人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

「さらば友よ」を観る~アラン・ドロン+チャールズ・ブロンソンの魅力

2016年01月12日 08時29分21秒 | 日記

12日(火)その2。よい子は「その1」から見てね モコタロはそっちに出てます

昨日、池袋の新文芸坐で「チャイナタウン」と「さらば友よ」の2本立てを観ました 「チャイナタウン」は1974年、ロマン・ポランスキー監督によるハードボイルド・ミステリー映画です

 

          

 

この映画は、早稲田松竹で観て当ブログ(27年4月29日)にも書いたので省略します ジャック・ニコルソンがしぶとい私立探偵を演じています

2本目は1968年、ジャン・エルマン監督による115分のフランス映画「さらば友よ」です

 

          

 

アルジェリア戦争から帰還した軍医バラン(アラン・ドロン)はマルセーユの港で広告会社に勤める女イザベル(オルガ・ジョルジュ・ピコ)から「モーツアルトさん」と声を掛けられ、会社から黙って持ち出した債権を会社の金庫に戻してほしいと頼まれる 不審に思いながらもバランは同じく戦場帰りのプロップ(チャールズ・ブロンソン)と組んで金庫に潜入することにした プロップは、債券の代わりに現金をいただこうと企んだが、中には現金はなく、二人は金庫に閉じこめられてしまう ここで、バランは明らかに罠にはめられたことに気が付くが、いったい誰が何の目的でバランに汚名を着せようとしたのか?イザベルの目的は何か?バランとプロップは無事脱出に成功して汚名を晴らすことができるのか

映画の冒頭から「モーツアルトさん」が出てくるので、どういう展開になるのか、と思ってしまいますが、この映画ではモーツアルトの音楽は1度も流れません エルマン監督がどういう意図で「モーツアルト」を持ち出したのかよく分わかりませんが、フランスでも人気があるのでしょう

この映画は素顔の二枚目のアラン・ドロンとニヒルな髭のチャールズ・ブロンソンの二人の男の魅力満載です

バランとプロップはお互いに”会ったこともない”としながらも、映画の最後の場面で、他の事件の容疑者として刑事に連行されるプロップのタバコに、バランが無言で火を点けてやるシーンは、二人が強い絆で結ばれていることを示していて痛快です 二人の最後のひと言がいいですね

ドロン「イエーイ」、ブロンソン「ウ~ン マンダム」ってか

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「クァルテット奧志賀」トライアル・コンサートを聴く~プロジェクトQ・第13章

2016年01月12日 08時21分21秒 | 日記

12日(火)その1。わが家に来てから471日目を迎え、シロウサちゃんに講釈をたれるモコタロです

 

          

           これが出てきたらおしまいだよ 「万事きゅうす」って言うんだ

 

  閑話休題  

 

昨日、上野学園石橋メモリアルホールで「プロジェクトQ・第13章」公演のうち「奧志賀クァルテット」と「クァルテット・ジョイア」の「トライアル・コンサート」を聴きました これは若いクァルテットが本番を前に最終的に行う、いわば”ゲネプロ”のようなものです 入場料は全自由席で100円以上の任意の額を、聴いた後で払う仕組みです 彼らの実際のコンサートは2月7日(日)午後13時からですが、私は当日、東京フィルのコンサートを聴く予定があって聴けないので、せめてトライアル・コンサートでも、と思って聴いたものです

 

          

 

なぜこの「トライアル・コンサート」を聴こうと思ったかというと、「クァルテット奧志賀」のメンバーに会田莉凡さんの名前があったからです 数年前から彼女のファンで、彼女の出演するコンサートは出来るだけ聴くようにしています

 

          

 

本番の公演ではないので、どれほどの聴衆が来るのだろうか、と興味津々でしたが、蓋を開けてみると150人位の人が来場したでしょうか。大した人気です 自由席なので、第2ヴァイオリンの会田莉凡さんが正面から見えるようにと、センターブロック前から3列目の右通路側席(C20番)を押さえました

最初にクァルテット奧志賀がモーツアルト「弦楽四重奏曲第19番”不協和音”K465」を演奏します メンバーは、ヴァイオリン=小川響子、会田莉凡、ヴィオラ=七澤達哉、チェロ=黒川実咲です このクァルテットは小沢国際室内楽アカデミー奧志賀で出会い、2014年に結成した弦楽四重奏団です

4人が登場して配置に着きますが、私の想定していたのと違います 私はヴァイオリンが左サイドに2人並ぶ配置を予想していたのですが、このクァルテットはヴァイオリンの2人が左右に分かれる対向配置をとり、会田莉凡さんは今回第2ヴァイオリンを弾くため向かって右サイドにスタンバイします。したがって、私の席からは彼女の背中を見ることになります

配布されたプログラムによると、このクァルテットは曲によって第1ヴァイオリンと第2ヴァイオリンを交代する方針であるとのことで、今回は小川響子さんが第1を弾くことになったようです  私がこのクァルテットを聴くのは初めてなので、よく分かりませんが、会田莉凡さんが第1ヴァイオリンを弾くのはベートーヴェンやロマン派以降の音楽ではないか、と想像します

モーツアルトの「弦楽四重奏曲第19番ハ長調”不協和音”K465」は、彼が師と仰ぐハイドンに献呈した、いわゆる”ハイドン・セット”の最後の曲に当たります モーツアルトは、第1楽章冒頭に未だかつてない”不協和音”の序奏を置きました 今でこそ私たちは何の不自然さも感じないでこの曲を聴いていますが、当時の人は「モーツアルトは気が狂ったのではないか」と思ったに違いありません。モーツアルトにとって、常識は破られるためにありました

さて、その冒頭、不安な曲想が弦楽器から弦楽器へと受け継がれていき、急に雲間から太陽が顔を出すように明るい曲想が現れます この時のクァルテット奧志賀の演奏は緊張感に満ちたニュアンス溢れる素晴らしい演奏でした この演奏を聴いて、この演奏の成功を確信しました。この後も、4人の演奏はバランスが良く、アンサンブルの妙を堪能しました

