森人 もりと

森では人も生きものも ゆっくり流れる時間を生きています

のんびり台風

2024-08-12 | 日記


 三連休の最終日は、台風の接近で大風雨となっています。
この森はかなりの大雨でも、災害が発生することはまず
ありません。
それだけ地面の水吸収率が高いので、雨に関してはほぼ安心
していられます。
ただ、大風には絶えず恐怖心をもっています。
それはこの小屋の周囲にギッシリと30m超の高木が生え
ていて、それが一本でも倒れたら小屋は簡単に潰れてしまう
からです。
北海道にはめったに来ない台風ですが、稀に本州を縦に
抜けて日本海へ出てからUターンして北海道へ上陸するもの
があります。
このパターンでは、必ずといってもいいほど災害がおこります。
ですから、今回の5号は大丈夫なのかと心配です。

 心配といえば日本列島に頻発している地震のことです。
数日前に南九州で大きな地震があって、南海トラフに注意
との警告がありました。
すると2~3日後に関東で大きな地震が発生しました。
そして昨日、北海道稚内の北方沖でかなり大きな地震が
おきました。
震源から距離があったので北海道は最大震度3で済み
津波もありませんでしたが、震源はM7超えの大きさ
でした。
なにか、不気味なものを感じるのは、自分だけではないと
思います。
能登の災害復旧もままならない状態ですから、更なるもの
は辛すぎます。



 それにしても、東京の人口一極集中は大地震が発生した
時にはどうなるのでしょうか。
過去には首都移転や首都機能分散の話もありましたが、
今はまったく聞かれません。
ある程度、災害対策ができているせいかもしれませんが、
全国的な人口減少の中で、東京だけが人口増加していて、
このさきも加速していくと予想されているのですから、
過密には気を抜けない状態だと思います。

 地方から東京への人口流出の最近の傾向は、若い女性
が多いことです。
田舎では第三次産業が少なく、若い女性の就職が難しい
のが原因のようです。
確かにこの近くの街でも、若い女性を見かけることは
ほとんどなくなりました。
当然のことながら、地方の出生数は減少しますが、ならば
東京の出生数が増えるかといえばこれまた減少し続けて
いるわけで、このままでは東京の人口もいつかは頭打ちに
なってしまいそうです。
今の日本の経済構造は、地方が東京へ労働力になる人と
生産した食料と電力などのエネルギーを提供し、その
見返りとして東京が得た利益を直接間接に地方に配分して
もらって成り立っているわけで、まず東京が潤ってその
結果として地方が良くなるしくみになっています。
ですから、東京が大災害に見舞われたら地方はたいへんな
ことになってしまいます。
そのへんのことは政治家さんたちがしっかり考えてくれて
はいると思いますが。
幸いなことにこの森では、その辺に生えている葉っぱを
食べても生きていけるので、あまり心配はしていませんが。

 とにかくこの台風、のんびり移動しているようなので、
早く通過してほしいです。

 もうキノコが顔をだしました。秋近しです。










 




 




 













蝦夷梅雨が明けたのに

2024-08-04 | 日記


 相変わらず、どんよりした曇りがちのお天気が続いて
います。
もう北東北も梅雨明けしたのですから当然蝦夷梅雨も
明けたはずなのに、この道南にはいっこうに晴れの日が
訪れません。
目が覚めたら青空に陽射しが眩しい、なんて朝は
もうとおに忘れてしまいました。
かといって、しっかり雨が降るでもないのです。
この少雨はこの辺りの農業者にとっては、危機的なのでは
ないでしょうか。

 逆に内地からは、40℃に迫る高気温と局地的豪雨が
交互にやってくる、たいへんな日常が伝えられています。
この数年で日本列島の気象は、まったくおかしなことに
なってしまいました。
しかしいっぽうで、外国はどうなのでしょう。
海外諸国の異常気象についての情報はあまり伝わって
きませんね。
日本は酷いほうなのでしょうか。
そういえば、異常気象とは少し違うけれど、温暖化による
海面上昇で水没しそうな島しょ国の人々が、集団で移住
しているようすが報道されていました。
その後はどうなったのでしょう。気になります。



