tetujin's blog

映画の「ネタバレの場合があります。健康のため、読み過ぎにご注意ください。」

私をスキーに連れてって(2)

2006-12-28 20:00:04 | cinema

総合商社に勤める矢野(三上博史)は、クリスマス・イブに中学時代からの仲間と出かけた志賀高原のスキー場で、タンデムのスキー・リフトに白いスキー・ウエアーの優(原田知世)と乗り合わせ、一目ぼれする。スキーに自信のある矢野は、彼女のすべりの欠点を教えてあげる。
「ターンの時ね、内足持ち上げて引き付けてるだろ? あの癖やめたほうが良いよ」
日暮れのゲレンデで東京に帰ってから再会したいと電話番号を聞き出すが、矢野の連れの女性を彼女と勘違いした優はうその番号のメモを渡す。大切に持っていた電話番号のメモがうその番号だったとわかって矢野は失恋する。ところが矢野は、自分の会社で優と再び偶然に会う。優は秘書課に勤める同じ会社の娘だったのだ。仲間の協力もあって、矢野は最大の勇気を振り絞って優を正月の万座のスキーに誘うが、優は友達と志賀高原の会社の山荘に行く事に決まっていて、断られてしまう。
そして大晦日の夜。万座スキー場にいる矢野が、志賀高原にいる優に会いに行く。
「5時間かけてふられに行くんじゃ、ばかだな」
松任谷由美の「A Happy New Year」がバックに流れる。
吹雪の中を赤のカローラIIでスタックしながら志賀高原へ向かう途中、やはり、矢野に会おうと友人の車を借りて、出てきた優と出会う。
「聞き間違えちゃったかな? 番号。」
話ベタの矢野は要領を得ない。そしてそこで、時刻は12時をまわり、ハッピー・ニュー・イヤーの花火が夜空に上がる。「あけまして、おめでとうございます」
優がにっこり笑顔で挨拶する。二人の新年がスタートする。

ふたりは仲間たちとまた志賀高原にスキーに行く。近くの万座では、彼らの会社の企画で矢野もかかわったスキーウエアの発表会が開かれようとしていた。しかし、同僚の陰謀でウエアが会場に届かない。矢野や優が着ているウエアがあれば発表会は乗り切れるという。志賀高原から万座へ。直線2kmのツアーコース。冬は滑走禁止の自殺コースだ。そのコースをウエアを届けるために、優は吹雪の中を滑っていき、後で気づいた矢野も追っていく・・・。

発表会の終了までにと時間に追われるシチュエーション。はじめての夜間スキー場ロケ。氷点下での撮影。ストーリーには都合主義で不自然な点が多いが、結構ドキドキする。
「この靴ならいけると思う。」
たぶん、この時代のスキー・レーサーは、みなラング(メーカーはイタリア)のスキーブーツを履いていたから、映画で履いていたのはこれじゃないかと思っている。当時に比べれば、スキーブーツのデザインはさぞかし変わっただろうと思いネットで調べてみたが、当時一世を風靡したファントムというモデルの形のまま、その基本的なデザインは変わっていないようである。

この映画で、当時のワールド・カップのスキー・レーサーである海和俊宏が出てくる。彼のアウト・エッジのターンを見て、ぼくは片足でスキーを滑れるようになった。片足スキーは、できてしまえば簡単で、何のことはないスケートのショート・ターン(クイック・ターン)のやり方と同じ。ぼくは、ゲレンデに行かれないシーズンオフは、アイス・スケートのリンクでアウト・エッジのターン、つまり、山足側のエッジを利かせた高速カービング・ターンを練習した。
スキー技術は、年々、道具の進化に伴って変化する。だが、基本は、体重の抜重と加重。雪面をとらえたスキーの裏面に重さが変化することで、雪が溶けて水の膜ができる。これによりスキーの加速がスムースに行くようになる。ターンの時に加重するか抜重するかは、その時のシチュエーションで使い分けるべき。
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