市長賞に井上さん(向陽小) 向日市の景観絵手紙コンクール

2013-12-26 15:06:25 | イベント
 京都府向日市の住民グループ「西向日の桜並木と景観を保存する会」は、小学生から募ったまちなみ景観絵手紙コンクールの入賞者を表彰し、作品を阪急西向日駅(同市上植野町)に展示している。向日神社や長岡宮の遺跡、竹林やヒマワリなど子どもたちが、自分の住む街の風景に愛着を込めた多彩な作品が並ぶ。

 西向日住宅地は、昭和初期に鉄道会社が先端の都市計画思想に基いて開発したモダンな街並みが残り、市内を代表するサクラの名所として市民に親しまれる。一方、マンション建設計画が浮上したこともある。

 「保存する会」は、同地区で桜並木を維持したり、景観を保全する活動や野外イベントの開催に取り組む。次世代のまちづくりを担う小学生に向日市全体の景観に愛着を深めてもらうため、2年前から絵手紙コンクールを催している。

 3回目となる今回は、地元の向陽小を中心に計148点が集まった。

 市長賞の井上舞さん=向陽小5年=の作品は、向日神社の風景を描いて「桜を見れば、げんきがわいてくるよ」とのメッセージを祖母に伝えた。教育賞には大東航大君=同2年=、会長賞に谷口碧渚さん=同6年=のほか、優秀賞19点が決まった。

 審査にあたった絵手紙指導者の清原巳治さんは「新鮮な視点で、大人がつい見逃しがちな景色を大胆にクローズアップしているなど思いがこもった力作が多かった。まさに絵手紙の原点として、大人にとってもよい手本になる」と話す。

 西向日駅の構内に市が設けているミニギャラリーでは入賞した絵手紙作品が来年1月5日まで展示され、通勤通学や買い物などで訪れた人たちの目を楽しませている。

 21日に西向日コミセンで催された表彰式と交流会では、入賞した児童や家族の前で作品を大型スクリーンに投影した。

 片岡長久会長は「ふるさとの景観に関心を持ってもらい、絵と手紙で人の絆がつながってほしい」と語った。来賓の久嶋務市長は、自身が祖父の代から西向日住宅の桜並木に囲まれて暮らしてきた体験と愛着、落ち葉を清掃する苦労を語ったうえで「向日市全体の歴史的な街並みを、みんなで美しく守っていこう」と呼びかけた。

【 2013年12月24日 11時05分 】


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