十朱幸代の一人芝居;「キャサリン・ヘプバーン 夢の請負人 ~5時のお茶~」を銀座、博品館劇場で観た。
アカデミー賞4回受賞の大女優キャサリン・ヘプバーンが波乱に満ちた自らの生涯を大胆に告白する一人舞台
主演:十朱幸代 演出:鵜山 原作:マシュー・ロウンバード 翻訳:まごいずみ
十朱幸代は芸能生活60周年、74歳とはとても見えない若々しい舞台だった。
しかしながら歳は歳、「最近は舞台に上がる度にこれが最後になるかもしれないという思いがあります」などとも述懐しているよう、
舞台にも「最後」の気迫がせまり、
後半の車いすの老年の演技は、観る側に「キャサリンか、十朱幸代か」と混然とさせる名演技で、十朱自身をさらけ出していた。
伝説の名女優の老年に乗り移って自らをさらけ出す~ ご自身のここまでの女優人生にオーバーラップさせているのか、~女優冥利につきる生きざまだ。
ただ、ご自身にオーバーラップしすぎたか、あるいは演出の考え方かもしれないが、
<キャサリン・ヘプバーン>に大方の人がいだいている<理性的、模範的、自由、成功者、、>のイメージからだいぶずれているように感じた。
老いて感情的に大声をあげるところなんかは違う人のようで、
マルガリータは知らざる姿の舞台にのめりこんではみたが、やはり反発必至であるにはかわりない。
往年のハリウッドの知られざる裏話にも興味をそそられた。
・1939年の「風と共に去りぬ」をビビアン・リーにもって行かれた話、
・晩年のウォーレン・ベイティとのからみ、
・2時間の最後15分が、ついにスペンサー・トレーシーがらみ、
~内容が濃くて、ここでメモを取っておきたいと何度も思った。
4度のアカデミー賞主演女優賞 ;
・1932~1933 「勝利の朝」
・1967 「招かれざる客」
・1967 「冬のライオン」
・1981 「黄昏」