 

          

 

続いて休憩なしで、クァルテット・ジョイアの演奏に入ります この弦楽四重奏団は東京藝大大学院のメンバーにより2015年に結成されました。第1ヴァイオリンの石田紗樹さんは藝大フィルハーモニアのコンサートで何度か聴いた記憶があります

このクァルテットは、左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロという態勢をとります。彼らが演奏する弦楽四重奏曲第22番K589はプロシア王セットの第2番に当たります 当時プロシア王だったフリードリヒ・ヴィルヘルム2世のために書かれました。チェロをたしなんだ王の関心を引くため、チェロが活躍するパートを多く登場させています。とくに第2楽章「ソット・ボーチェ」はチェロの優しい演奏により幕が開きます 私はプロシア王セットの中では第1番が好きですが、この曲も目立たないけれど良い曲です 第1ヴァイオリンの石田さんのリードによる演奏でしたが、このクァルテットもバランスが良くモーツアルトの愉悦感が良く表現されていました

コンサート終演後、聴衆は個々の判断で入場料金を決めて料金箱に入れなければなりません 私は、7日の本番が3グループ(3曲)出演で2,000円のチケット代を取ることから、トライアルで2曲だけだけれど内容が素晴らしかったので2,000円を箱に入れました

この企画は毎年実施しているようなので、来年も聴きに行こうと思います

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「ゴッドファーザー」「ゴッドファーザー PartⅡ」を観る~新文芸坐

2016年01月11日 07時49分16秒 | 日記

11日(月)。わが家に来てから471日目を迎え、家のドンとして君臨するモコタロです  ちなみにドンとはドン・ガバチョのことです

 

          

             おいらはゴッドファーザーどころか 独身だぜ

 

  閑話休題  

 

昨日、池袋の新文芸坐で「ゴッドファーザー」「ゴッドファーザー PartⅡ」の2本立てを観ました 午前9時半の開演なので9時前には現地に着いたのですが、すでに長蛇の列が出来ていました。新文芸坐はビルの3階にあるのですが、3階の入口から1階からまで階段に列が出来ていたのです 5日の「十戒」の時もかなり込みましたが、それ以上で、文字通り満席です このため、開演時間が17分遅れの9時47分となりました。考えてみれば日曜日の「ゴッドファーザー」です。それは混むでしょう

「ゴッドファーザー」は1972年、フランシス・コッポラ監督による2時間56分の大作です

 

          

 

この映画は、巨大なマフィアの内幕を描いたマリオ・プーゾのベストセラーを当時32歳のフランシス・コッポラ監督が映画化したものです

イタリア・シシリー島からアメリカに移住し巨万の富を築き上げたマフィアの頂点に立つ”ゴッドファーザー”ことビトー・コルレオーネの活躍と、その跡を継いだマイケルの行動を描いたものです  ゴッドファーザーを演じるマーロン・ブランドが、しゃがれ声で、彼を頼ってくる人々の相談にのり、その処理を指示するゴッドファーザーを不気味に演じています

ビトーの跡を継いだのは長男のソニーでも、次男のフレドーでも、養子のトムでもなく、末っ子のマイケルでしたが、アル・パチーノが冷静で冷血なマイケルを見事に演じています

意外だったのは、この映画でクラシック音楽が2回使われていたことです 1回目は、コルレオーネの屋敷で開かれていた娘コニーの結婚式で、参加者の女性が歌っていたモーツアルトの歌劇「フィガロの結婚」からケルビーノのアリア「自分で自分が分からない」です 2回目は、マイケルが父ビトーの生まれ故郷のイタリア、コルレオーネ村で地元の女性との結婚披露パーティーを開いたときに流れていたヴェルディの歌劇「ラ・トラヴィアータ(椿姫)」の「乾杯の歌」です まさか、「ゴッドファーザー」でモーツアルトとヴェルディが聴けるとは思ってもみませんでした

2本目は「ゴッドファーザー PartⅡ」です これは1974年、フランシス・コッポラ監督による3時間21分の超大作です 

上映時間のスタートが遅れたことと、男性トイレに長蛇の列が出来たため、開始予定時刻12時35分から32分遅れの13時7分から上映が開始されました こういうケースも珍しいでしょう

 

          

 

この映画は、亡き父ビトー・コルレオーネがマフィアのドンになるまでのエピソードを交えながら、ファミリーの”ドン”を引き継いだ三男、マイケル(アル・パチーノ)の苦悩を描いた作品です 父亡きあと、マフィア同士の抗争の中で、彼は敵対勢力のボスを次々と暗殺していきますが、その過程で、身内の兄フレドーまでが自分を裏切っていたことを知り、マイケルはだれも信用できなくなります 妻のケイとの関係も冷え切ってケイは彼のもとを去っていきます 彼は亡き父の思い出に浸り、孤独をかみしめます

父ビトー・コルレオーネは、もともと困った人の相談にのって人々の信頼を勝ち取り、遂には大きな”ファミリー”の”ゴッドファーザー”になり、敵対勢力とは和解の道を選んだわけですが、2代目のマイケルはマフィア同士の抗争に巻き込まれ、 ”時代が変わった”としてあくまでも敵対勢力が絶滅するまで戦う道を選んだわけです マイケルの心は休まることを知りません。それがマフィアのドンの運命なのです

ビトー・コルレオーネ役は「ゴッドファーザー」ではマーロン・ブランドでしたが、このパート2では若き日のビトーをロバート・デ・ニーロが演じています この人は、先に観た「アンタッチャブル」ではアル・カポネを演じていました。同じ人物が演じているとは思えないほど印象が違います よく言われることですが、彼は役柄に応じて”変身”します。その役柄に成りきるため、顔や身体を”変形”させて役作りをしているようです。これぞプロです

