トンネルの向こう側

暗いトンネルを彷徨い続けた結婚生活に終止符を打って8年。自由人兄ちゃんと天真爛漫あーちゃんとの暮らしを綴る日記

記憶

2006-06-11 19:28:57 | 
先日姑の通っているデイケアから電話が来た
朝姑を迎えに行ったら家の中に煙が充満していて
魚焼きのグリルの火がつきっ放しになっていたらしい

デイの方が気がついて消してくださり家の窓も開けて煙を出してくれたそうだ
そして2階に寝ている舅にその事を知らせておきました
一応報告という事で連絡をしてくれた

家政婦と姑が来て2カ月程たっているのでもうそろそろ何かあるだろうと
思っていたらやっぱりって感じだった

こういう事があるとどんなに縁を切ったつもりでも必ず繋がっているという
現実にぶち当たって酷く落ち込む

しかし火事になろうと舅が泥酔して道路で寝て車に跳ねられようと
姑が飢え死にしようと私達に出来る事は待つことしかない
覚悟はできている

つもり・・・・
きっぱりとは言えない
もし火事になればその周りの方にも迷惑がかかる

市に見回ってもらう事以外今の私には何も出来ない
心配をあげればきりがないのだ

心配が不安を掻き立て私は共依存へと逆戻り・・・
電話が来てから姑の事を考える時間が増えた

床屋は行っただろうか
ご飯は食べているだろうか
孫を想い泣いてはいないだろうか

つめが伸びて片手で切る事が出来ず口で食いちぎって怪我をしてはいないだろうか

此処にいた十ヶ月間の記憶がポロリポロリとこぼれてくる

姑が帰ってから1年が経った(共依存症で書いてある)
帰ったばかりの頃は空虚感に埋め尽くされ泣いてはぼんやりとしぼんやりとしては
突然泣いたりしていた

それから何とか気持ちを建て直し1年がたった

姑と暮らした十ヶ月の記憶がすっぽりと抜け落ちたように思い出せなかった
あの頃の事が霧の中に隠れたようにハッキリと思い出せない

それが電話が来てからベットの上に座って一心不乱に子供のパズルをする姑
怪我をして立てなくなりトイレまでおぶって行って2人で途中で潰れてしまって
笑ったこと

サクラが散る公園へ車椅子を押して散歩に行ったこと
オムツをつけたら途端に歩かなくなって心配で歩行の練習をした事
夜中に足を引きずってトイレに行く音に何度も目が覚めたこと

あの頃の空虚感が襲ってきて潰されそうになる

寂しい
寂しい

何がいけなかったのかと何度も考えた
どうして私は置いていかれてしまったのか

姑に捨てられたとさえ思えてのた打ち回った日々

悲しみに暮れていた時断酒会の人がこう言ってくれた
「貴方は持てる力の限り頑張ったのだから、この辛さを受け入れましょう。
そして次のチャンスを待ちましょう」

その言葉に大声を上げて泣いた
チャンスはまだ訪れない

いつまで待てば良いのだろう
そのチャンスが訪れる事無く全てが終わったとき
私はどうなるのだろう