■あとがきエッセイ
私は面白いと思えない本を読んでも
「つまらない」と決め付けないようになった
これはやっぱり人とおんなじなんだ
百人いたら百個の個性があり百個の顔がある
つまらない人なんかいない
残念ながら相性の合わない人はいるし
外見の好みもあるけれど
それは相手が解決すべき問題ではなくて
こちら側の抱える問題だ
つまらない本は中身がつまらないのではなく
相性が悪いか、こちらの狭隘な好みにはずれるか
どちらかなだけだ
そうして時間がたってみれば
合わないと思っていた相手とひょんなことから
ものすごく近くなる場合もあるし
こちらの好みががらりと変わることもある
つまらないと片付けてしまうのは
書いた人間にではなく
書から、すでに存在している本に対して失礼である
「この本が世界に存在することに」 角田 光代
相性の問題は人それぞれ個性を持って生きているから
なかなか思うようには心響かないし
波長の合う人というのはそう簡単にはお眼にかかれない
この世に数十億の人がいる…!
仮に日本に1億の人がいるとして、
毎日10人の人と握手するとする
一億の人と握手するのに何年かかるだろう
10日で百人。100日で千人。一年に3千人!
10年で3万人。100年で30万人…!
頭がおかしくなってきた。
すごい数の人がいる…!
だとしたら、相性の合わない人と付き合う必要は無い
と思えてならない、
吐いて捨てるほどいる人の中から
相性の合う人、数人と親しく過ごせたらそれで幸せだと思う
わざわざ努力して無理して好きになんかなる必要ないのでは…!
がんばれ早起き鳥