ドンのファミリーは敵対勢力から常に狙われていることから、閉ざされた一角に住まいを構えています 外に出るには必ず護衛が付きます。そんな生活に一般人である我々が耐えられるはずがありません。マフィアのファミリーでなくて良かったと思います

途中で15分の休憩があり、映画が終わったのは午後4時45分。所要時間は3時間38分でした。終了予定時刻より45分遅れです 暗い館から外に出ると、次の回を観る人たちの長い列が1階まで続いていました。やっぱり「ゴッドファーザー」は人気があります

 

          

 

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オードリー・ヘプバーン主演「ローマの休日」「麗しのサブリナ」を観る~新文芸坐

2016年01月10日 07時13分46秒 | 日記

10日(日)。わが家に来てから470日目を迎え、漢方薬を相手に会話をするモコタロです

 

          

            お姉ちゃんが風邪ひいたと言って 買ってきたらしい

 

          

            漢方薬らしいけど 本当に風邪に効くのかな?

 

          

             あっ こっちに来ないで 風邪がうつるから・・・

 

  閑話休題  

 

昨日、池袋の新文芸坐で「ローマの休日」と「麗しのサブリナ」の2本立てを観ました 「ローマの休日」は1953年、ウィリアム・ワイラー監督による119分のモノクロ映画です

 

          

 

この映画はこれまで何度か観たことがあります オードリー・ヘプバーンが衝撃的な主演デビューを飾ったあまりにも有名な、王女と新聞記者とのラヴ・ストーリーです 

ヨーロッパを親善旅行中の小国の王女アン(オードリー・ヘプバーン)がローマを訪れたとき、タイトで退屈なスケジュールに嫌気をさした彼女は、夜中に大使館の窓から抜け出して、まんまと街に脱出する。出る前に鎮痛剤を打たれたため眠気がさして広場のベンチで寝てしまう そこへ通りかかったアメリカの新聞記者ジョー・ブラッド(グレゴリー・ペック)は彼女が王女であることを知らずに助けて自宅に連れ戻る。翌朝、彼女が行方不明の王女だと知った彼は、これこそ特ダネの絶好のチャンスだと思い、ローマ見物の案内人を引き受ける アン王女は床屋で髪を短く切り、ジョーとともに街中を遊び歩く ジョーの友人でカメラマンのアーヴィングはライター型の小型カメラで彼女の行動を隠し撮りする 王女失踪で大使館が大騒ぎになっている中、いつしか二人はお互いに愛し合うようになる しかし、とても望みのない”叶わぬ恋”を諦め、ジョーは王女を大使館に送り届け、特ダネ用の記事原稿は破り捨てる 数日後、アン王女の記者会見が大使館で行われ、アーヴィングはあの日に撮影した写真をそっと王女に手渡す そして、ジョーと王女は目と目を合わせて無言の別れを告げる

アン王女が”下界”に下りて、床屋で髪を短く切った時が、ロング・ヘアで大使館の中で窮屈に過ごす王女から、街中で自由に行動する女性に変身した瞬間でした ロング・ヘアのオードリー・ヘプバーンも美しかったけれど、ショート・ヘアになった後も負けず劣らず美しく輝いていました

ジョーは、特ダネをモノにすれば大金が転がり込んでくるのに、そうはしなかった。愛してしまった王女との楽しく美しい思い出を、お金のために台無しにしたくなかったのです パパラッチや三流週刊誌が有名人の私生活を狙っている現代ではとても考えられないことです

あらためてこの映画のタイトルを見ると「Holiday in Roma」ではなく「Roman Holiday」であることに気づきます ひょっとして、ウィリアム・ワイラー監督は「Romantic Holiday」に引っ掛けてタイトルを付けたのではないか、と思いました。考えすぎでしょうか 

 

          

 

2本目は「麗しのサブリナ」です この映画は1954年、ビリー・ワイルダー監督による113分の作品です。この映画は今回初めて観ました

 

          

 

富豪のララビー家のお抱え運転手の娘サブリナ(オードリー・ヘプバーン)は、ララビー家の次男ディヴィッド(ウィリアム・ホールデン)に思いを寄せていた しかし、父は身分違いだとして、彼を諦めさせようと彼女をパリの料理学校へやる。2年後、サブリナは洗練された美しい女性として戻ってくる 女には目のないディヴィッドは、婚約者そっちのけで、美しく変身したサブリナに夢中になる ディヴィッドの兄で実直な事業家ライナス(ハンフリー・ボガート)は、ディヴィッドがシャンペングラスで尻を怪我をして動けないうちに彼女をパリに送ろうと企てる 弟の代わりにサブリナの相手をするうちに、いつしかライナスとサブリナはお互いを意識するようになる。二人の関係を察したディヴィッドは、サブリナが乗っているパリ行の船に乗るようライナスに言う。ライナスはサブリナのもとに駆けつけ、客船の甲板で抱き合う

「ローマの休日」を観ていても感じたことですが、この映画を観ていて強く印象に残ったのは、オードリー・ヘプバーンの眉毛の長さと太さとです そのうえ目がパッチリしているので大きな印象を与えます 

ハンフリー・ボガートは渋く決まっていて、ウィリアム・ホールデンもナイス・ガイなのですが、サブリナ役の若きオードリー・ヘプバーンと比べると、年が離れすぎているような気がします 逆に言えば、初主演の「ローマの休日」でアカデミー主演女優賞を受賞したオードリー・ヘプバーンの第2作には、並みの男優では”持たない”と考えたのかも知れません

 

          

 

  も一度、閑話休題  

 

