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2024年から贖いの業の2000周年(33 - 2033)のノベナの年(2024-2033)が始まります

聖ジェンマ・ガルガーニが聖心に対する9日間の祈祷によって奇跡的に治癒を受け、聖徳に進歩する大きなきっかけになった

2021年07月14日 | お説教・霊的講話

2021年6月27日(主日)聖霊降臨後第5主日
聖ピオ十世会司祭 トマス小野田神父メッセージ

聖父と聖子と聖霊との御名によりて、アーメン。

愛する兄弟姉妹の皆様、

6月は聖心の月です。聖ジェンマ・ガルガーニが聖心に対する9日間の祈祷ノベナによって、奇跡的に治癒が起こって、聖徳に進歩する大きなきっかけになった話を今日はしたいと思っています。

ジェンマ・ガルガーニは、1878年にイタリアのルッカという町に近い所で生まれました。ご両親はカトリックの熱心な信徒でしたけれども、大きな不幸や辛い事がたくさんありました。

ジェンマがまだ8歳であった頃、お母さんを失いました。そしてお父さんは1897年に、ジェンマが20歳になるかならないかの時に亡くなりました。そしてお父さんが亡くなるとすぐに、ジェンマは非常に病気になりました。

まず結核になって、そして髄膜炎という脳の病気になって、そして聴覚を全く失ってしまいました。それから体を動かす事が出来なくなって、麻痺をしてしまいました。ですからいつも体の全身に痛みを感じていて、ベッドに寝たきりでした。そして自分で体を動かす事も出来ずに、ただ隣人の愛徳に全く依存して生きるだけしかありませんでした。

体の調子はますます悪くなるばかり、痛くなるばかりで、遂には1899年、まだジェンマが21歳になったばかりの2月2日、遂にジェンマの命はもうこれで終わりで、この夕方には亡くなってしまう、もうないという風に思われました。そこで聴罪司祭、あるいは御聖体を受けて、そして皆が、「さようなら。良い天国への旅路を」と祈りました。

ところが、ジェンマは生き延びました。実はこの最後の「もうだめだ」と思われたその前のある日、ある一人の婦人が、その時ちょうど有名になっていた『悲しみの聖母の聖ガブリエル』という聖人の本を持ってきたのです。伝記を持ってきたのです。「これを読むように。」でもジェンマはその時にあまり興味がありませんでした。「すぐにそれをつまらなさそうに持って、ベッドの枕の下に置いた」と後で日記に書いています。

日本語でもこの聖ガブリエルについては、『我が青春に悔いはなし』という伝記があります。昔出ていました、私も読んだ事があります。とても立派な聖人です、是非お読み下さい。

そしてでもある時、ジェンマが悪魔からの誘惑を感じて負けそうになってしまった時に、この聖ガブリエルの名前を呼んで、「助けて下さい!」と祈ったのです。すると聖ガブリエルが来て、そのジェンマを助けてくれて、そしてそれに打ち勝つ事ができました。それ以後、特別の保護者として守護者として、ジェンマはブラザー・ガブリエルを御受難会の修道士、天国にいる修道士を、自分の守護者として選んだのです。「そして特別な信心を持ち始めた」と言っています。

2月2日の苦しみの時を生き延びて2週間ほど経ったある主日、2月19日、大司教であったボルピ司教様がジェンマの所にやって来て、そして、「(今では聖人ですけれども、その当時には福者だった)マルガリタ・マリア・アラコックにノベナをしなさい。ノべナをすれば、きっとすぐにその時に治るだろう」と約束しました。「絶対治るからやりなさい。」

そこでジェンマはそのノベナを始めます。主日に始めて、月曜日にもノベナをするのですけれども、火曜日にはお祈りをする事を忘れてしまいます。夜中近くになったところ、聖カブリエルがやって来て、「ジェンマ、お前まだノべナやってないよ。本当にそれでいいの?御恵みもらえないよ?」と。それで一緒に、ガブリエルと一緒にノベナをするのです、聖マルガリタ・マリア・アラコックのノベナ。水曜日、ノベナをしようと思いつつも、忘れて眠ってしまうと、やっぱりブラザーガブリエルがやって来て、「ジェンマ、ノベナどうなったの!?あんた本当に御恵みもらう気があるの?」とたしなめます。

すると聖ガブリエルは、このようなジェンマに、「むしろ、イエズス様の聖心のノベナをした方が良いよ」と教えてくれます。「一緒に聖心のノベナをしよう。そしてお前が忘れないように、天にましますと、めでたしと、それから栄唱を9回唱えよう。そして9日間一緒に唱えよう。同じ時間に唱えよう。そしてその9回唱えた後で、マルガリタ・マリアへのお祈りも唱えよう。栄唱を9回唱えよう」という事で、9回始めます。

