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日本人のパスポートは、世界的に最も信用が高いパスポートであるといえるだろう。世界の多くの国々から、15日以内の入国であれは゛「ビザ」の取得が免除されている。つまり、今日、ある国へ行きたいと思えば、「飛行機のチケットとパスポートとお金」があれば、入国許可証明である「ビザ」がなくても行ける国が非常に多い。例えば、中国(ビザを免除している国は、3か国のみ[日本・シンガポール・ブルネイ])も、日本人のビザを免除している。
中国人のパスポートは、まだまだ世界的に信用が低いのが現状だ。(ビザ免除率97位で、免除の国は、ドミニカ・アフリカの一部などのあまり観光的に行かない国々のみ) それにも関わらず、2014年度(昨年)1年間の海外旅行者の数は1億1千万人を越した。今年度は、さらに増えていくだろう。(※日本人の海外旅行者が最も多かった年は、約1700万人。昨年度は約1200万人)
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2月18日は、中国の大晦日だった。日本の大晦日の恒例「紅白歌合戦」に似たような「歌謡番組」が、中国各地のテレビ局で大晦日に放映される。この中国の「春節」といえば、「街中が真っ赤に染まる花火と爆竹」「一族が結集」のイメージがある。この期間に「延べ38億人」が国内外を長距離移動するという。ちなみに、中国の新幹線の「2月10日頃から2月30日頃の間」のチケットを取得しようと思ったら、1月中に予約しないと取得が難しい。そして、近年、この大晦日もふくめて家族で海外で春節を過ごす人が増加した。
2015年度に中国人が訪れたい外国として、1位日本(40%)・2位アメリカ(31%)・3位ニュージーランド(27%)という数字だったようだ。日本が二年間連続で1位となっている。3~4年前までは、アメリカが1位だった。中国人にとって、最もステータスが高い(知人に自慢できる)旅行先は、欧米(アメリカ・ヨーロッパ)であるが、基本的な旅行費が一人1万元(約20万円)以上かかる。次にステータスが高いのが日本だ。(旅行費一人5~6千元(約11万円)。三番目にステータスが高いのがオーストラリアやニュージーランド。四番目がタイなどの東南アジア。五番目が香港や台湾となる。中間所得者層にとって、欧米は家族4人で行ったらものすごく高いので、日本を旅行先に選ぶという選択が増えてきただろうと思われる。この「春節期間」に日本を訪れた中国本土(台湾・香港を含まず)からの観光客は、約50万人。昨年度よりも大幅に増加しているという。台湾や香港からの観光客を含めると100万人を越しただろう。また、2014年度(昨年)は、中国本土からの日本への観光客は約250万人だったが、2015年度は400万人を越すと予想されている。
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2013年の9月に中国の大学に赴任した頃は、「日本人は15日以内であれば、中国に行くのにビザは必要ないから、逆に中国人が日本に来るのもも同様にビザは必要ないだろう。」と思っていた。しかし、「一度は日本に行きたい!」と思っている日本語学科の学生たちから話を聞くにつれ、日本に行くためのビザを取得することの難しさが分かってきた。多くの学生が、「これは不平等・不公平だ。」と感じている。
2012年ころまでは、「団体ツアー旅行」でないと日本への観光はできなかった。2013年ころから「個人旅行」ができるようにビザ取得が暖和された。しかし、このビザを取得する条件はまだまだ厳しい。つまり、「10万元(約200万円)の年間所得証明と住宅もしくは自動車の財産証明」が必要なのだ。それに加えて在職証明(学生は在学証明)も必要となっている。以前の25万元以上の財力証明と比べると、かなり暖和されてきたが、それでもまだまだ厳しい条件だ。不法就労防止がその理由だが、年収10万元以上とは、日本の場合にあてはめると年収800万円以上に匹敵する。(※台湾・香港・マカオ在住の人に関してはビザ免除となっている。韓国人もビザ免除)
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年間所得証明の年収など、ビザ取得の条件がさらに暖和されれば、日本への観光客の激劇的増加につながるだろう。日中関係ややや好転しかけたとはいえ、まだまだ難しい日中の政治関係。日中両方の国民ともに「嫌いな国」という比率が高い現状からすると、この中国人観光客の激増現象は好ましいことだ。中国人が日本に一度来たら、「日本が好きになる」と言われているからだ。
2月18日からの一週間、日本のテレビ・新聞・週刊誌などでは、この中国人観光客の爆買いが大きく報道されていた。私も、京都駅に隣接している「ビックカメラ」に行ったら、多くの中国人の姿を見た。報道によると、「電気炊飯器・トイレ用品などの大型商品だけでなく、日本の商品の色々な物がお土産として買われている」ようだ。確かに、日本商品に対する信頼性や憧れの強さは、中国の学生と話していると感じることがよくある。
京都府美山町の「かやぶきの里」周辺への中国人観光客の映像がテレビで報道されていた。民宿体験なども。爆買いだけでなく、中国人の日本への観光ルートも多様化しているようだ。
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北海道は、中国人の憧れの地でもある。小樽の民家を購入するというある中国人の報道があった。「築30年・150坪・5LDK・2階建て」で500万円。「この広さでこの安さはすごい!」「北京では、この値段ならトイレのスペースも買えないよ。」と言っていた。確かに中国の住宅は、ものすごく高すぎるのが、中国に来たらよく分かった。
春節初日の19日、京都祇園の「やげんぼり」(よく利用する「日本料理店」)に、義理の兄の今泉文雄さんと行った。隣のカウンター6席は、予約席だと告げられた。どんな人達が来るのかなの思ったら、30分後に来たのは香港からの観光客だった。