Credidimus Caritati 私たちは天主の愛を信じた

2024年から贖いの業の2000周年(33 - 2033)のノベナの年(2024-2033)が始まります

ローズ胡美玉さんの《楽は苦に在り》 第14章:彼女は地の塩でした

2011年10月04日 | カトリックとは
第14章:彼女は地の塩でした

 刑務所では、私は全信者の中で最年少であり、異教徒の家庭に生まれたので、彼らは私によく面倒を見て下さいました。それらの人々の間で、陳マザーは最も印象的でした。

 逮捕後、私は徐匯区の刑務所に入れられました。 9月8日の夜には、そこは満員でした。 9月の一月を通じて、人々は次々にグループになってやって来ました。共産党政府は、10月1日の国慶節の前ごとに決まった手順があり、自分たちの権力を強化するために多くの人々を逮捕しました。司祭、神学生、修道女及びカトリック信者は常に彼らの目標でした。彼らの多くは徐々に逮捕されました。

 私たちの牢屋は僅か50平方メートルで、およそ20人の囚人がいました。夜に私たちが寝た時はすし詰めで、私たちが寝返りを打つ場合、同時に「一、二、三」と言って合図を取りましたし、そうでなければ私たちは全く動くことは出来ませんでした。この牢屋では、20人の囚人の中で2人の信者がおり、1人は修道女でした。修道女は黒い服の非常に格好の良い修道服を着ていました。彼女はしばしば沈黙し続けました。私は彼女に話かけるよう最善を尽くしました。彼女は煉獄援助修道会の修道女であると語りました。彼女の名前は、陳桂娥と言いました。私はそれを聞いた途端、余り考えずに答えました。「あなたの姪、ローズ陳瑞璋は、私の代母です。今、ここで私たちは真実のために殉教者となる機会があるのですから何よりです。直ぐに陳マザーは、私がどれほど無邪気であるかを悟りました。特に、彼女は私が良く取調べのために呼び出されているのを見ており、しかも刑務所での食べ物は非常に劣悪で、一日2食の食事は豚でさえ喜んで食べるような物ではありませんでした。最初は、私は何も食べることが出来ませんでしたし、一日中嘔き出していました。時間が経つにつれ、天主様に対する私の熱意が徐々に減って行き、まるでほとんどなくなったかのように見えました。マザーは、私が身体と霊魂の両方が弱くなっていたことに気付きました。彼女は私と話をしたので、警備員が頻繁に叱ったのにもかわらず、マザーはそれを気にも留めず、私を励まし続けて下さいました。彼女はこう語りました。天主様はあなたを証し人になるようにお選びになりました。それはあなたへの天主様の偉大な贈り物です。あなたは、カルワリオへの道はとても長く、曲がりくねっていることをはっきりと知る必要があります。私たちの主が十字架を背負われていた時、3度地面にお倒れになりました。あなたは、ほんの数年前に洗礼を受けました。あなたは天主様にすがらなければなりません。私たちが刑務所にいるのですから、現実には、悪い食べ物、ひどい悪臭や混み合った牢屋、多くの取調べ、囚人間の互いの押し合いへし合い、そして取調べのために座っている長い時間という異なる種類の誘惑に直面しなければなりません。これらの全ての苦しみに対し、あなたが心を尽くして天主様を信頼せず、また自分自身を励まして祈らなれば、誘惑に抵抗するのに十分な強さがなくなるでしょう」私は、どのようにしてこの牢獄で自分自身を励ますことが出来るのだろうかと思いました。そこは全く地上の地獄であり、そして汚れに満ちた場所でした。物質的なことばかりではありません。ある囚人は、実際、素行不良の人々でした。私たちカトリック教徒は、まるで狼の中の子羊のようでした。私は天主様と顔を合わせて話す方法を全く知りませんでした。陳マザーは、このことに対する最善の回答を私に与えて下さいました。彼女は手を取って私に教えて下さったのです。自分の指で幾つかの糸を捩り合わせて私のためにロザリオを作り、少なくとも一日に15連唱えるよう私に求めました。それから彼女は、朝の御ミサ、霊的聖体拝領、十字架の道行、黙想のスケジュールを設定しました。私は義務として行わなければなりませんでしたが、実際はそれが私の一日の糧となったのです。

 水の一滴を通して、太陽がどのようなものであるかを知ることができます。そしてまた、陳マザーの性格がどのようであったかも、いくつかの事実から見出すことができるのです。ある日、とても薄められたスープを飲んだ後、若い囚人が急にトイレに行く必要がありました。しかし、看守は進んで門を開こうとはしませんでした。彼女は大声で泣き叫びました。前にも述べましたように、私たちは決められた時間しかトイレに行くことを許されませんでした。私は刑務所に入れられるまで、この世で最も悲惨なことの一つは、腸が緩いことであるとは知りませんでした。排泄する場所がない所ではなおさらです。囚人は皆、何をすれば良いか分からず、押し黙ったままでした。 陳マザーは少し考えると、彼女の小さな包みから塩の半袋分をさっと掴み出しました。「これを飲みなさい、過度な尿を減らしますから」と彼女は言いました。それは実によく効きました。このような状況下では、塩はフカヒレやロブスターよりも貴重で価値がありました。