映画が終わってすぐに、次の予定であるコンサート会場に向かいました 山手線で西日暮里に出て地下鉄に乗り換え、亀有で降りました。でも何か変です 駅前のビルにはホールの名前が見えましたが、どうも違うのではないかと思われます チケットを見ると「かつしかシンフォニーヒルズ・大ホール」と書いてあります。目の前のビルに入っているのは「かめあり リリアホール」です。ここで、はっきりと場所を間違えていることに気が付きました 急いでスマホで「かつしかシンフォニーヒルズ」を検索、次に「乗換案内」で最短時間のアクセス方法を検索し、まず北千住に向かいました。しかし、北千住駅で乗り換え方法を確認している間に目標とする電車が出てしまいました おまけに広い北千住の駅構内で迷ってしまい、嫌気がさして、コンサートを諦めることにしました その時はすでにコンサートの開演時間は過ぎていました。途中休憩の時に入場して後半のプログラムを聴くという選択肢もありましたが、一旦嫌気がさすと、もう後戻りできません 私が行くべきところは青砥で、聴くべき音楽はオール・モーツアルト・プログラムで、オーボエ協奏曲、ヴァイオリン協奏曲第5番、ピアノ協奏曲第9番でした

私は時々こういうチョンボをやらかしますが、新年早々なだけに惨めな気分です 頭に来たので、帰りにボルドーの赤ワインを2本買ってきました。こうなったら やけ酒です

 

          

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「ゴースト ニューヨークの幻」「レイダース 失われた聖櫃(アーク)」を観る

2016年01月09日 07時06分58秒 | 日記

9日(土)。昨日の日経朝刊第1面コラム『春秋』は、珍しくマーラーの「交響曲第6番」を話の口火として、日銀の黒田総裁のことを取り上げています。超訳すれば

「マーラーは50年の生涯で10の交響曲を完成させた 曲中で様々な『鳴り物』を使っている。牛用のベル、ドラ、小枝を束ねたムチなどだが、度肝を抜かれるのは6番に出てくるハンマーだ 4楽章で2度、奏者が大きな木づちを材木などに振り下ろす。別名『運命の打撃』といい、『大木に斧が当たるように』との演奏指示がある。初演時、雑誌の風刺画では、数々の鳴り物を前にマーラーが『しまった、警笛を忘れた。これで、もう1曲書ける』と語っている あるゆる手段で理想を追う熱意は広く知られた

として、次の段落で、

「『あらゆる手段』は我らがマエストロ、日銀の黒田総裁の口癖でもある

と続けます。そして最後の段落で

「勝敗は見えぬが、『デフレファイター』か『ミスター2%』と仮にしておこう。マーラー6番にはいつしか『悲劇的』の副題が付くが、本人は嫌ったという

と結んでいます

この『春秋』のコラムニスト氏はかなりのクラシック音楽通だとお見受けしますが、内容については、日経の文化欄クラシック担当の編集委員のアドヴァイスを受けているに違いありません 

正確に言えば、マーラーの交響曲に関しては、9曲の完成した作品と1曲の未完成の作品(第10番)があり、さらに自ら『交響曲』と呼んだ『大地の歌』があります さらに言えば、この『大地の歌』こそ『交響曲第9番』になるはずの作品でした しかし、偉大な先人ベートーヴェンらが第9番を作曲してから死去したという「第九のジンクス」から、マーラーは『大地の歌』に番号を付さなかったのです しかし、結局、最後に残った完成された番号付き交響曲は「第9番」でした。運命の皮肉です

音楽が専門のマーラーはともかくとして、”鳴り物入り”で登場した経済が専門の日銀・黒田総裁には、日本経済が”悲劇的”な結末を迎えないで”復活”するように しっかりかじ取りをしてほしいと思います ということで、わが家に来てから469日目を迎え、晩酌に余念がないデフレ無縁のモコタロです

 

          

                黒だ 白だ と言ってないで 白鶴の熱燗 一杯どう?

 

  閑話休題  

 

昨日は、夕食に「サケのチャンチャン焼き」を作りました。あとは生野菜サラダです 「サケの~」は生姜の量が少し多かったようです 初めての挑戦だからショウガないか サーモン題です。2人前のレシピで3~4人前の量を作るとき、調味料は何人前にすれば良いでしょうか? 誰かおせーて

 

          

 

昨日、池袋の新文芸坐で「ゴースト ニューヨークの幻」と「レイダース 失われた聖櫃」の2本立てを観ました 「ゴースト ニューヨークの幻」は1990年、ジェリー・ザッカー監督による127分の映画です

 

          

 

サム(パトリック・スウェイジ)は強盗に襲われ命を落とす 幽霊となって恋人のモリー(デミ・ムーア)の前に現れるが彼女には存在が分からない。やがて自分を殺した強盗が彼女を狙ってやってくる事実を知る 彼の声を聞くことのできる女霊媒師オダ・メイ(ウーピー・ゴールドバーグ)の力を借りて危険を伝えようと思い着く 何とか協力を得ることに成功し、モリーに逃げるように伝えようとするが、殺人犯は彼女のもとにやってくる サムは、自分が何故命を狙われたのが分からなかったが、相手に見えない幽霊となって、モリーを訪ねてくる仕事の同僚カール(トニー・コールドウィル)の行動を見ていて、カールこそ仕事上の不正を暴こうとしたサムを殺そうと殺人犯を陰で操っていた犯人だった ゴーストになったサムはモリーを守り切ることが出来るのか

死後も幽霊になって恋人を守ろうとする青年の純粋な心を描いたラヴ・ストーリーですが、モリーを演じたデミ・ムーアのショートカット・ヘアがキュートです また、真面目でスリリングなストーリーに、霊媒師オダ・メイを演じたウーピー・ゴールドバーグのコミカルな演技が彩りを添えています 彼女の存在がなかったらこの映画は単なるラヴ・ストーリーに終わっていたでしょう