 毎朝一番のニユースは、日本人のオリンピックでの大活躍
です。
日本人は凄い凄い!テレビでもラジオでも連日アナウンサー
の絶叫が聞こえてきます。
日本列島はオリンピック一色に染まってしまいました。
もう、大谷君はどうなったのか、岸田さんは生きてるのか、
なにもわかりません。
まあ、わからなくても支障はないのですが、しかし一週間も
このオリンピック騒ぎやってるとさすがに飽きてきました。

 毎朝次のニュースは戦争のことです。ウクライナと
パレスチナです。
毎日死者が更新されて増え続けているのですが、それを
聴く我々の感覚が麻痺しているのか、強いショックを
感じなくなっています。
オリンピックやっているフランスとウクライナは国境で
わずか千キロしか離れていません。
つまり、東京と北海道北部ほどの距離です。
この近距離で、おフランスではお祭り騒ぎ、ウクライナ
では殺し合いをやっているのです。
もちろん祭り好きの日本では国家的大騒ぎ。
人間はなんと残酷な生き物なのでしょう。
まあしかし、オリンピックも戦争も国どうしが争う
ことには違いないのですからしかたがないのかな、
と思ったりもします。
いやもしかして、人類は争うことが好きなのかも
しれない。
それゆえ、争い事はホモサピエンスが絶滅するまで
なくならないのかもしれない。

 立秋に向かう曇り空のなかで、おぞましい妄想
をしてしまいました。





   






















食い意地

2024-07-21 | 日記


 相変わらずハッキリしないお天気が続いています。
気温はグングン上昇しているので、湿気と汗でジメジメと
ベタベタの日々です。
それでも本州のことを考えるとまだ良いほうです。
かの地では熱中症で、老いも若きもバタバタと倒れて運ば
れていくようすが報道されています。
特に年寄りはエアコンをつけないで、室内で熱中症になる
ケースが多いようです。
年寄りはエアコン嫌いといわれていますが、実のところ
電気代が大変で使わない人が多いのです。
確かに一日中、寝てる間もエアコンつけっ放しだったら、
ひと月の電気代は半端ではありません。
その電気代もしょっちゅう上がっていますから、年寄りは
食費を削るしかないのでしょう。
ますますエンゲル係数が上昇していきます。
「年寄りは早ういけ!」ってなもんでしょうか。



 しかし年寄りは意外としぶといのです。
今年も24日の土用にはウナギを食って元気をだそうと
考えています。
ウナギも年々とれなくなって値段は上がるばかりです。
今出回っているものは、ほぼすべて養殖ウナギだそうで、
天然のものは望むべくもないそうです。
それでも養殖技術が発達して、本来のウナギの旬が冬だった
ものを、夏の土用の丑の日に旬を合わせて育てているそう
ですから、味は変わらないそうです。
魚の旬を調整する技術とは凄いものだと思いますが、ちょっと
怖さも感じます。
 まあしかし、年に何度も食べられないウナギです。
いちどきにたくさんの栄養素がとれて文句なしに美味しい
のですから、夏バテの予防も兼ねて楽しみにしています。
 そういえば今秋のサンマはどうなのでしょう。
去年は店頭にはほとんど出ていなかったですね。稀に見かける
ことはあっても、とんでもない値段がついていました。
結局去年はサンマは食べられなかったのですが、今年は
食べられるのでしょうか。
年とっても食い意地が張っていれば、まだ大丈夫だそう
ですから。








 
 

 


暗い蝦夷梅雨

2024-07-07 | 日記


 毎日が雨です。
まさに蝦夷梅雨まっさかりといったところです。
本州各地では、局地的豪雨が発生したかとおもったら、
40℃近いカンカン照りになったりと、たいへんな
ことになっているようです。
昨日も多くの老人が熱中症で運ばれて、亡くなっています。
まだ梅雨が明けていないというのにこの状態では、真夏に
なったらいったいどんなことになるのでしょうか。
そら恐ろしくなります。



