人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン」始まる~第1日目(5/3)の報告①

2014年05月03日 23時24分30秒 | 日記

3日(土・祝)その2。今年も、東京国際フォーラムを中心に開かれる「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン」が始まりました 今年は10回記念です。私は3日から5日までに19公演聴きますが、第1日目の今日は次の6公演を聴きました

1.公演番号171(10:30~11:15 よみうりホール)

2.公演番号112(11:35~12:35 国際フォーラム・ホールA)

3.公演番号123(14:15~15:20 国際フォーラム・ホールB7)

4.公演番号124(16:00~16:45 国際フォーラム・ホールB7)

5.公演番号115(18:05~19:00 国際フォーラム・ホールA)

6.公演番号126(19:30~20:20 国際フォーラム・ホールB7)

ここでは最初の3つのコンサートについて書くことにします

東京国際フォーラムには向かわず、直接有楽町の「よみうりホール」に行きました。最初に聴いたのは午前10時半からの古典派の演奏会です 今年から読売新聞社・新社屋の中にオープンした「よみうり大手町ホール」も会場に加わったので、ちょっとややこしくなりました。会場を間違えた人がいないことを祈ります

プログラムは①ハイドン「ピアノ・ソナタ ホ短調」、②モーツアルト「ピアノ四重奏曲第2番変ホ長調K.493」です。出演はピアノ=アンヌ・ケフェレック、ヴァイオリン=レジス・パスキエ、ヴィオラ=東条彗、チェロ=アンリ・ドマルケットです

自席は1階I列11番、前から9列目の左ブロック右通路側です。会場は満席 アンヌ・ケフェエレックが、上が赤、下が黒のシンプルな衣装で登場します この人は本当にセンスの良い女性です。ピアノに向かい、早速ハイドンのソナタの演奏に入ります

ハイドンのピアノ曲はほとんど聴く機会がありませんが、この曲はどこかで聴いたことがあります。多分Lp時代にグレン・グールドが演奏した「ハイドン・ピアノソナタ全集」だと思います。いかにも古典派という感じの曲です

ピアノを弾くケフェレックの横顔を見ていると、まるで18歳くらいの少女の面影があります 1948年生まれと言いますから今年66歳になるはずですが、この人は幾つになっても歳をとらないのではないか、とさえ思ってしまいます。いつまでも若くチャーミングです

 

          

 

舞台の編成替えがあり、ケフェレックを先頭にヴァイオリンのバスキエ、ヴィオラの東条(女性)、チェロのドマルケット(男性)が登場し、演奏に入ります。

第1楽章の冒頭を聴くとワクワクします。「さあ、楽しいことが始まるぞ」という音楽です モーツアルトの音楽の特徴ですね。第2楽章のアダージョを聴くと、平凡ながらも静かに生きていることの幸せを感じます。そして第3楽章は愉悦に満ちた音楽で、なんてモーツアルトっていいんだろう、と思います

演奏はパスキエとケフェレックの主導により東条とドマルケットが付いていくといった感じですが、素晴らしいアンサンブルでした 終演予定時間の11時15分ぴったりに終わったのにはビックリしました これで次の会場へ余裕で行けます

 

          

 

国際フォーラム・ホールAに移動し、11時35分からモーツアルトの協奏曲を2曲聴きました プログラムは①クラリネット協奏曲イ長調K.622、②フルートとハープのための協奏曲ハ長調K.299です。出演は、クラリネット=ラファエル・セヴェール、フルート=上野星矢、ハープ=吉野直子、オケはジャン=ジャック・カントロフ指揮シンフォ二ア・ヴァルソヴィアです

自席は1階19列13番、中央左ブロックほ左通路側です。会場はほぼ満席。拍手の中、オケのメンバーが登場します ほとんどのオケと違い、コンマスもいっしょに登場します。揃ったところで、後からフルート奏者とヴァイオリン奏者が2人で出てきたので、ソリストと勘違いした聴衆が大きな拍手をしました 2人は何気ない顔をして自分の位置に着き一礼しました。ここで聴衆も彼らが単なる楽員に過ぎないことを理解し、ため息をつきました。オケの体制は、左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、その後ろにコントラバスという配置です

ソリストのセヴェールが指揮者カントロフとともに登場します。1994年生まれのセヴェールは一見、イタリアの若手指揮者バチストー二に似ています カントロフの指揮で第1楽章が始まります。彼のテンポはこれぞモーツアルトの”あるべきテンポ”というべき中庸のテンポです

セヴェールの演奏は速い技巧的なパッセージも、アダージョ楽章における静謐な部分も、ほぼ完ぺきに演奏し、しみじみと心地よいモーツアルトを聴かせてくれました。このソリストは二重丸です

