ピーター・グリーナウェイ監督の)「英国式庭園殺人事件」、
<屋敷と英国式庭園を描く画家の12枚の絵の中に浮かび上がる、その屋敷の主人の死をめぐる完全犯罪の謎>といったミステリー仕立ての一編、
この庭も古典庭園から英国式風景庭園への移行期のもので、
実際は、その中間の17世紀末のオランダ式庭園を舞台にしたものという。
オランダ式の特徴を画面に見ていく作業も、愉快だった。
この時代、オランダ人の画家、版画家「キップとクニフ」のような人々が英国の庭をスケッチして回った。
原題The Draughtsman's Contract 「画家の契約」も、史実をふまえた時代の「キーワード」だった。
◎「オランダ庭園の特徴」
・ 緑への執着;芝生、果樹
・ 常緑樹、オレンジを守る<オランジェリー>、
・ 耐寒性常緑樹<つげ>の刈り込み、
・ 鉄格子細工の門、
・ 庭から望む並木道、噴泉、はるかな田園、
監督・脚本 ピーター・グリーナウェイ 製作デイヴィッド・ペイン 撮影カーティス・クラーク 音楽マイケル・ナイマン
アンソニー・ヒギンズMr. Neville
ジャネット・サズマンMrs. Herbert
アン=ルイーズ・ランバートMrs. Talmann ヒュー・フレイザーMr. Talmann ニール・カニンガムMr. Noyes
<ストーリー>
名誉革命後の17世紀末、画家のネヴィル(アンソニー・ヒギンズ)は英国南部の郷紳(ジェントリー)、ハーバート家に招かれる。主人のハーバート氏は不在で、代わりに出迎えた夫人のヴァージニア(ジャネット・スーズマン)とネヴィルは、夫が戻るまでに屋敷の絵を12枚完成させること、報酬は一枚8ポンドに寝食の保証、そして夫人はネヴィルの快楽の要求に応じる、という内容の契約を結ぶ。
翌日からネヴィルの仕事は始まったが、彼はそのうち屋敷内の微妙な人間関係に気づく。...
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