 どうやらこの異常気象はこの先も続いていき、常態化する
どころかさらに激しくなることが専門家によって伝えられて
います。
この森に住む我々でさえ、この数年の気候変動はもはや漠然
とした概念ではなく、生活に具体的な変化をもたらして
います。
植生の変化は野生動物の食料の減少をひきおこし、それを
求める動物たちが、従来ハッキリ住み分けられていた人と
生きものの境界を越えて人居住エリアへ侵入するようにな
っています。
とくにヒグマにとっては、最近のナラ枯れによるドングリ
不作や、川を遡上するシャケ、マスの減少は自分たちの
生存を左右することです。
つまり、人とヒグマの戦いが始またのです。

 今までも雨の日はユウウツになったり体がダルくなったり
古傷が痛んだり、台風がくるとめまいがしたりと、この
ような気候が身体に与える影響は誰もが感じていました。
そして現在は、気候変動が人間のメンタルに与える影響もかなり
深刻なものになっているのではないかと思います。
とくに最近の極端から逆方向の極端へ移行するような異常気象
は専門家でもまったく予測不能で、おおいに人々の不安を招い
ています。
人によっては先が暗くまったく見えないことに苛立ち、極端な
行動をおこすともあるでしょう。
最近の意味不明な犯罪やネットの酷い書き込みなどは、その
表れなのではないかと思ったり、もしや今やっている世界各地
の戦争にも影響しているのではないかと勝手に考えるのです。
そしてこの先も進む異常気象とシンクロして、世界中がカオス
に陥っていくのではないかと。

 とにかくこのどんよりした雨雲が割れて、一瞬でもいいから
青空が覗けて陽が射してくれたら、気持ちもコロリと変わる
のです。
おてんとうさまお願いします。











 





昭和新山

2024-06-24 | 日記


 夏至が過ぎて、昨日やっと東北北部が梅雨に入りました。
入梅が平年より二週間も遅く、先に夏がきてしまったという
稀な年だそうです。
もはや珍気象、奇現象、なんでもあれの日常になっていますから、
驚くほどのことでもないのですが、統計的に遅い梅雨の時期は
豪雨災害が発生しているとのことなので、こちらが心配です。

 ちょっと前までは、災害があっても「想定外で~す」といえば
言い訳になっていた当局も今はこれでは通用せず、なにか新しい
言葉を考えなければなりません。
たいへんな時代になりました。



 昨日6月23日は80年前に昭和新山が誕生した日です。
北海道の洞爺湖近くの壮瞥町の麦畑が突然大噴火を起こし、
あれよあれよという間に地面が隆起して、一年ほどで標高400m
を優に超える立派な山が出現しました。
実はこの地では、大噴火の半年前から有感地震が頻発していて、
住民はなにか起こりそうな不安を抱えていたようですが、まさか
山ができるとは想像もしなかったでしょう。
想定外どころの話ではありません。

 面白いのはこの山が突然麦畑にできたのですから、当然麦畑の
所有者のものになります。
そして80年を経た現在も、志のある人による個人所有が継続され、
おかげで山は荒廃から守られているのです。
日本には小さい島が無数にあるので、島を持っている人の話は
時々聞いたことがありますが、個人で火山を持っているとはまさに
奇特なことです。
世界的にも珍しいことなのでしょうね。

 昭和新山は大爆発から一年半ほどで活動鎮静しましたが、今でも
地面から蒸気を噴き上げる活火山ですから、登山には許可が必要
です。
ちなみに、400mを超えていた標高は活動の安定化による温度低下
と自然の浸食で、398mまで縮んでいるそうです。

 自然はすべて想定外、だから人はそれを取り込み、いかに安定した
生活を生みだすかに腐心してきたのでしょう。
しかし今は逆行の時代なのかもしれませんね。