人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

エリック・ロメール監督映画「春のソナタ」を観る

2014年05月18日 08時39分04秒 | 日記

18日(日)。昨日、高田馬場の早稲田松竹でエリック・ロメール監督映画「春のソナタ」と「夏物語」の2本立てを観ました 今日は「春のソナタ」について書きます

フランスのエリック・ロメール監督による「四季の物語シリーズ」は、「春のソナタ」(1989年)、「冬物語」(1991年)、「夏物語」(1996年)、「恋の秋」(1998年)の順に制作されました

シリーズ第1作「春のソナタ」のストーリーは

「高校の哲学教師ジャンヌは、あるパーティーで音楽学校の生徒ナターシャと知り合いになり、彼女の家に誘われる ナターシャの40歳の父親は、自分の娘ほどの歳の女性エーブと別の家で同棲していた エーブとまったく気が合わないナターシャは、知的で理性のあるジャンヌを父の恋人にしようといろいろと画策する。最初は消極的だったジャンヌも次第にナターシャの父親に魅かれていくが、彼女にも恋人がいることから拒否する さて一人の男を巡る3人の女性の運命はどうなっていくのか・・・・・・」

 

          

 

この映画を観るのは初めてですが、「春のソナタ」は単なる映画のタイトルに過ぎないと単純に考えていました。ところが、冒頭のシーンでベートーヴェンの「ヴァイオリン・ソナタ第5番ヘ長調”春”」(別名スプリング・ソナタ)の第4楽章「ロンド」が流れてきた時、やっとタイトルの意味が理解できました。この曲はエンドロールでも流れます

映画の中では、ナターシャがピアノを弾くシーンがありますが、彼女がYAMAHAで弾くのはシューマンの「夜明けの歌」です また、ジャンヌとナターシャの父親が二人きりになり、ジャンヌが「何か音楽をかけて」と頼んだ時、彼が選んだカセットテープ!から流れてきたのはナターシャが演奏するシューマンの「交響的練習曲」でした

食事の場面でジャンヌとエーブが哲学論争を展開するシーンがありますが、「フランスの映画監督はこういうの好きだよな」と思いました

この映画は、会話によって女性同士の確執や男性と女性の心理の変化をニュアンス豊かに表出します 音楽が彼らの心情を表しているかのようです

 

          

          

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