人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

カール・ハイヤセン著「これ誘拐だよね?」を読む~最後に笑うのは誰?

2014年05月13日 07時00分48秒 | 日記

13日(火)。カール・ハイヤセン著「これ誘拐だよね?」(文春文庫)を読み終わりました ハイヤセンは1953年、フロリダ生まれ。マイアミ・ヘラルド紙の敏腕記者として犯罪や汚職を報道しました 1986年に「殺意のシーズン」で作家デビュー、以後、ユーモア・ミステリー作家として名を馳せています 個人的には「復讐はお好き?」が非常に面白かったので思わず手に取ってしまいました

 

          

 

主人公は一人のパパラッチ、バン・アボット。彼が決定的瞬間の撮影を狙って追いかけまわしているのはポップ・スターのチェリー・パイことチェリル・ゲイル・バンターマン 彼女はやってはいけないこと(薬とか、もろもろ)を常にやりたがる性癖を持つ放蕩娘 危機感を抱いた両親はチェリーの替え玉を使ってパパラッチを撒こうと考える。ところが、その替え玉である女優志望のアン・デルシアが得体の知れない”正義の老人”(スキンク=元フロリダ州知事!)に誘拐されてしまう と思ったら、次のシーンではアボットに誘拐されてしまう チェリーのマネージャーは何としても奪回すべく作戦を練って実行しようとするが、うまくいかない アボットはチェリーの醜態の決定的な写真を撮ることができるのか?腕に電気草刈り機を仕込んだチェリーのボディガード、ケモが一連の騒動に輪をかけて話を面白くする。さて、最後に笑うのはいったい誰か

よくもまあ、こんな下品でお下劣な話が書けるものだと感心します その中で一つだけ感心するのは、彼がかつて新聞記者として報道してきた自然破壊・都市開発について何気なく反対の態度を示していることです 都市開発を優先して自然を破壊する者がどんなひどい目に会うかを何気に書いています 悪徳開発業者のセベーゴはトランクスの中にウニを入れられ、大事なところに33本の棘が刺さった、と描写されています

500ページ近い長編ですが、物語が進むにつれてだんだん面白さに拍車がかかってきて「んな馬鹿な!」という回数が増えてきます

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