森人 もりと

森では人も生きものも ゆっくり流れる時間を生きています

不安な大寒

2025-01-21 | 日記


  暖かい日が続いています。
とくに、昨日は大寒だというのに、お昼には気温は9℃まで
に上昇しました。
これはもう異常というべき気候です。
ぽかぽか暖かい日は、それはもう北海道人にしてはありがたい
ことなのですが、ここまで暖かいと不気味な気持ちになって
しまいます。
昔から大寒に入ると、全国各地で一年の最低気温が記録され
ることが多いのです。
ちなみに1902年の大寒時期に、ここ北海道旭川では
-41℃が記録されています。
この記録は一世紀以上たった現在でも破られていません。

 週間天気予報を見ても、この先暫くは暖かい日が続きそう
です。
暖かい日が続けば当然外出も楽ですし、室内の暖房費も
ずいぶんと低く抑えられます。
この物価高の中ではほんとうにありがたいのですが、ただ
無邪気に喜んでいていいのかな、と妙な気持ちになります。

 しかしこの時季の水菜、春菊、ごぼうは確かにおいしい
ですね。



 今年の大寒は2月2日までです。
そして2月3日は立春ですから、このままいけば最高に
楽な冬となります。
しかし、今日のニユースでは超大国の大統領が「化石燃料
を掘って掘って掘りまくれ!」などと怒鳴っていたから、
地球温暖化はさらに加速されていくことが予想されます。
また同じく今日の報道で「どうやら去年の地球温暖化が
産業革命からプラス1.5に達してしまったようだ」との
ことでした。
これだけはなんとか阻止しようとみんなで頑張って来た
のに、ほんとうなら残念というより他はありません。
温暖化はこの先どうなって行くのでしょうか。
不安です。

 さあ、二週間後の楽しい「立春」のことを考え
ましょう。







 







ありがたい少雪

2024-12-21 | 日記


 湖は全面氷結しました。
こうなると、水鳥たちはこの湖で一か所だけ凍らない場所を
知っていて、みんなでそこへ移動します。
その凍らない所とは、この大沼と隣の小沼との狭い接続部分
で、絶えず水流があるために冬の間中氷結を免れている
のです。
しかし、なぜここに水流がおこるのかわかりません。
土地の古い人に訊いても「大昔からそうなんだよ」という
だけで誰もわかりません。
大沼小沼の二湖の高低差なのかな、と思ったりするのですが、
両湖とも凍っているのだから、それは違うのかなと思ったり、
いろいろ考えを巡らせました。
「よし、今度こそしっかり調べてみよう」と決心してから
はや20年以上の歳月が流れてしまい、今ではその情熱も薄れ
「鳥たちにとって良いことはそれでいいじゃない」となりつつ
あります。
歳をとるのも良いことですよ。



 今年は今のところ降雪が少なく、とても助かっています。
気温は例年並のようなので寒いのは同じですが、雪が少ないと
身体の動きがかなり違ってきます。
自分の場合、健康維持のために冬でもできるだけ外歩きをする
ようにしているのですが、雪深い道を長靴で埋まりながら歩く
のは実に難儀なものです。
おそらく、固まった雪道を短ブーツで歩く時の何倍もの負荷
が身体全体にかかっているものと思われます。
若い時ならそれもまた体のために良いのかもしれませんが、
高齢者においては自分の筋力を考えない過負荷状態の運動を
続けると、健康どころか体の各部に損傷を生じてしまうと
いわれています。
じつは、自分もそれでたいへんな目にあった一人です。
若いつもりで若い時と同じ運動をやっていて「継続している
のだから大丈夫」などと思っていたら、大怪我をしてしまい
ました。
テレビで紹介されている「元気印老人」などは特殊な存在
なのであって、健康オタクをやれば誰もがあんなふうに
なれるというものではありません。
専門家に言わせると、母親のお腹にいる時からのさまざまな
ファクターが良い方向に集まって、それに本人の努力が
加わって「元気老人」がうまれるのだそうです。
テレビの出るぐらいですから、稀な人であることは確か
なのです。
 
 そんなわけで、今のところはらく~に歩けています。
この状態が長く続けばいいのですが、北海道の冬はそう
甘くはないことを良く知っています。
ただ、冬至の過ぎる明日からは、昼がじょじょに長くなる
と思うと希望的です。





 










森に冬がきた

2024-12-05 | 日記


 12月に入ってからは、ぐんと冷え込んできました。
まちがいなく、北海道の冬です。
朝はうっすらと雪が積もっていますが、日中それが少し解け、
しかし夜半からまた降り出します。
こんな日が繰り返されて、いつの間にか根雪になって
いきます。
4月に再び土が見られるまでの長く寒い冬、この間は
どうしても人の活動は鈍くなります。
大雪にでもなったらほとんど動けませんので。
しかし逆にじっくりと、ものを考える時間はできますから、
希望の春から始まる、向こう1年の楽しい計画を練るのも
この時です。
さあ今年はどんな冬になるのでしょう。