2本目は「レイダース 失われた聖櫃(アーク)」です この映画は1981年、スティーヴン・スピルバーグ監督による115分の作品です。この作品は日本での公開時に観ました。スティーヴン・スピルバーグ監督、ジョージ・ルーカス制作総指揮による映画として当時、映画界の話題を独占しました

 

          

 

ストーリーは、神秘的な力を宿しているという『十戒』の破片を納めた聖櫃(アーク)を巡って、ナチスと考古学者インディアナ・ジョーンズが繰り広げる争奪戦です この映画の魅力はハリソン・フォードに尽きます。大学で教鞭を執る考古学者であり、世界中の宝物を探し発見するトレジャー・ハンターでもある魅力的な男を見事に演じています 何度も殺されかかっても、どうにかして生き延びる しぶとく執念深いキャラにぴったりの配役です

わくわくするジョン・ウィリアムズの音楽に乗せて息つく暇のない展開の連続ですが、思わず笑ってしまうシーンも満載です 一番嘲笑せざるを得ないのは、政府機関の大きな地下倉庫で、聖櫃が入れられた木箱が”保管”されるために運ばれていく最後のシーンです 蓋を釘づけされた箱入りの聖櫃は半永久的に閉じ込められ、静謐に保管されることを暗示しています

 

  も一度、閑話休題  

 

映画の帰りに池袋西武地下のUCCショップでコーヒーを200グラム挽いてもらいました 今度は「ハワイ コナ プレミアム ブレンド」です。今までのコーヒーの中で一番単価が高いコーヒーです。さて、どんな味がするのか、楽しみです

 

          

 

その後は特に予定がなかったので、徒歩で家まで帰ることにしました JR池袋駅東口を午後2時50分に出て、目白通りをまっすぐ巣鴨方面に歩きました。長い下り坂を下って行くと、上池袋三丁目が坂の底で、今度は西巣鴨に向けて上り坂になります 西巣鴨交差点を白山通りの方に右折して、自宅に着いたのは3時23分で、所要時間は33分でした 万歩計の歩数は3,400歩でした。約15年前に池袋で飲んで、終電を逃して家まで徒歩で帰ってきたことが何度かありますが、もっと時間がかかったように記憶しています たぶん途中で電柱にぶつかったりしていたせいだと思います とくに冬は誰も「殿、電柱でござる」と注意してくれなかったので正面衝突でした。思い出したくない

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ハンガリー国立ブダペストオペレッタ劇場専属歌手公演を聴く~日経ミューズサロン

2016年01月08日 07時01分23秒 | 日記

8日(金)その2。よい子は「その1」から見てね。モコタロはそっちに顔を出してます

昨夕、大手町の日経ホールで、日経ミューズサロン「ハンガリー国立ブダペストオペレッタ劇場専属歌手によるニューイヤーコンサート」を聴きました。今年の初コンサートです

ハンガリー国立ブタペストオペレッタ劇場は、ハンガリー最古のオペレッタ劇場で、レハールやシュトラウスなどのオペレッタだけでなく、ミュージカルも上演しているそうです 音楽監督のラースロー・マクラーリはリスト音楽院卒で、今回5人の歌手をバックアップするオケの指揮者を務めます 出演はソプラノ=モーニカ・フィシュル、アンナマリ・ダンチ、テュンデ・フランコ、テノール=ジョルト・バダース、ミクロシュ・マーテー・ケレーニです

 

          

 

自席はF列11番、センターブロック左から3つ目です。会場は9割くらいは入っているでしょうか ステージ上には小オーケストラのために椅子が並べられ、右手奥には小ぶりなピアノがスタンバイしています

オケの面々が登場します。管楽器は、フルート、オーボエ、クラリネット、トランペット、ホルン、トロンボーンが各1人、弦楽器は左からコントラバス、チェロ、ヴィオラ、ヴァイオリン(2)、右奥にピアノという編成です 小柄な指揮者マクラーリが登場してオペレッタの幕が開きます

プログラムは下の写真の通り、主にハンガリー生まれのエメリヒ・カールマンをはじめとして、レハール、ヨハン・シュトラウスらのオペレッタ(喜歌劇)からのアリアやデュエットなどです

 

          

 

曲によって歌手が入れ替わり立ち替わりするわけですが、ハンガリー国立歌劇場でも活躍するテノールのジョルト・バダースとソプラノのモーニカ・フィシュルが中心的な歌手だと言っても良いでしょう 二人とも無理なく会場の隅々まで響き渡る美しい声の持ち主です

テノールのケレーニとソプラノのダンチは二人とも若く、歌って踊って魅せるタイプの歌手ですが、激しく踊りながら息も切らさず歌いまくります ソプラノのテュンデ・フランコはメンバーの中で一番のベテランですが、歌に踊りに貫禄を見せます

プログラム前半のハイライトは最後の2曲、レハールのオペレッタ「メリー・ウィドウ」から「女、女、女のマーチ」と同じく「グリゼットの歌」です 「女、女、女~」では、テノールの2人が日本語で「女、女、女」と叫び、笑いを取ります 「グリゼットの歌」ではキュートなダンチを中心に、専属バレエの男女2組を交えてフレンチ・カンカンが賑やかに踊られます 新年早々ラッキーです

後半もカールマンのオペレッタを中心に楽しい歌と踊りが続きます 曲によっては、歌に合わせて会場の観客が手拍子をするのですが、後ろの席の人が曲に合わせて私の椅子の背中を蹴るのには閉口しました 本人は興に乗っているのかも知れませんが、こちらは興ざめです

左隣席は老夫婦なのですが、歌手が歌うと、歌に合わせて口ずさむのです。私が知らない歌でも口ずさんでいたので、相当オペレッタに詳しい夫婦だと思います まさか元ウィーン駐在大使かなんか?仕事しないでオペレッタばかり聴いていた

右隣席は中年男性なのですが、この人も、歌に合わせて身体を前後に、あるいは左右に揺らし、積極的に手拍子を打っています また、曲に応じて「ブラボー」を連発しています。相当、オペラやオペレッタを聴くのに晴れている感じがします