 ある日、一人の囚人が自分の指を門の所で怪我をしました。血は流れ続けました。人々は、地面に血の滴が沢山落ちるのを見ました。医者はおらず、薬も全くありませんでした。どのようにすれば、私たちは彼女を助けることが出来るのでしょう?一人の女性が、彼女のところに来て腕を持ち上げ、一枚の紙に彼女の指を押し付けました。陳マザーは何をしていたのでしょうか?毎朝、看守は私たちにコップ一杯のお湯を配っていました。私たちは時々それをすぐに飲みましたが、陳マザーは、たいていは他の用途のためにある分量を残しておきました。その日もいつものようにまだある量のお湯を残していました。彼女はコップを取り出し、そこにいくらかの塩を入れました。次に彼女は塩辛い水で指を洗浄し、細菌を殺すことが出来ると言いました。それから彼女は、使い古した服を引き裂いて、何枚かの細い切れを取りました。最後に彼女は指に包帯をしました。その囚人はマザーの慈悲深い行動に深く感動しました。彼女は、この罪深い世界で、かつ刑務所の中で、霊的な知恵と慈愛に満ちたカトリックの修道女に会う機会を持てたのは素晴らしいことだと語りました。

 私は陳マザーに会うまで、塩の使い方をほとんど知りませんでした。道理でイエズス様は聖書でこう仰せになったわけです。「あなたは地の塩である」(マタイ第5章:13節)陳マザー、あなたは塩の味を保ち続けました。そして、私たちに天主様のための純粋さと熱意をもたらし、私たちに多くの問題を解決するよう助けて下さいました。私はあなたの善い模範を真似てあなたの道に従い、地上で香しい塩になります。

カトリック教会のためのロザリオの十字軍、現在8470環のロザリオが集まりました

2011年10月04日 | ロザリオの十字軍

アヴェ・マリア

愛する兄弟姉妹の皆様、

 いかがお過ごしでいらっしゃいますか?
 私は、9月の末にブラザーたちのための黙想会に参加しました。10名のブラザーたちと三名の司祭が参加しました。9月29日には、イロイロで、二名が初誓願を立て、二名が誓願を延長しました。
 愛する兄弟姉妹の皆様のしもべは、その直後、デンゲ熱でイロイロの病院に緊急入院し、ようやく退院、マニラに戻りました。


 さて、2011年の復活祭からフェレー司教様が発動した第4次ロザリオの十字軍の報告を申し上げます。
 2011年4月23日から2011年9月31日までの分として、現在日本から、総計
 ロザリオ 8470 環

 の報告を頂きました。深く感謝します。

 私も、拙いながら、少なくとも9月分として40環をお捧げしました。

 天主様の祝福が豊かにありますように!

トマス小野田圭志神父(聖ピオ十世会司祭)

【お便り】
小野田神父様へ

香港でもミサをあげられるのですね。
本当に、アジア中を飛び回っていらっしゃり、その活動の広さに驚きます。

さて香港は、1999年に中国に返還されるときに「その将来について」かなり議論されたと記憶しております。それは、「中国が香港化するのか、それとも香港が中国化するのか」ということです。
もう、あれから10年以上の年月がたったのを驚きます。
私は香港は中国化していないと祈りますが、
どのような状況なのでしょうか?
ローズ・フーさんの自伝を読み、推察するのですが、おそらく多くのキリスト教徒の方が、1950年代に香港に移住されたのではないか、と思います。香港の教会は迫害を受けずに済んでいるのでしょうか?


【お返事】
 実は、中国に返還される前の香港とマカオに行った以来、今回、久しぶりの香港でした。香港は、少しずつ中国化しているようです。以前タクシーに乗った時は、香港では廣東話が使われていて、北京の言葉は誰も使っていませんでした。
 今回、空港から香港の中央駅まで新しい電車に乗ったところ、まず廣東話、それから英語、次に北京語でアナウンスがありました。
 香港の方に聞いてみたところ、この頃は北京の言葉を話すのがますます「普通」になりつつあるとのことです。
 ただし、今現在、カトリック教会は大陸のように迫害を受けているわけではありません。

【お便り】
神父様のブログの「ブックマーク」にある「共産主義のモラルは?」を読み、
はっきりと「共産主義の狡猾さと仕組み」がわかりました。
おそらく、10年以上も前なら、文系のどの大学の学部でも、「マルクス主義」を講義する授業は存在したと思います。今でも主要な国立大学の大学の教授の中には、マルクス主義に立った講義をする先生もいるでしょう。
ですが、彼らは哀れなことに「自分が何をしているのかわかっていない」と思います。

