今年もつばめがやってきた。気が付いたのは、2,3日前だが、もう少し早く来ていたのかもしれない。バス停でバスを待つ頭の上をひょいひょい飛び回っていた。ツバメの飛翔を目で追うも、速すぎてついていけない。
その昔、佐々木小次郎は福井市にある一乗谷で「秘剣つばめ返し」を身につけたとされている。巌流と呼ばれる流派を創始し、小次郎は小倉藩の剣術師範となる。1612年(慶長17年)に刃長三尺三寸(約90.9センチメートル)の野太刀「備前長船長光 」、通称物干し竿を使用して、宮本武蔵と巌流島(船島、山口県下関市)で決闘し、敗れた。4月13日のことだった。
物干し竿は秘剣”燕返し”にはなくてはならないアイテムだ。”燕返し”の枢要は、相手との間合いをいかに見切るかにある。長い刀を持つ小次郎は、相手の間合いに入る前に己の間合いで刀を振ることができた。小次郎は相手が己の間合いに入る直前に初太刀を振るう。それを相手は難なくかわす。勿論相手はしめたとばかりに打ち込む。だが小次郎の最初の一撃はフェイントなのだ。相手は打ち込もうにも小次郎への間合いが僅かに遠い。次の瞬間、空を切った小次郎の刀が猛烈な勢いで跳ね上がってくる。それを避ける手立ては相手にない。一方、宮本武蔵は”敵を知り、己を知らば、百戦危うべからず”の兵法の忠実な実践者だった。武蔵はニ天一流、つまりニ刀流に加え、船の櫂(かい)を削って長い得物として対抗した。秘剣も対策練られたら秘剣ではなくなってしまう。結果はご存知の通り。
さて、我が家のジュンベリー。満開となった。この木の原産地はアメリカのミシガン、カンサス州らしい。学名:Amelanchier laevis Wiegand、科名:Rosaceae(バラ科)。ヨーロッパのサービスベリーに似ていることから、Serviceberryとも呼ばれる。その訳は、この木の新芽や若葉がうさぎやくまの大好物であること、6月に実るこの木の実を鳥が待ち焦がれていることから来ている。
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