ところがこの男、とんでもないヤツだということが最後に判明します 最後の曲、カールマンの「チャールダーシュの女王」の「ヨイ ママン」がアンコールに入るとき、胸ポケットからおもむろにスマホを取り出して、堂々と目の高さに上げてステージ上の歌手たちを撮影し始めたのです しかも2度も 会場は熱狂しているので、会場アテンダントの人は気が付かないでしょう。よほど注意してやろうかと思いましたが、最近はポケットにナイフやノコギリを偲ばせている男も少なくないので、注意の言葉を呑み込みました いくらオペラやオペレッタに詳しくても、こういう常識のカケラもないヤツはクラシックを聴く資格はありません。ひとことで言えばサイテーです

気を取り直して言えば、今回の公演は新年の最初に聴くコンサートとして最高に楽しい公演でした 日経ミューズサロンには当たり外れがありますが、今回は大当たりだったと言えるでしょう アンケートにも「とても良かった」に〇を付けておきました。これからもこういう楽しいコンサートを期待します

 

          

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「トップガン」「アンタッチャブル」を観る~新文芸坐

2016年01月08日 06時37分51秒 | 日記

8日(金)その1。わが家に来てから468日目を迎え、お姉ちゃんの小道具用のニスの匂いを嗅ぐモコタロです

 

          

          ニスはヴァイオリンに塗るらしいけど、お姉ちゃんは何に塗るの?

 

  閑話休題  

 

昨日、池袋の新文芸坐で「トップガン」と「アンタッチャブル」の2本立てを観ました 「トップガン」は1986年、トニー・スコット監督による119分の映画です

 

          

 

「トップガン」とはアメリカ海軍に所属するトップ1%のエリート・パイロットのこと トップガンの仲間入りしたマーベリック(トム・クルーズ)と相棒のグースは厳しい訓練を受ける そうした中、マーベリックは女性教官チャーリー(ケリー・マクギリス)と恋に落ちる また、選ばれた中のトップは誰かでアイスマンとライバル争いする。ところが、訓練中の事故によ親友のグースが死に、マーベリックは責任を感じてトップガンから身を引こうと考える しかし、上官たちのアドヴァイスを受け、気持ちを新たにして仲間たちとともにトップを目指す。そうしたことを通してマーベリックは成長していく そして、遂に彼は敵ミグ戦闘機との実戦に出撃し味方の戦闘機を助け、ミグを撃墜する

この映画の魅力は戦闘機同士のスピード感あふれる戦闘もありますが、若き日のトム・クルーズの魅力が一番でしょう 凡人には無茶と思われる戦い方を批判されながらも天才パイロットとしての資質を発揮するマーベリックを魅力たっぷりに演じています トム・クルーズのMISSION IMPOSSIBLEへの挑戦はこの映画から始まったのかも知れません

2本目は「アンタッチャブル」です。1987年、ブライアン・デ・パルマ監督による120分の映画です

 

          

 

舞台は1930年、禁酒法下のシカゴ。財務省から派遣された特別捜査官エリオット・ネス(ケビン・コスナー)は街を牛耳るギャングのボス、アル・カポネ(ロバート・デ・ニーロ)に戦いを挑む ベテラン警官のマローン(ショーン・コネリー)、射撃の名手ストーン、税理士のウォレスらに支えられ、カポネへの捜査が始まる しかし、カポネの差し向けた殺し屋によって、ウォレスが、次にマローンが殺され、ネスも狙われる それでも、彼らはついに会計帳簿を入手し、脱税の疑いでカポネは逮捕される が、裁判所の陪審員は全員カポネに買収されていることが分かる。ネスは裁判長に裏で話をつけ陪審員を全員入れ替えることに成功する これによってカポネの弁護士はカポネの有罪を認める

この映画を観るまで「アンタッチャブル」(手に負えない ならず者)とはアル・カポネが率いるギャング団のことだとばかり思っていましたが、そうではなくて、手負えないギャング団を相手に無謀に思える闘いを挑むネスたちのチームのことだと知りました

ケビン・コスナーはこの映画によって一躍トップスターに踊り出たそうですが、巨悪に対し銃を持って敢然と挑む特別捜査官を勇ましく演じています 味があるのは007で名を売ったショーン・コネリーです。最初はショボい巡回の警察官を演じていましたが、一旦ネスの仲間に入ることを決心してからは、むしろネスの教師役を引き受けるほど頼もしい警察官を見事に演じていました そして、何といってもロバート・デ・ニーロのアル・カポネが魅力です

映画の中では、セルゲイ・エイゼンシュテインの有名な映画「戦艦ポチョムキン」の中に登場した、赤ん坊を乗せた乳母車が階段を下っていくシーン(「オデッサの階段」)も出てきます エンリオ・モリコーネの音楽は全編、この映画の品格を高めています 観る側はネスになったつもりで最後まで息つく暇がありません。単なるギャング映画ではありません。傑作です

 

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「地上より永遠に」「サンセット大通り」を観る~新文芸坐

2016年01月07日 07時33分47秒 | 日記

7日(木)。わが家に来てから467日目を迎え、白ウサちゃんに時事問題を語るモコタロです

 

          

             北朝鮮の気無ジョン運が水爆実験やったってさ

 

  閑話休題  

 

昨夕は、久しぶりに(今年初めて)カレーを作りました。あとはいつもの生野菜サラダです

 

          

 

  も一度、閑話休題  

 

昨日、池袋の新文芸坐で「地上より永遠に」と「サンセット大通り」の2本立てを観ました 「地上より永遠に」(ここより とわに)は米国軍隊の内部を描いたジェームズ・ジョーンズの小説をバディ・アドラー監督が映画化(モノクロ)したものです

 

          

 

