人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

イタリアン・ネオレアリズモの代表作「無防備都市」「イタリア旅行」を観る~新文芸坐

2016年01月16日 07時10分18秒 | 日記

16日(土)。わが家に来てから475日目を迎え、おやつを食べながら後ろのテレビが気になるモコタロです

 

          

          ぼくはいつも耳で後ろを警戒しているんだ 日本語わからないけど

 

  閑話休題  

 

昨日は、夕食に「鶏肉とキャベツの重ね煮」と「生野菜と生ハムのサラダ」を作りました 寒い冬は、やっぱり身体が温まる鍋料理的なものが食べたくなりますね

 

          

 

  も一度、閑話休題  

 

昨日、池袋の新文芸坐で「無防備都市」と「イタリア旅行」の2本立てを観ました 「無防備都市」は1945年、ロベルト・ロッセリーニ監督、フェデリコ・フェリーニ脚本による103分のモノクロ映画です

 

          

 

舞台は第二次世界大戦末期のローマ。レジスタンスのマンフレーディ(マルチェロ・パリエーロ)はドイツのゲシュタポの追跡から逃れ、同志フランチェスカの家に逃げ込む 彼は資金調達のためにローマに来たのだった。しかし、ドイツ軍の警戒が厳しく、神父のドン・ピエトロ(アルド・ファブリッツィ)に連絡を依頼する フランチェスコと子持ちのピーナ(アンナ・マニャー二)との結婚式の日、ナチの捜索からマンフレーディは逃れたが、フランチェスカたちは捕らえられ、その車を追ったピーナはドイツ兵に射殺される 護送の途中、レジスタンスの仲間が車を襲い、フランチェスカたちを救い出す マンフレーディとフランチェスカは、マンフレーディの恋人マリーナ(マリア・ミキ)のアパートに逃げ込む。しかし、彼女はゲシュタポの婦人部員の陰謀にかかり、同性愛と麻薬中毒になっていた マンフレーディとマリーナとの恋人関係は破たんする。マリーナの裏切りにより、神父ら3人はナチに襲われ捕えられる 神父の目前でマンフレーディはゲシュタポの凄惨な拷問にあうが、秘密を一切自白しないまま息絶える フランチェスカは厳しい拷問には耐えられないことを予想し首を吊る 神父も反逆罪で銃殺される。それを見ていた少年たちは黙々と立ち去っていく

この映画は、ローマ解放直後の極めて困難な状況下で6か月にわたって製作されたもので、公開されると一躍、史上最高の傑作と称賛され、イタリアン・ネオレアリズモ誕生の記念碑的な作品となりました ゲシュタポの監視下の中でいかにレジスタンスたちが困難な地下活動を強いられていたか、また、子どもたちまでが親に内緒でレジスタンス活動を展開していたことがリアルに描かれています。まるでノンフィクションのようです

2本目は1953年、ロベルト・ロッセリーニ監督による85分のモノクロ映画「イタリア旅行」です この映画は一言でいえば、結婚生活が危機にある英国人夫婦のイタリア旅行記です

 

 

          

 

ナポリの海辺の別荘を相続したアレクサンダー(ジョージ・サンダース)は経済的な理由からそれを売却することとし、妻のキャサリン(イングリッド・バーグマン)とイタリア旅行に出かけるが、二人の結婚生活は危機に直面していた 別荘の売却以外に興味を持たないアレクサンダーに対し、ナポリの観光を楽しみたいキャサリンの溝は深まるばかり ついに離婚話に発展してしまう。二人はポンペイに旅行することになるが、旅の途中でキャサリンの気分が悪くなり、別荘に引き返すことになる。帰り道で祭りの渋滞に巻き込まれ、車を降りて歩く二人は群衆に押されて離れ離れになってしまう キャサリンは夫の助けを求め、アレクサンダーは必死に駆けつける。再び一緒になった二人は強く抱き合い、あらためてお互いの愛を確かめ合うのだった

イングリッド・バーグマンが魅力的です。この映画の最後のシーンは、お互いに離婚をすることで一致していたのに、キャサリンの方が最初に「別れたくない」と言って事実上 離婚宣言を撤回する訳ですが、これについては女性の観衆から非難の声が聞こえてきそうです。「なぜ、いつも女の方から折れなければならないのよ」と。しかし、1953年当時はそういう時代風潮=イタリアン・レアリズモだったのでしょう。気持ちは分かりますが、押さえてください

 

  最後の、閑話休題  

 

映画の帰りに新宿に出て、新宿ピカデリーでMETライブビューイング、ベルクのオペラ「ルル」の座席指定を取りました 「ルル」は16日から22日までの1週間上映されますが、当面のスケジュールの関係で20日(水)午前10時からの部にしました

 

          

 

その後、新宿タワーレコードに行ってCDを買いました 14日の読響定期公演でピアノを演奏したフランチェスコ・ピエモンテージがアンコールで弾いたリストの「巡礼の年~第1年”スイス”」が素晴らしかったので、この曲を収録したCDが欲しかったのです 巡礼の年~第1年「スイス」は9つの曲から成りますが、彼が弾いたのは第2曲「ワレンシュタートの湖にて」でした。家には リストのCDは18枚しかありません。残念ながら その中に「巡礼の年~スイス」は収録されていませんでした 昨日 買ったのは5枚で、まずアルフレート・ブレンデルの演奏による「巡礼の年:第1年『スイス』」とワーグナー/リスト「イゾルデの愛の死」を収録したCD(国内盤)です

 

          

 

もう一組はラザール・ベルマンの演奏による「巡礼の年~スイス、イタリア」、「ハンガリー狂詩曲第9番」、「シューベルトの歌曲のピアノ編曲版」などを収録した4枚組CD(輸入盤)です

 

          

 

なお、今読んでいる村上春樹の本に出てくるリストの曲は「スイス」の中の第8曲「望郷」(ル・マル・デュ・ペイ)でした いずれも時間はたっぷりあるので、ゆっくり聴こうと思っています。気が向いたら感想をブログに書きます

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