Tsuny'sブログ

老人が感じた日常生活を気ままに綴ったあれこれ

日本語らしい納得の言葉

2008-09-06 13:01:50 | ことば
「80円です。」「20円と領収書です。確認してお持ちください。」

今朝、始業間もない郵便局で封書を80円で出すために、100円渡した際に、20歳後半と思われる男性局員が、おつり20円とレシートを手渡しながら私にかけてくれた言葉です。

快い感じがしたので、「いい言葉ですね。」と、とっさに声が出てしまいました。すると、けげんな顔にも見えましたが「ありがとうございます。」と少し赤らめた顔で応えがありました。

郵便局でも、コンビニ言葉で「80円になります。」と、「です」ではなく「なります」を多用される違和感、「レシートをお返しします。」とつり銭を渡される意味不明な省略言葉に、うんざりしている私なので、思いがけなく日本語らしい納得の言葉だったからです。

広いロビー空間に他の客は一人もいないので、尋ねました。

「今使ったあなたのいい言葉は、研修や先輩や上司から教えられた言葉ですか。」
「いいえ、教えてもらった言葉ではありません。統一された言葉はないんです。」

私が普段から変な日本語使いを気にしていたので、迷惑なのを承知で話を続けました。
「 レシートをお返しします。と言われても、領収書をあずけたわけでもないので、変なのーっと普段から思っていたんですよ。」
「そうですねー。おかしいですね。」

この人は、私の話を聞いてくれんだーと思って調子付き、お節介にも話を続けてしまいました。
「でもね、余計な話だけど、レシートは説明の言葉を添えなくても、普通の大人なら見ればわかるので、笑顔で『ありがとうございます』って渡すだけでもいいよね。」
「・・・・・・・・」
「見えない人や、子どもに渡すのであれば別だけど。」
嫌味や皮肉で言ったつもりではないけれど、どう受け取ってくれただろうなー。

客が一人窓口に近寄って来るのがみえたので、「今日は、朝からいい言葉が聞けていい気分なんですよ。いい一日が始まる気がしますしねー。ありがとう。」って、立ち去りました。

ラジオやTVのアナウンサーまでも、丁寧な言葉だと勘違いして、やたら「なります」を使うのではなく、「です・であります・でございます」と使うべきだと思うのです。

「おつりは○ ○円です。」だけでいいのです。教えられなくてもレシートだとわかるので「レシートをお返しします。」は、全く不要です。

それより、ただ微笑んで心のこもった「ありがとうございます。」だけの方が、よっぽどいいのです。

変な日本語が平気で通用している世情を憂うあまり、何度も繰り返しで、今だに懲りないで変な日本語づかいにこだわっているわけで、古い人間のささやかな抵抗です。