってください!!」
と希望をもらう。

復活して、甲武信ヶ岳から国師ヶ岳へ。
このコースが本当にきつかった。

というのもコースに倒木等がバンバンあり、
またいだりくぐったりしなければならず、その度に腰と足に痛みがやってくる。

コースが整備されているというのは、誰かがやってくれているということで
自然本来だとこのような状態になる。
誰もいない山の中でまたいだり、くぐったりするたびに「うぎゃー」という叫びとともに、
コースが整備されている有難さに気付かせてもらう。

鳥さんがやってきては前を道案内してくれる。


何度もこれが山頂かと思いきや全然着かないエセピークに
段々と発狂しながら辿り着いた国師ヶ岳山頂。(12時)

本日初の登山者が1人いて、お互いにこの道のりの苦難を分かち合う。

「えーーー、誰もが憧れる奥秩父縦走してるんすね。羨ましい!!最終バスまで4時間30分。コースタイムは6時間15分。
 この先はこれほどきつい所はないからきっと行けますよ!!」
と希望をもらう。


今回2度ほど心が折れかけていた。

その度に「希望」をもらえて、力が出てくる。人間は本当に不思議な生き物だ。


ここまできたらやるしかない。
最速で大弛峠を抜け、トイレに行く時間も惜しみ朝日山と金峰山へ(14時10分)。

残りは2時間20分。
コースタイムは3時間5分。
ペースを上げたおかげで少し余裕ができた。これならなんとか間に合いそうだ。

金峰山からゴールの瑞牆山荘まで最短コースとちょっと遠回りコースがある。

もちろん最短コースを選ぶはずなのに、
何故か私の足は遠回りコースへ。

「どこに行くんだよ!そっちは違うよ」
「こっちに行ったって、本当に本当の本気を出せば間に合うよ」
「いやいや、雨も強くなっているからそれはきついよ」
「追い込まれるのが好きなんだろ。ギリギリが好きなんだろ。」

自分の中にいる別の自分が勝手に遠回りコースを選んで進んでしまう。




誰もいなくなった登山道。
時間的には本当にギリギリ。
何か一つでもミス(転倒や道間違い)をしたらおしまいの状況。

疲れ果てた身体と痛めている腰と足をなんとかもたせてゴールに辿り着くために、
5年ぶりにある必殺技を出す。

「寿命を1年縮めていいので2時間だけでいいから力をください」

強まる雨、滑りやすい斜面。

雨粒が落ちるのがスローに見え、
地面のどこに足を着けばいいのかを教えてくれる。

限界を超えた身体に自然に溢れだす涙。
嬉しいとか悲しいとかでなく、
ただただ全てに「ありがとう」という感謝の気持ちで感無量になる。


バス出発15分前の16時15分に瑞牆山荘前バス停にゴール。
誰もいないバス停に雨の拍手が鳴り響き奥多摩ー瑞牆山荘奥秩父主脈コースに深々と一礼。
ありがとうございました。


今回の挑戦を応援してくださった方々
各種サポート等してくれた方々
山小屋や道中会った登山家の方
絶好の修行日和にしてくれた天気
たまに出くわした動物や鳥さん達
本当にありがとうございました!!

ハッピーバースデー自分!!
本当に贅沢な2日間を過ごさせてもらいました。

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奥秩父主脈縦走路 奥多摩駅-瑞牆山荘 1泊2日エンジョイトレッキング ①

2019年06月14日 | 挑戦
1年前から温めていた奥多摩駅?瑞牆山荘の約70km縦走1泊2日を
自分へのバースデープレゼントとして2019年の6月8日・9日で遂行してきました。

今回は幸いにも約1カ月前に怪我をして、(3月~5月がほぼ休みなく忙しく動いて、
身体が悲鳴をあげて、持病の腰痛が悪化して脊柱に狭窄が出ている状態。)
足のしびれやズキュンと刺すような痛みが付け根や膝にあったため、当初は延期も考えたが、
人生はいつどうなるか分からないので、いつ死んでも後悔が少ないようにあらゆる対策を練って実施を選択。


荷物は、ロープ、笛、救急セット・テーピング、ツェルト、2日分の食糧(切り詰めれば5日分)、ヘッドランプ、携帯充電、
地図3つ、雨具、ビニール袋、ヘッドランプ、予備電池、着替え等一式、メモ、コンパス、ストック、疲労回復サプリなどを
厳選して持っていきました。

昨年は、奥多摩駅から雲取山へ行き、少し下山して三条の湯に泊まる。

そこから甲武信ヶ岳を目指そうにも最初の2時間で
雨と雪と崩落した道に心が折れて早々と撤退。。。

あれから1年経ったけど、よほど悔しかったのか、ほとんどアイテムを購入しない私がシューズやインナーレイヤー、
長く走っても蒸れない靴下などをこの日のために買い揃えました。

1か月半前は自分の能力を客観視して余裕でいける!!と思っていましたが、
よもやの怪我から達成可能率は大幅に下がり、日々できるか不安な毎日。

まあ、悩んでもしょうがないので、
当日はやるのみと気持ちを切り替えて6月8日の早朝4時に起きて家を出ました。

<6月8日>
7時30分 奥多摩駅をスタート。痛みからあまり走れないので、今回はストックを使って四つ足動物のイメージ。
どうしたら負担が少ないかを探りながら進み、登頂したい気持ちを抑えて、とにかく巻き道を使って先を急ぎます。

13時30分に約20km地点の雲取山山頂付近に到着。(コースタイム9時間30分を6時間)


雨も降ってきて絶好の修行日和。
濡れた笹で靴がびしょびしょになる三条ダルを過ぎて1年前に敗退した道を通過。


ここからは久々に知らない道を進みます。
最近は、仕事で山に行くことが多かったので、初めての山に入るのは楽しみ。

飛龍山へのショートカットコースを見つけて登頂し、少なくなってきた水と水場の位置を計算しながら滑落に注意して誰もいない道をコースタイムの約6割程度で順調に通過。




誰にも合わず、スマホの電波も届かず、雨天で周りの景色も何も見えないため自然と己と向き合う時間が増える。
38歳にもなると色々な背負うものや様々な責任などが出てくる。自然に出てくる思考を上から眺めると、
常に考えている状況であり、思考は普段の見聞きしているものから影響を受けていることを感じる。


どんな環境やどんな情報に触れるのかがとても大切だと実感。

思索しながら進むと予想以上にタイムが落ちている。まずい!!このままでは予約した笠取小屋に時間通りに辿り着けない。
かといって走ると痛みが出て明日に響いてしまうので、思考を止めて負担が少ないように最速で歩き、何とか日没5分前の19時10分に笠取小屋に到着。
(コースタイム 18時間45分を11時間40分 距離はざっくり35Km)


山小屋の主人に予定通り叱られたものの私の見積もりが甘く遅くなってしまったので、素直に平謝り。
万が一に備えて自分の食糧は取っておきたいので、食べ物はないかと聞くとカップラーメンを売ってくれた。

さらには大盛りのご飯とカレーまでつけてくれた。




くたくたの身体にはどんどん食べ物が入っていく。
ぶっきらぼうな人だけだけど、根はいい人のようだ。有難い。

既に2人が就寝している山小屋の中にこっそり入り、
翌日の準備をして20時30分には就寝。

明日、自分は辿り着けるのだろうか・・・。

続く
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