そしてそのノベナを始めたのです。ノベナを始めたその9日目、最後の日が3月3日でした。初金曜日で、この初金曜日のノベナが終わった時に、実は奇跡的にジェンマ・ガルガーニは病気が治ってしまうのです。そして大聖人に変化します。

その時にはどんな事があったかと言うと、ノベナが終わって、するともうこれで終わったので、と言って、聴罪司祭を呼びに行ってもらいます。そして神父様はやって来て、そして告解を聞いて、御聖体拝領を授けます。御聖体拝領を授けてもらうと、聖ガブリエルがやって来てジェンマにこう言った、と書いています。
「ジェンマ、イエズス様に全ての約束を更新しなさい。そして、イエズス様に聖別された6月には、自分自身を奉献する事も約束しなさい。」

そこでジェンマは、御聖体拝領の後に、イエズス様への約束を新しく更新しました。そして「イエズス様にたくさんの事をお話した」と言います。そしてジェンマはとても幸せでした。

すると、イエズス様が今度はジェンマの心に語りかけてきました。ジェンマは後にこう書いています。
「娘よ、私はお前に、私の全部をあげる。私のものになりたいか?」イエズス様はそう仰るのです。ジェンマは後にこう書いています。「イエズス様は私から、私のお父さんも取ってしまったし、お母さんも取ってしまったし、そして時にはもう私は捨てられたと思って、もう絶望していました。でもその御聖体拝領したその時には、イエズス様はとても優しくて、とても親切で、こう仰いました。『娘よ、私はお前といつも一緒にいるよ。私はお前の父だ、父親だ。そしてこの方がお前の母親だ』と言って、マリア様を指した」と言います。

「私の手の中にある者は、決して父親の保護を失う事がない。だからお前は決して私の父としての保護を欠く事がない、足りない事がない。たとえこの世では、慰めや支援がお前から取り去られてしまったとしても、私がいつもいる。さぁ、私においで。私の娘よ。私の娘である事が幸せではないか?」とイエズス様は仰ったので、そしてその時にあまりにも幸せで、ジェンマは何も言う事ができなくなりました。

そして、こうやってイエズス様と親しい話をしている2時間の後に、ジェンマはあれほど体が麻痺して何も動かす事ができなかったにも関わらず、いきなり立ち上がって、健康になりました。皆それを見て、喜びの涙を流しました。ジェンマも言っています、「私も嬉しかったのです。でも健康だから嬉しかったというよりは、イエズス様の娘だ、という事が分かって嬉しかった」と言っています。そして「イエズス様が自分から離れる前に、こう言った」と言います。

「私の娘よ、私が今朝お前に与えた御恵みよりも、もっとすごい御恵みはこれから与える」と。

そしてその後、ジェンマは毎日御聖体拝領するようになりました。そして3ヶ月の後には、ジェンマは聖痕を体に受けました。まだジェンマがそれから生き延びた4年の間には、イエズス様は聖ジェンマ・ガルガーニに、大聖人だけが受けるような特別な御恵みや、特別な啓示、特別な事をイエズス様からたくさん受けて、そして聖徳の内に天国に行かれました。ピオ十二世は、聖ジェンマ・ガルガーニを1940年5月2日に列聖しました。

ジェンマ・ガルガーニがこのように大聖人になったのは、実は、イエズス様の聖心へのノベナがきっかけだったのです。私たちも聖ジェンマ・ガルガーニに倣って、イエズス様への信心を熱心に致しましょう。

聖父と聖子と聖霊との御名によりて、アーメン。


司祭がイエズス様の聖心に近ければ近いほど、多くの方がイエズス様をますます愛する事ができるようになる

2021年07月14日 | お説教・霊的講話

2021年6月27日(主日)聖霊降臨後第5主日のミサ
聖ピオ十世会司祭 トマス小野田神父 説教(東京)

聖父と聖子と聖霊との御名によりて、アーメン。

愛する兄弟姉妹の皆様、
今日はダビデ・パリャラーニ神父、聖ピオ十世会総長の叙階25周年記念です。特に「日本に修道院を作る」という事を決定して下さった総長様です。
パリャラーニ神父様に代わって、皆さんからのたくさんのお祈りを感謝致します。

インタビューで仰っていたのですけれども、皆さんが特にロザリオの十字軍で多くの祈りをなさって下さった事に感謝申し上げます。総長に代わって感謝致します。そしてこのミサが、私たちがここでミサを捧げる事ができているというのも、天主様の特別の御恵みと、そして皆様の祈りと犠牲と、寛大なご協力のおかげだと思っております。感謝申し上げます。