早いうちに、このような文章を目にしておけば、多くの若い人は、何がおかしいかわかったと思います。共産主義は、なぜ「破壊」や「闘争」ばかりを口にするのか、よくわかりました。世界を破壊したい「悪魔の存在」が、こんな風に現実の世の中に現れてきて、何万人もの人が犠牲になっているかと思うと、ぞっとします。

天守に栄光を。


【報告】
聖母の愛して居られます司祭トマス小野田圭志修道院長様
十主の平安

アヴェ・マリア
6、7、8月、日本の聖ピオ十世会の信者の司牧の為に御帰り下さいまして
8月は、アンダーソン神父様を御連れ下さいまして金曜日、土曜日、御ミサが2回ずつ本当に、有り難うございました!!

至福の時でした!アッ!という間でしたが、8月は、後、数日浸っておりました、有難うございました

苦しみの玄義は、ずっと跪こうと思っています。
遅くなりまして申し訳ありません、8月の聖なるロザリオの御報告を致します。

*シスター  93環(御元気で御過ごしですので、とても嬉しいです)
*ヨゼフ マリア  57環 御ミサ5回です、
*ヨゼフ・パウロ  93環
*マリア     134環
*ヨゼフ       9環
*マリア      17環
*マリア      50環
*バルナバ      1環
*エリザベト    31環
*テレジア     84環
*マリア     (49環)
*マリア      28環
*マリア・ローザ  22環
*マリア・     30環
*マリア・    108環
*アンナ      32環

合計 838環です、どうぞ宜しく御願い致します。

御忙しいですのに、素晴らしい!大切な!ブログを、本当に有り難うございます!!

救いの聖十字架の主なるイエズス様 
御母聖マリア様
聖会の保護者なる聖ヨゼフ様 
どうぞ、大切な御恵みの、トマス小野田圭志修道院長様を
御忙がしい中、日本に司牧に御出で下さいます、御優しいクチュール菅区長様を
御護り下さいませ!!
  デオ・グラチアス!!  


【報告】
アヴェマリア。小野田神父様、お元気ですか?
遅くなりましたが、ロザリオの十字軍8月分の報告をいたします。
フランシスコ      31環
モニカ        93環
テレジア      120環
  以上です。

ローズ・フーさんの自叙伝、とても感動的です。困難な中で、よく信仰を保ち、強めてこられたこと、尊敬に値します。彼女の両親や兄弟たちに、あんな迫害の中で信仰を伝えうることができたと言うこと、私も見習いたいです。これからどうなっていくのか、掲載していただくのを楽しみにしています。
小野田神父様と聖ピオ十世会の皆様の上に神さまからの祝福とお恵みがありますように。祈りのうちに。デオ・グラチアス。

【報告】
小野田神父様、

お元気ですか。 こちらはだんだん秋になっているですが今日はとてもいい天気 でした。フイリッピノの天気はどうですか。
神父様のご清適はどうですか。ご両親は?
母の今週の手術はよくなって神に感謝!
9月のロサリオのばんは115です。

いつもお急がしのでお体に気をつけてください。
お祈りのうちに、心から、


【お便り】
Ave Maria!

小野田神父 様

先週1週間、仕事でシカゴに行きました。一昨日帰国しました。その間、毎日朝夕のお祈りとロザリオ1環を続けたおかげもあったのだろうと思いますが、大変実りの多い旅でした。シカゴにはsspxの教会があると聞いていましたので伺いました。
シカゴには1つだけSSPXの教会があるのですね。その名も、インマクラータ教会。ただ、ミサの時間には訪問できず、また司祭が常駐されているわけでもないので、どなたにもお話を伺えませんでした。
シカゴダウンタウンから電車で25分のところですが、そこへ行くまで20分間は荒れ果てた黒人の貧困街なので、電車に乗ってくる人も全員黒人なので、大丈夫かな、と思っていくと、25分目に急に白人の街に変身して、そこにありました。隣の駅が有名なOak Parkでした。
写真を送付します。(1つだけは、シカゴダウンタウンでの写真)














【報告】
アヴェ・マリア!
トマス小野田神父様

ロザリオの十字軍のご報告をさせていただきます。
8月22日から9月29日22時(日本時間)まで
私と子供2人あわせて70環でした。
小野田神父様に天主様の祝福が豊かにありますように!




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愛する兄弟姉妹の皆様の上に天主様の祝福が豊かにありますように!
トマス小野田圭志神父(聖ピオ十世会司祭)

聖ピオ十世司祭兄弟会 (FSSPX) 創立者 ルフェーブル大司教 伝記 目次

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