次いでステージの中央にハープが設置され、ソリストの吉野直子が赤の鮮やかなドレスで上野星矢とともに登場します 「フルートとハープのための協奏曲」はホテルや結婚式会場のBGMに相応しい優雅な曲です 私も、パーティーのBGMを頼まれた時には必ずといって良いほどこの曲を流します                                                                               

上野は楽譜を見ながら演奏しますが、吉野は暗譜です この曲はこれまで数えきれないほど演奏してきたに違いありません。全3楽章ですが、すべての楽章が素晴らしく、とくに第2楽章と第3楽章にフルートとハープだけによるデュオがありますが、上野+吉野の掛け合いはなかなか聴かせてくれました                          

ステージ脇の左右の壁に設置された大画面モニターを時々観ながら演奏を聴きました ハープはホールAのような5000人も入る大ホールで演奏することを想定していないので、音が小さく聴こえにくいのです そこで、モニターで演奏者を観ながら音を聴くと目と耳の相乗効果でハープの音を良く捉えられるようになるのです。とにかく楽しいコンサートでした

 

          

 

終演が12時半を過ぎたので、昼食をとりました。毎年の恒例となっている、ホールA近くの新東京ビル地下の和食レストランで鶏肉と野菜の定食を食べました その後、次のコンサートまで時間があったので、地下1階の展示ホールや売店を見て歩きました 午前中のケフェレックの演奏が印象に残っていたので、「ラヴェル、ドビュッシー、フォーレ」の3枚組CDを購入しました。一部は持っているCDとダブっているかもしれませんが、「リマスター」と書かれていたので2,100円で買いました

 

          

 

もう一枚、毎年買っている「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン」記念公式CDを買いました

 

          

 

時間が近づいたのでホールB7に移動して午後2時15分からプラジャーク四重奏団のベートーヴェンを聴きました プログラムはベートーヴェンの①「弦楽四重奏曲第11番へ短調”セリオ―ソ”」、②「弦楽四重奏曲第7番ヘ長調”ラズモフスキー第1番”」です

 

          

              (エスカレーターでホールB7に向かう人たち)

 

自席は9列7番、左ブロック右通路側。会場は満席です。プラジャーク弦楽四重奏団の4人が登場し、さっそく演奏に入ります 聴く場所によるのか、会場全体の音響特性のせいか、「セリオーソ」の曲想のせいか、思うように彼らの音が届いてきません どうしたことでしょう。どうもインパクトがありません

2曲目の「ラズモフスキー第1番」で、やっと音が届いてくるようになりました どうも、このクァルテットは第1ヴァイオりが他の3人を引っ張っていくタイプではないようです。むしろチェロが目立っているように感じました。まあ、それでも、ベートーヴァンの弦楽四重奏曲はいいなあ、と思った演奏でした

この日聴いた後半の3公演については明日朝のブログに書くことにします

 

          

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三上延著「ビブリア古書堂の事件手帖5」を読む~最後は栞子さん危うし!

2014年05月03日 07時40分57秒 | 日記

3日(土)。4連休の直前ということで、昨夕、久々にX部長とHCビル地下のKで飲みました その後、都内某所に移動してカラオケで歌い 店を出たのが10時半を回っていたので、今朝は体調的にはどん底です。頭痛いし こんなことで今日から3日間で連続19公演を乗り切れるのか・・・・・根性しかないよね

 

  閑話休題  

 

三上延著「ビブリア古書堂の事件手帖5」(メディアワークス文庫)を速攻で読み終わりました ビブリア古書堂は北鎌倉駅の脇にある古本屋です。主人は20代半ばの本の虫、篠川栞子 彼女のところに古書にまつわる難問が持ち込まれますが、そこで働くアルバイトの後浦大輔とともに解いていきます

第1話「彷書月刊」、第2話:手塚治「ブラック・ジャック」、第3話:寺山修司「われに五月を」から構成されています

「彷書月刊」では常連客である志田の秘密が明かされます。「ブラック・ジャック」は1973年11月から1978年9月まで週刊少年チャンピオンに連載されていましたが、その後も不定期で発表していたとのことです 著者は「あとがき」で今回の作品を書くに当たって「ブラック・ジャック」の関連本を相当買いこんで読んだと書いています その結果が本編の中の薀蓄に表われています。「われに五月を」では五浦大輔の前に初めて栞子さんの母親・篠川智恵子が登場します。五浦大輔は栞子さんにプロポーズして返事待ちの状態ですが、栞子さんは、返事をする前に母親と話がしたいと言います。さてその彼女の返事は・・・・・・・

気になるのは、エピローグの最後の部分です 栞子あてに手紙が投げ込まれますが、そこには、かつて彼女に大けがを負わせた人物の名前があり「連絡しろ」と書かれていたのです。第6巻の発売が待たれます

 

          

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