早朝に出ると早い。南三陸まで1時間30ほど。
これでも休憩しながらだから、渋滞でこんなに変わるもんだと驚きます。
昨日Hさんからお誘いを受け、今日はワカメの間引きに行きました。
朝いちに元Hさん宅があった場所の作業小屋へ。
ここに震災前には数件あったお宅が跡形なく流されました。港は直ぐ目の前。
ご家族みんなが助かったのは軌跡です。
作業小屋もただ今新築中でした。
港から養殖圃場まで10分ほど。年に一回あるかないかの凪状態、しかも想像したほどの寒さではなくでホッと一安心。
船の端っこについた取っ手にワカメのロープを引っ掛けて作業していきます。
最初は間引き? とわからなかったのですが、野菜と一緒。
昨年秋に植えつけたものが育ち、今の時期に成長を妨げる小さいワカメや育ちの悪いのは切ってしまう。
それによりシーズン時に選別の手間もなく、また適度に間引かれたことにより形の良いものがそろう、という大事な作業。
Hさんによるとこれをやるやらないでは、作業も実入りもまったく違った結果になるとのこと。
それでもワカメのほか、ホタテや牡蠣など他の種類の養殖もやっていると中々手の回らない仕事だそうです。
一株一株、手と刃物を使っての手仕事、地道な作業です。
「今はまだ一度に全部再開なんて出来ないから、まずは再開出来たワカメをしっかりとなっ!」
ともくもくと。
驚いたのは海のキレイさでした。
「震災ん時、真っ黒い波だったべ~。 あれは地上もそうだげっと海の中の汚れもいっぺー混じってだ。
人は大変な思いさせらったげっとも海はいっぺんあれで掃除されたようなもんだ。おそらぐここ4,5年は養殖良いんでねーがな」
本当にキレイでした。
2時間ほど沢山の話をしながら作業しました。 採っているは紛れもない新わかめなので気合が入っちゃいます。
(あ~俺の海仕事したワカメが誰かの口に)と思ったらやっぱり真剣、そしてうれしいし。
こういうのっていい。貴重な体験。
普段は奥様がたと新聞バックを中心に話してきましたが、
海の人たちの生業に関われて話を聞ける、という人付き合い。
ダンナさん、海仕事も好きだけど釣りも好きらしく震災前は釣り船やさんもやっていたそうで、
新聞バックだけではなく、海山でそういうのも含めた企画をぜひやりたいと思います。
またお誘い頂いたので、本格的な出荷作業も手伝いたいし釣りにも行きます!
なんぼ、凪、といっても船が近くを通ったりするとグォンと酔いが来ます。
そして下を見て作業しているので、それによってまたグォンと酔いが来ます。
薬も飲んできたのですが、、、、気がつくとカミサンが沈黙・・
ギブアップ。今回私は全然平気だったのですが、これは不思議ですね。
きりの良いところまでやりたかったのですが、無理をしなくてもいいぞぉ~!とダンナさんに行って頂き作業は終了。
帰りに違う圃場、昆布とかのも案内頂いて戻りました。
ウチにいってお茶とお昼ごはんまで頂いて来ました。
新わかめのおひたしにお味噌汁。すじこ。アワビにタコのお刺身。どんこの煮付けまで堪能。
海って、宝庫だなーと実感。
あーおもしぇがったぁ~!
南三陸の街。
震災瓦礫の山が消えたと思ったら、今度は掘り出したコンクリ基礎のガラ山積みでした。