舞台は第二次世界大戦直前の1941年夏、ハワイのホノルルにあるスコーフィールド兵営です プルウィット(モンゴメリー・クリフト)が一兵卒としてやってくる。中隊長のホルムズ大尉は、プルウィットがかつてボクシングのチャンピオンだったことを知り、ボクシング部に入部するよう説得するが、プルウィットは過去にボクシングで相手を失明させたことがあり、断り続ける。そのため、大尉からしつこくいじめに遭う ウォーデン軍曹(バート・ランカスター)は反抗は止めるように言うが、彼は聴く耳をもたない。一等兵のアンジェロ・マギオ(フランク・シナトラ)は同僚の中で唯一プルウィットの味方になる ホルムズ大尉の妻カレン(デボラ・カー)は冷酷な夫を憎み、ウォーデン軍曹と密通する。一方、プルウィットは慰安所でアルマ(ドナ・リード)と出逢い、愛し合うようになる アンジェロが営倉係のファツォーに虐待されたことを知ったプルウィットは、彼を呼び出して喧嘩のうえ殺す そしてアルマの家にかくまわれる。やがて、日本軍による真珠湾攻撃が開始され兵営も爆撃の対象になる さて、ウォーデン軍曹とカレンとの間に、プルウィットとアルマとの間にどんな運命が待ち受けているのか

解説もろくに見ないまま映画をいきなり観たので、名前だけは知っているものの、どれがバート・ランカスターで、どれがフランク・シナトラで、どれがデボラ・カーなのか分からないまま観ていました いかに、過去に映画を観る習慣がなかったのかが露呈されてしまいます。あとで、あれがフランク・シナトラだったのかとビックリしました

この映画を観て思うのは、アメリカの兵営における兵隊たちの暮らしぶりが、あまりにも日本のそれとかけ離れていることです 日本では「服や靴に身体を合わせろ」と言われていた時期に、ハワイの兵士たちは、タバコは吸うは、上官に対してモノを言うは、ダンスに興じるは、かなり自由に振る舞っていたように見受けられます こんな国に戦争を仕掛けて、精神論だけで勝てるわけがなかったのだとつくずく思いました

さて2本目の「サンセット大通り」は1950年、ビリー・ワイルダー監督によるモノクロ映画です

 

          

 

スターの豪邸が立ち並ぶサンセット大通りに面する邸宅のプールに、売れない脚本家ジョー・ギリス(ウィリアム・ホールデン)の死体が浮かんだ 彼はそのいきさつを語る

ジョーは月賦払い込み不足から自動車会社の男に追いかけられ、サンセット大通りにある荒れ果てた邸宅に迷い込む そこにはサイレント映画の大女優ノーマ・デスモンド(グロリア・スワンソン)が執事のマックスとともに住んでいた ノーマはジョーが脚本家だと知ると、自分が主演したい「サロメ」のシナリオを書くようにとジョーを邸宅に住まわせる。しかし、ノーマの束縛に耐えきれなくなったジョーは、偶然知り合ったベティ・シェイファー(ナンシー・オルソン)に心を移し、ノーマの家を去ろうとする。その時、ノーマに拳銃で撃たれプールに倒れ込む 殺人事件の報道に押し寄せたニュース・カメラマンたちの前で、発狂したノーマは「サロメ」を演じながら階段を下りてくるのだった

この映画は、かつての大女優が、いつまでも過去の栄光にすがりついて、「夢よ再び」とばかりに周りの者を巻き込む哀れを描いた作品ですが、何といっても、ノーマを演じたグロリア・スワンソンの狂気に迫る演技が見ものです 解説によると、スワンソンは実際にサイレント映画の大女優だったそうで、この映画でカムバックして主役を演じたそうです。”そのまんま”だから迫力があるはずです

この映画で唯一使われていたクラシック音楽は、ノーマの邸宅で執事のマックスがオルガンで弾くバッハの「トッカータとフーガ」です この映画の結末を暗示するかのような運命的な響きが邸内に響き渡っていました

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チャールトン・ヘストン主演『十戒』を観る~新文芸坐「魅惑のシネマ・クラシックス」

2016年01月06日 07時23分08秒 | 日記

6日(水)。わが家に来てから466日目を迎え、1匹1400万円で落札された大間のマグロに唖然とするモコタロです

 

          

            今年も すしざんまい だって? メディアに露出ざんまいだね!

        

  閑話休題  

 

昨日は、夕食に「鶏肉とアスパラガスの中華炒め」と 生野菜サラダと さやいんげんのお浸し を作りました。「鳥肉と~」は子どもたちにも好評でした なお、アスパラガスが近くのスーパーに売っていなかったため、遠くの店まで買いに行ったので、昨日の万歩計は10,564歩でした

 

          

 

  閑話休題  

 

昨日から、池袋の新文芸坐で「魅惑のシネマ・クラシックスVol.19」が始まりました 期間は1月16日までの12日間です。パラマウント映画社との上映権が1月で切れるため、今回が最後の上映になるかも知れない作品が多く含まれています。できるだけ多くの作品を観ておきたいと思います

ここで私の映画に対する考え方を示しておきたいと思います。私は映画館に行って観るのが『映画を観る』ことであって、同じ作品でも、家でテレビやDVDで観るのは”映画を観る”ことだとは思っていません 古い奴だとお思いでしょうが、昔からそうなのです

 

          

 

                      

 

さて昨日、その第1弾としてセシル・B・デミル監督『十戒』を観ました 1923年に撮った『十戒』をデミル監督自身がカラー&トーキーでリメイクして1956年に公開した221分に及ぶ超大作です

 

          

 