6月はイエズス様の聖心の月ですので、イエズス様の聖心の神秘の中に深く入るように致しましょう。

今日の集祷文は、非常にイエズス様の聖心の良さを、愛に満ち溢れる心を表して、そしてそれに従って祈っている、という事がよく分かります。
“Deus, qui diligéntibus te bona invisibília præparásti : infúnde córdibus nostris tui amóris afféctum ; ut te in ómnibus et super ómnia diligéntes, promissiónes tuas, quæ omne desidérium súperant, consequámur.”
「天主よ、御身は主を愛する者たちに、見えざる善きものを準(ととの)え給う、われらの心に、御身の愛の愛情を注ぎ給え。我らが、すべてにおいて、且つすべてにまさって、御身を愛しつつ、すべて望みを超える御身の約束をわれらが得んがためなり。」

聖心は私たちに、目に見えないとても良いもの準備して下さっています。そして私たちが主を、聖心を、全てにおいて、全てを超えて愛する、そのお礼として、その報いとして、私たちの想像をはるかに超える良いものを私たちに約束して下さっています。

私たちはどうしたらイエズス様の聖心を愛する事ができるでしょうか?

それは、イエズス様が私たちになさって下さった事を理解すればするほど、愛することができます。
イエズス様が人になった事、私の為に苦しまれた事、御聖体などです。
特に御自分が私たちを愛して下さる事を、イエズス様は、司祭を通して、私たちに知らせようと思っています。

特にイエズス様の聖心は、特に司祭を愛しています。司祭には特別の愛と御恵みを注いで、イエズス様の聖心と司祭たちが一つであるように、イエズス様の生き写しになるようにと望んでいます。イエズス様の聖心の愛をそのまま反射して、そのまま映し出す事ができるように、特に司祭には特別の御恵みを注いで、その司祭を御自分の聖心の中に入るようにと招いています。

聖ピオ十世会のこの創立の一番の目的は、イエズス・キリストのその願いに従ったものでした。つまり、「司祭を通して、世界を聖化する。イエズス様の望んだように、司祭の業を通して、霊魂たちを天国に導く。そこで一番大切なものは、教会にとって一番大切なものは、司祭が聖であること。聖なる司祭を養成する事である。」

そこに、聖ピオ十世会の究極の一番大切な意味があります。

そして私も今までの司祭生活で、聖ピオ十世会の多くの同僚の神父様たち、聖なる模範に囲まれて、本当に天主に感謝しております。たとえノブスオルドにいた司教様であっても、「聖ピオ十世会の修道院で引退生活を送りたい」と思っておられる、あるいはますます多くのノブスオルドの神父様たちが、私たちのところにコンタクトを取って、そして「司祭職について、一緒に助け合いたい」と仰る神父様たちがますますいらっしゃる、世界中でいらっしゃる、という事を、「確かにその通りだ」とますます思うようになります。

何故かというと、その司祭職の、そのイエズス様がお望みになったそのままを、私たちが何も変えずに伝えようとしているからです。そしてそれを創立してくださったルフェーブル大司教様に感謝致します。総長も皆様にお祈りに支えられて、御恵みに支えられて、ルフェーブル大司教様がなさったことをそのままを続けようと思っておられます。どうぞ皆さんも、多くの司祭が聖なる者となりますように、お祈り下さい。

できれば、新しいミサをしている神父様たちにも、聖ピオ十世会に是非コンタクトを取って、「司祭職とは何か」「ミサとは何か」について、ますます深い知識を持って頂けたらと願っております。

カトリック教会は、イエズス・キリストの唯一の、本当の、教会です。イエズス様が立てた、御自分の教会、それがカトリック教会です。キリストを頭(かしら)として、私たちは一つの神秘体を作っています。一つの体を作っています。イエズス様が「頭」であって、マリア様はイエズス様から来る全ての御恵みを、全ての体に通す「首」だと言われています。その神秘体を生かしているのは聖霊であって、神秘体の「霊魂」だと言っています。

私たちは、その役割に従って、あるいは手であったり、あるいは足であったり、あるいはその他の部分で、神秘体の色んな部分です。

司祭は神秘体の「心臓」だと言われています。何故かというと、毎日ミサを立てて、イエズス様の聖なるいと尊い御血を神秘体の全身にまわして、イエズス様の御恵みを私たち全てに与える役目があるからです。

