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Unseasonable Shore

映画の感想を中心に、普通の生活をおくる30代ゲイの日々感じるできごと。

プリデスティネーション(ネタバレ注意)

2015-07-25 09:50:21 | 映画
今回は映画「プリデスティネーション」について。





主演はイーサンホーク。何の気なしに、観て見たら、すごく面白かった映画です。


僕はほとんど前知識無この映画を観ました。

できれば下の内容も読まないで観る方が良いと思います。

SF好きな方であれば、ぜったい面白いと思うので。





ここで内容を・・・



1970年、ニューヨーク。とあるバーを訪れた青年ジョン(セーラ・スヌーク)は、バーテンダー(イーサン・ホーク)に自身が歩んだ人生を語る。それは女性として生まれて孤児院で育ち、付き合っていた流れ者との子を宿すも彼に去られ、さらに赤ん坊を何者かに誘拐されたという壮絶なものだった。それを機に男性として生きることを選んだジョンに、バーテンダーは未来からやって来た時空警察のエージェントだと明かす。驚く彼を自分の後継者に選んだバーテンダーは、装備を託すとともに宿敵である爆弾魔との対決に臨んでいく。






と書いてあります。

時空警察の話なのですが、原作はロバート・A・ハインラインによる「輪廻の蛇」というお話し。僕は読んだことないのですがこの映画を観て、読んでみたくなりました。


上の内容の中に「女性として生まれ」ってさらっと書いてあるけど、この両性具有だという設定、かなり重要な要素なのです。

できれば、この情報も無しに観た方が良いけど、それでも面白い内容なので、ぜひご覧になってみてください。



ここからはネタバレです。ご覧になっていないかたは絶対に読まないでくださいね。



























最初、ニューヨークの爆弾犯人を追いつめていくシーンで、もう一人誰かが出てくるんですよ。主人公はその人に助けられる形となり、未来にもどって、大手術を受け、仕事に復帰していくのです。それがイーサンホーク。

ここからはあらすじのところで書いてあるような展開になります。

その話をたどっていくと、ジョンの運命は壮絶だということがわかります。

孤児院の前に捨てられた彼は、最初女性だったのです。当然、女性として生活していました。そして、ある男性に恋をします。その男性に認められたい気持ちで、宇宙研究所に就職。その男性の子供を妊娠。そして出産します。その時に両性具有であることを医師から告げられ、このままでは、女性でいられないため性転換の手術を受けないといけなくなります。

そうして、男になったジョン。出産した娘とも離れ離れとなり、孤独を抱え、イーサンホークのいる酒場へ通うということになったのです。

ここで、イーサンホークはジョンに自分の正体を明かします。そして、ジョンを時空の旅へと誘います。ジョンをエージェントに育てるのが目的です。

まず、向かったのはジョンがまだ女学生だった時代。ジョンは女学生だった自分と出会います。女学生のジョンはこのジョンのことが好きになってしまうのです。そう、ジョンが女学生だったジョンが好きになった男だったのです。そうして、彼女は妊娠。つまり自分と自分で子供を作ったことになりますよね。

そして、その生まれた子供を孤児院にもっていったのが、なんとイーサンホークなのです。

ここで一つのループができます。


そして、爆弾犯人との対決。エージェントとなった、ジョンが爆弾の犯人を阻止する役目として派遣されるのです。ですから、最初に出てくるエージェントはジョンだったということになります。オープニングのシーンでは帽子をかぶっていて、顔が暗くはっきりわからない演出なのです。イーサンホークだと思ってしまうところがミスリードされますね。

でも、もう一人、犯人との戦いで助けてくれる人物がいました。

それが実はイーサンホークなのです。

どうして、イーサンホークはこんなにもジョンにかかわるのでしょうか?


オープニングで、未来に戻ったエージェントが大やけどを負い、大手術をうけて回復したシーンからイーサンホークが出てくるので、最初からイーサンホークなのだと思っていたけど、実は、ジョンが大やけどを負って、整形手術をうけて、イーサンホークの顔になったという事実が明らかになります。

つまりジョンとイーサンホークは同一人物ということになります!イーサンホークの胸には乳房切除の時の傷跡が残っていたのです。

え~っ!って感じでした(笑)。

まぁ、ここまででもすごい話なのですが、ここでさらにすごいことが起きていきます。

じつは爆弾犯人の正体、これも歳をとったイーサンホークだったのです。彼は将来を悲観して、この犯行をおこなうことを決意していました。

ですが、若いイーサンホークが爆弾犯人である、将来の自分と出会い、多くの人が犠牲となる犯罪を起こすことになる自分を殺してしまいます。(かなり前に海外で観たので、ちょっと記憶が定かではないので、ごめんなさい)

ここでまたループができてしまいました。


つまり、この映画、主要な人物はすべて同一人物だったということになります。


なんか、すごい話でしょ。



タイムパラドックスや物理的な矛盾なんかもたくさんあると思うのですが、この複雑な話をうまく映画にしているなぁと感心しました。








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