この映画は、旧約聖書の『出エジプト記』を基に、モーゼがイスラエルの民を率いてエジプトから脱出するまでを描いたものです

エジプト王ラメシス1世は、新しく生まれるヘブライの男子をすべて殺す命令を出した。赤ん坊のモーゼは母親の手で小さな箱舟に乗せられナイル川に流された。幸い、エジプト王女のもとに漂い着いた。王女はその赤子をわが子として育てた。成長した王子モーゼ(チャールトン・ヘストン)はラメシス王の実の王子ラメシス(ユル・ブリンナー)と王座を巡り争うことになる モーゼは奴隷であるヘブライ人が重労働を強いられているのを見て、奴隷制度に疑問を持つようになる。ある事件からモーゼはヘブライ人の奴隷の子であることがラメシス王子の耳に入り、モーゼは砂漠に追放される 荒野をさ迷うモーゼは羊飼いのジェスローに助けられ、その長女セフォラと結婚する。そこで平和な生活を送っていたモーゼは、ある日シナイ山で神の声を聞いた モーゼは奴隷の”解放者”に選ばれたのだった。モーゼはエジプトに戻り、ラメシスに奴隷を開放するよう求めるがラメシスは聞く耳をもたない。すると疫病が流行りエジプトのすべての長男は死んでいった。モーゼの長男は無事だったが、ラメシスの長男は死を免れなかった モーゼは数千の奴隷を引き連れてエジプトを出て紅海の畔までたどり着いたが、ラメシスは戦車で追いかけてくる。モーゼが叫ぶと炎が立ちあがり、ラメシスの軍勢を足止めした 再びモーゼが叫ぶと海が2つに割れて陸地が現れた。奴隷たちはそこを歩いて向こう岸を目指した。モーゼはシナイ山の山頂で、神が光と炎で岩に刻んでいく『十戒』を見た。『十戒』の刻まれた石板を持って山を下り、偶像を拝する人々に「私を信じる者はこちらへ」と言う。信じない者はモーゼが投げた石板によって焼き尽くされた。人々はヨルダン河の畔のネボ山の麓にたどり着いた。モーゼは一人、神の前に行くべくネボの山を登って行った

 

          

 

この映画は過去に1度観たことがあります いつどこで観たか覚えていませんが、神の奇跡によって海が2つに割れてヘブライ人たちが陸地になった海の底を歩いていくシーンと、神の光と炎が石版に『十戒』を刻み込むシーンを覚えています この2つのシーンは強烈です。今でこそコンピュータ・グラフィックスは当たり前ですが、当時は驚きの技術でした。この映画がCGの走りと言っても良いでしょう

 

          

          

それにしても、モーゼを演じたチャールトン・ヘストンの頼もしいこと それに、敵対するエジプトの王子ラメシスを演じたユル・ブリンナーのカッコ良いこと 当時のお金で1350万ドルの制作費を費やしたそうですが、こういう作品こそ後世に残る『超大作』と言うのでしょう 現代における多くのCG作品と違って感動があります

 

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「マッド・マックス 怒りのデス・ロード」「ミッション・インポッシブル ローグ・ネイション」を観る

2016年01月05日 07時22分51秒 | 日記

5日(火)。わが家に来てから465日目を迎え、白ウサちゃんが倒れた原因をアレコレ推測していて助けようとしないモコタロです

 

          

           どうして倒れたんだろう? 雪が降ってないのに ゆきだおれ なんて・・・・

 

  閑話休題  

 

昨日は、夕食に「もやしの肉みそがけ」とサラダを作りました あとは焼き肉です。ここには写っていませんが、お節料理の残りも用意しました。早く片付けないと賞味期限切れになってしまうので

 

          

 

  も一度、閑話休題  

 

昨日、神楽坂のギンレイホールで「マッド・マックス 怒りのデスロード」と「ミッション・インポッシブル ローグネイション」の2本立てを観ました 1本目の「マッド・マックス 怒りのデス・ロード」は2015年 アメリカ映画です

「元警官マックスは、石油や水を独占し暴力と狂気で民衆を支配する凶悪なイモータン・ジョーの一味に捕えられるが、反逆者たちと自由を求めて逃走を開始する

 

          

 

はっきり言って、2時間の間、最初から最後までCGを駆使した戦闘シーンの連続です。タイトル通り「狂っている状態がMAX」です ストレス解消には良いでしょうが、観終わった後で何にも残りません この監督はいったい何を描きたかったのでしょうか

さて、気分を直して2本目の「ミッション・インポッシブル ローグ・ネイション」です この映画も2015年アメリカ映画です。お馴染みのトム・クルーズがIMFエージェント、イーサン・ハントを演じます

 

          

 

 「ハントは謎の国際スパイ組織『シンジケート』を秘密裏に追跡していたが、FBIの横やりで所属するIMFが解体の危機に瀕する 後ろ盾を失ったハントは『シンジケート』の実態を暴くべく、命がけのミッションに挑む

この映画もアクションに次ぐアクションで手に汗握るシーンが続きますが、ちゃんとしたストーリーがあります 映画の初めに流れる「MISSION IMPOSSIBLE」のテーマ音楽はお馴染みですが、このテーマを聴くと期待が高まります

さて、映画で私が興味があるのは音楽です。この映画ではクラシック音楽が3曲使われていました いずれも映画の前半です。まず、ハントの同僚ベンジー・ダンが仕事の合間にヘッドホンで聴いていたのはモーツアルトの歌劇「フィガロの結婚」序曲です 次にダンがウィーンに旅立つ時に流れていたのはベートーヴェンの「交響曲第3番”英雄”」の第1楽章です そしてかなり長く使われていたのは、ウィーン国立歌劇場を舞台に上演されていたプッチーニの歌劇「トゥーランドット」です リューのアリア、カラフの「誰も寝てはならぬ」など、主要なアリアが流れました その間、ハントと敵の組織が殺し合いを演じていた訳ですが

それにしても、30年前に一度だけ訪ねたウィーン国立歌劇場は懐かしかった と言っても、建物の中をちょっと見学しただけでオペラは観られなかったけれど。今一度訪ねる機会があるだろうか

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