ですから、心臓が強ければ強いほど、教会は生き生きとしています。しかし心臓が弱ってしまうと、司祭が弱ってしまうと、神秘体も弱ってしまいます。もちろん、司祭職、最高の永遠司祭のイエズス様ですから、心臓が弱い事はありませんけれども、しかしイエズス様の代わりになって働く司祭たちが弱ってしまうと、私たち信徒に御恵みが行き届かなくなってしまう危険があります。

ですから司祭たちがイエズス様の聖心をよく知る事ができますように、イエズス様を愛する事ができるように、たくさん神父様の為にお祈りして下さい。司祭がイエズス様の聖心に近ければ近いほど、多くの方がイエズス様をますます愛する事ができるようになるからです。

6月は聖ピオ十世会の多くの新司祭が生まれる月でもあります。ほとんどの司祭はこの6月に叙階の式を受けました。どうぞ司祭たちの為にたくさんお祈り下さい。イエズス様の聖心を愛する、イエズス様の聖心に倣う司祭になりますように。

そして私たちも、司祭がますますイエズス様の聖心の司祭となりますように、イエズス様の愛を受けて、イエズス様の愛を皆さんに伝える、イエズス様がどれほど愛に満ちているか、という事を伝える事ができる司祭となりますように、お祈り下さい。そして多くの全てのカトリックの神父様方の為に、お祈り致しましょう。

聖父と聖子と聖霊との御名によりて、アーメン。


今、世界中で危機の時代、コロナ、その他があるけれども、決して私たちは不安になる事がない。イエズス様の聖心は私たちを愛しているので、全ての事を私たちの善の為に使われるから

2021年07月14日 | お説教・霊的講話

2021年6月26日(土)殉教者聖ヨハネとパウロのミサ
聖ピオ十世会司祭 トマス小野田神父 説教(修道院)

聖父と聖子と聖霊との御名によりて、アーメン。

愛する兄弟姉妹の皆様、
6月のイエズス様の聖心の月も終わりになろうとしています。
この6月には、イエズス様の聖心が私たちをどれほど愛しておられるか、という事をよく黙想致しました。

特にイエズス様の聖心の祝日には、この新しく出来た修道院を聖心に奉献しました。
聖心が私たちの王であるように、私たちの家族である皆さんと、そして東京と大阪のミッション、そして全てのミッションをイエズス様の聖心に奉献しました。イエズス様の聖心がいつも私たちを愛し続けて、守って下さるようにお願い致しました。
私たちも、イエズス様の聖心がますます知られて、愛されて、尊敬されますように、お祈り致しましょう。

ダビデ・パリャラーニ総長の司祭叙階25周年、明日ですが、多くの聖ピオ十世会の司祭がこの6月には叙階を受けました。そして今年も、また多くの司祭が生まれようとしています。どうぞこの司祭たちの為にお祈り下さい。

何故かというと、イエズス様の聖心は、司祭を特別に愛しておられるからです。そして司祭を通して、御自分の聖心の太陽のような光を多くの方々に照らし出そうと思っているからです。司祭たちがますますイエズス様の聖心の光を受けて、熱を受けて、そしてそれを綺麗に反射して、イエズス様の聖心を映し出す事ができますように、お祈り下さい。

ダビデ・パリャラーニ総長は、「特に皆さんに、特に十字軍の祈りに感謝している」とインタビューで言っていました。「皆さんの寛大な心にいつも感謝している」と。「そして今、世界中で危機の時代、コロナ、その他経済的な、あるいは不安があるけれども、決して私たちは不安になる事がない」と。「何故かというと、イエズス様の聖心は私たちを愛しているので、そして全ての事を私たちの善の為に使われるから。」

「例えば、コロナの為に、世界中で聖ピオ十世会は信徒の方が2倍にも3倍にもなった。どこでもそうだ」と言っています。「何故かというと、聖ピオ十世会の司祭たちは、どんな状況であっても、ミサをやり続ける事に慣れていたから。たとえどんな状態であっても、ミサだけはしなければならない、と知っていたから。その為に多くの方々が、その秘跡に与る為に、ミサに与る為に、集まってきた。多くの方々が聖伝を知るきっかけになった。」

ですから、どのような、一見私たちにとって辛い事であっても、それを通してイエズス様は私たちに御恵みを下そうされていますから、どうぞご心配なさらないで下さい。私たちがイエズス様の聖心に対して信仰と愛を持っている限り、決して主は私たちは見放す事はありません。

では、今日このミサを続けて御捧げして、そして御聖体降福式も御捧げして、イエズス様の聖心をますますお愛し申し上げましょう。

聖父と聖子と聖霊との御名によりて、アーメン。


--このブログを聖マリアの汚れなき御心に捧げます--

アヴェ・マリア・インマクラータ!
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