彦四郎の中国生活

中国滞在記

バスの中、朝はマントウの臭い—夕方は満員と渋滞—

2015-03-22 07:09:09 | 滞在記

 毎朝7時5分と7時20分の時刻に、私の宿舎近くから「大学教職員用バス」が大学に向かって出発する。40分~50分くらいで、大学に到着する。途中、4箇所に停まって「教職員」を次々と乗車させていく。3箇所目あたりで満席になる。始発の場所から乗るから、必ず席に座れるので楽なのだが、「困る」こともある。それは車内の食べ物の臭いだ。
 中国は、農村の小さな村でも「食堂」がある。ちょっとした小さな町では、「食堂」の数がすごく多くなる。「食堂」や「レストラン」などの食べ物関連の店が非常に多い国だ。朝食を食堂で食べる家族や人の割合も多い(パジャマ姿で食べている女性もいる。)。朝食でよく食べられるのが、「お粥・マントウ・揚げパン」だ。そして「中国風スープ」「豆乳」。(中国人は、日本人のように食事の時にお茶を飲む習慣はない。) 
 この「マントウ(饅頭)」は、形や色も日本の「豚まん」を小さくしたものに似ている。中に肉などが入っているのも同じだが、かなり強烈な臭いがある。腐臭性のある臭いなのだ。この臭いは、中国人は大好きなのだろうが、おそらく私だけでなく、日本人のほとんどは慣れない臭いだと思う。これを「バス」の中で、何人もが食べるのだから、臭いが充満する。
 今週金曜日の朝の大学バス、前の席に「外国語学部英語学科」の40代~50代の女性教員2人が座った。窓側の女性が「マントウ」を食べ始めた。臭いの直撃を受ける。食べ終わって、ようやく臭いが薄まると、次のバス停で乗って来た若い女性職員が、近くに座ってマントウを食べ始めるからたまらない。
 金曜日の午後から夕方にかけては、大学北門のバス停は学生達でいっぱいだ。翌日は休みなので、市内中心部に遊びに行く学生達。市内に向かうバスが到着すると、そのバスに学生達が殺到する。乗車する学生が多すぎてバスに乗れないこともある。市内中心部でバスを乗り換える。渋滞と超満員のバスの中。体を動かすこともままならない。バスの前にある「乗車口」から乗車できなかった乗客は、後ろにある「降り口」から乗車してくる。(中国の公共バスは、乗車する時にお金を払う。) 身動きができないくらい満員状態。
 そうすると、「降り口」から乗車した人の「運賃のお金」や「バスカード」が、バスの後方から人づてにバトンリレーのように渡されていく。そして、運賃入れの金属ボックスに入れられたり、バスカードが使用される。そのバスカードは、また何人もの人にリレーされて本人のもとに戻されている。不思議なことに、途中でそのお金やバスカードを盗んだりする人がいないようだ(もしバスカードが本人に戻らなければ、中国の人だったら「私のバスカードが戻ってこない!!」と大騒ぎするだろうが、今までにその場面を経験したことがない)。特にお金は盗んでも誰がとったかも絶対わからないと思うのだが-----。この点は、大変に律儀である。
 大学のバス停から宿舎近くのバス停まで、夕方に利用すると、約1時間半ぐらいの時間がかかる痛勤となる。

 中国の人は、バスの中や電車の中で食べ物を食べたり食事をする人が、日本に比べて格段に多い。歩きながらの「食べぐい」はあたりまえの世界だ。バスの中や電車の中では、食べ物の容器や袋などのゴミは、さすがに捨てない。しかし、路上では「ポイ捨て」が多い。近くにゴミ箱があってもポイ捨てをする人が多い。このあたりの公共マナーや民度が低い。
 朝8時10分頃、大学の教室に向かう学生達。朝食のパンやマントウを頬張りながら歩く学生の姿がやたら目につくのも、中国の大学風景の一コマである。