先月8月30日(金)の箱根で訪れた、箱根ポーラ美術館 「モネ、風景を見る 眼 」
絵画空間の構成という観点から他の作家の作品と比較、 モネが作りあげた絵画空間の独自性を明らかに、
国内有数のモネコレクションを誇るポーラ美術館、3回目の訪問だが新鮮な印象で心に残った。
国立西洋美術館HPの作品情報、並べて見たい!夢の共演! が、音声ガイドそのままなのに気づき、メモッテおきます。
I.モネ《グランド・ジャット島》とセザンヌ《ポントワーズの橋と堰》
自然の息吹を伝えつつ、構築的で安定した空間が特徴的なセザンヌ作品に対して、
モネは、明朗な色彩と素早い筆致、そして斜角を強調した空間構成によって、画中を一陣の川風が吹き抜けていくような
動きのある風景を描き出しています。
II.モネ《ジヴェルニーの積みわら》と《積みわら》
《ジヴェルニーの積みわら》はその以前の1884年に制作された積みわらを主題とする作品の一つであり、
《積みわら》は、1890年代の<積みわら>連作の中の一点にもとづいて描かれた素描です。
前者は陽光に照らされた積みわらを明るい色彩で描いています。一方、後者では積みわらを「包み込むもの」、
すなわち光や大気など不可視なものを表現しようとしていることが、積みわらを囲む切れ切れの線からうかがわれます。
III.ピュヴィ・ド・シャヴァンヌ《貧しき漁夫》とピカソ《海辺の母子像》
印象派の画家たちが盛んに活動した1880年前後から1900年ごろにかけて、伝統的なスタイルをふまえつつ
独自の象徴主義的な世界を描き、フランスで強い影響力を持っていたピュヴィ・ド・シャヴァンヌ。
この2点の作品からは、バルセロナで青春時代を送ったピカソもまた彼に惹かれていたことをうかがうことができます。
水辺にたたずむ内省的な人物の表現、舟の形と水面への反映など、多くの共通点が見られます。
IV.モネ《バラ色のボート》と《舟遊び》
「人物を風景のように描きたい」 と語っていたモネは、両作品で周囲の風景と人物を一体として表現しています。
そして、日本の浮世絵の影響の下、中心を外した構図と大胆なモティーフの切り取りによって水面を画面に大きく取り込み、
《舟遊び》 では、そこに映る人物の影や空や雲の反映をとらえ、
《バラ色のボート》 では、水面の動きとともに奥に揺らめく水草までもを、うねるような力強い筆致で描いています。
V.クロード・モネ《国会議事堂、バラ色のシンフォニー》とクロード・モネ《ウォータルー橋、ロンドン》
モネは1899年から3年続けてロンドンを訪れ、この霧の都市を幻想的な 〈テムズ河風景〉 連作に残しました。
モネはロンドンの魅力について、街を包む神秘的な霧のマントによってこそ生まれると語っています。
《国家議事堂、バラ色のハーモニー》 は、霧が太陽の光を浴びてバラ色に輝く中、青いシルエットで浮かぶ建物群が
水面の反映像と一体化して抽象的ともいえる形へと変容し、
人馬の通る橋を描いた 《ウォータルー橋、ロンドン》では、橋の影と水面の反映像が一体になって並び、霧の奥へと続いてゆきます。
新しく公開された森の散歩道、広大な森の中に美術館、南仏にそっくりな美術館があった(名前失念)
絵画空間の構成という観点から他の作家の作品と比較、 モネが作りあげた絵画空間の独自性を明らかに、
国内有数のモネコレクションを誇るポーラ美術館、3回目の訪問だが新鮮な印象で心に残った。
国立西洋美術館HPの作品情報、並べて見たい!夢の共演! が、音声ガイドそのままなのに気づき、メモッテおきます。
I.モネ《グランド・ジャット島》とセザンヌ《ポントワーズの橋と堰》
自然の息吹を伝えつつ、構築的で安定した空間が特徴的なセザンヌ作品に対して、
モネは、明朗な色彩と素早い筆致、そして斜角を強調した空間構成によって、画中を一陣の川風が吹き抜けていくような
動きのある風景を描き出しています。
II.モネ《ジヴェルニーの積みわら》と《積みわら》
《ジヴェルニーの積みわら》はその以前の1884年に制作された積みわらを主題とする作品の一つであり、
《積みわら》は、1890年代の<積みわら>連作の中の一点にもとづいて描かれた素描です。
前者は陽光に照らされた積みわらを明るい色彩で描いています。一方、後者では積みわらを「包み込むもの」、
すなわち光や大気など不可視なものを表現しようとしていることが、積みわらを囲む切れ切れの線からうかがわれます。
III.ピュヴィ・ド・シャヴァンヌ《貧しき漁夫》とピカソ《海辺の母子像》
印象派の画家たちが盛んに活動した1880年前後から1900年ごろにかけて、伝統的なスタイルをふまえつつ
独自の象徴主義的な世界を描き、フランスで強い影響力を持っていたピュヴィ・ド・シャヴァンヌ。
この2点の作品からは、バルセロナで青春時代を送ったピカソもまた彼に惹かれていたことをうかがうことができます。
水辺にたたずむ内省的な人物の表現、舟の形と水面への反映など、多くの共通点が見られます。
IV.モネ《バラ色のボート》と《舟遊び》
「人物を風景のように描きたい」 と語っていたモネは、両作品で周囲の風景と人物を一体として表現しています。
そして、日本の浮世絵の影響の下、中心を外した構図と大胆なモティーフの切り取りによって水面を画面に大きく取り込み、
《舟遊び》 では、そこに映る人物の影や空や雲の反映をとらえ、
《バラ色のボート》 では、水面の動きとともに奥に揺らめく水草までもを、うねるような力強い筆致で描いています。
V.クロード・モネ《国会議事堂、バラ色のシンフォニー》とクロード・モネ《ウォータルー橋、ロンドン》
モネは1899年から3年続けてロンドンを訪れ、この霧の都市を幻想的な 〈テムズ河風景〉 連作に残しました。
モネはロンドンの魅力について、街を包む神秘的な霧のマントによってこそ生まれると語っています。
《国家議事堂、バラ色のハーモニー》 は、霧が太陽の光を浴びてバラ色に輝く中、青いシルエットで浮かぶ建物群が
水面の反映像と一体化して抽象的ともいえる形へと変容し、
人馬の通る橋を描いた 《ウォータルー橋、ロンドン》では、橋の影と水面の反映像が一体になって並び、霧の奥へと続いてゆきます。
新しく公開された森の散歩道、広大な森の中に美術館、南仏にそっくりな美術館があった(名前失念)