 今日は国際ボランティア・デーです。
あまり知られていないのですが、国連やWHO、ユネスコ
などの国際機関が定めた記念日です。
ですから、世界中でボランティア活動に関するさまざまな
イベントが開催されています。
残念ながら日本ではまったく話題にもなりませんが、ごく
一部でボランティア活動への参加を促すイベントが催された
との報道を聞いて、ほっとしました。
というのも、コロナ禍以降日本のボランティア人数がどんどん
減少しているのです。
自分は組織に入らない単独のボランティアをしているので
活動には支障はないのですが、組織やグループで活動している
ボランティアさんはたいへん苦労されています。
いちばんの問題はボランティアの高齢化によるリタイヤです。
体力的なこともありますが、活動のマンネリ化や逆に燃え
尽きてしまう人も多いのです。
若い人はボランティアやりませんし、たとえ来てもすぐに辞め
てしまいますから、世代交代が一向に進まずスタッフは減少の
一途を辿っています。
その結果残ったスタッフにいっそう資金的労力的な負担が
かかり、オーバーワークとなって更に辞めていく。
こんな循環に陥っています。
ですから、日本のボランティア活動は曲がり角にきている
といえます。
なんとかこれを打開する方法はないものでしょうか。
私の浅い知恵ではどうにもなりません。

 例年、師走はあれよあれよと終わってしまいます。
今年こそはそのスピードに抗って、なんとか一日一日を
確認しながら進むつもりです。
それにしても、大掃除のことを考えるとユウウツに
なります。














冬がくる

2024-11-21 | 日記


 朝起きると地面が白い季節になりました。
白いものは霜であったり雪であったり、それは
日替わりです。
小屋から見える北海道駒ケ岳も横津岳も、山頂付近は
うっすら白くなっています。
湖に降りれば、すでにシベリアから渡って来ている
オオハクチョウの姿が観られるはずなのですが、
このところなんやかんやと忙しく気持ちに余裕が
ありません。
まあ、根雪が来るまでにはまだ10日ほどあるので、
一段落したらゆっくり湖畔道でも歩こうと思っています。

 昨日、詩人の谷川俊太郎さんが92歳で亡くなり
ました。
谷川さんの詩は、絵本の世界でずいぶんと使わせて
いただいただけに、残念でなりません。
谷川さんの詩はとにかくわかりやすかったのです。
どんなに難しいことでも、柔らかく平易な言葉で伝えて
くれました。
まるで、口にした言葉がそのまま詩になってしまうような
感覚なのです。
しかも宇宙的な大きな世界観で、読む者に生きる喜びを
与えてくれました。

 今は俳句や短歌がちょっとしたブームとなっています。
しかし、ラジオやテレビで紹介される韻文はなぜか大変
わかり難いのです。
まるで、そのほうが値打ちのあるもののように難解で
硬質、しかも小さく内向きなものがほとんどです。
今の時代を表しているといえば、それまでなのでしょうが
ちょっと淋しいです。
谷川さんは生前「権威にならない 道化役になる」と
言っていたそうですが、まさにそんな人生だったので
しょうね。

 やっとタイヤ交換を終えたので、あとは物置の雪囲い
をすれば冬対策は万全です。
問題は気持ちの切り替えができずに、ぼんやりしている
ことです。
厳しい季節が来るというのに。








紅葉のピーク

2024-10-31 | 日記


 10月も今日で終わります。
森の紅葉は予想より5日ほど遅れて今日がピークと
なりました。
これから木々は、ひたすら落葉しながら
冬に向かってまっしぐらに進みます。

 今秋は数年ぶりにドングリが豊作です。
そのせいもあってなのか、ヒグマの出没が少ないの
です。
この辺りのヒグマはドングリを主食にしているので
山奥で十分のドングリ収穫ができれば、わざわざ里まで
降りてくる必要がないのでしょう。
このまま静かに冬眠までいってほしいものです。

 また今日10月31日はハロウィンです。
もうすっかり子どもや若者たちの生活に定着して、年中
行事のようになりました。
もともとは、紀元前からイギリスにあったお祭りの
ようですが、アメリカで広まったとのことです。
その意味は日本のお盆のように、亡くなったご先祖たちが
現世に戻って来るお祭りです。
日本でハロウィンがこれほどまでに広がった要因は、
30年ほど前にディズニーランドがハロウィンイベントを
やりだしたからです。
この仮装パーティ観た若者たちが、大いに夢と希望を
感じたようです。
今ではクリスマス、バレンタインデー、と並んで大きな
お祭りになりましたね。
世界中の人々が、同じ日に同じ文化を共有することは
すばらしいことだと思います。
とくに、今の戦争の時代にあっては、ささやかな希望さえ
感じます。

 さあ残り1ヵ月の貴重な秋です。
雪の降る前に「あれもしよう これもしよう」と考えるの
ですが毎年そんな計画の半分もできないうちに、初雪が
降り出して冬に突入してしまいます。
今年こそはなんとか達成したいものです。