武内 ヒロク二

このブログは、武内ヒロクニの絵の紹介や、家での出来事を妻が語ります。
日々、徒然。

流れに添って(銅版画作品760)と ミロの絵をよく見ると

2024-01-13 13:57:24 | Weblog

武内の作品の中で、とても珍しい銅版画を紹介します。

とりあえず、「銅版画というものをやってみたという」時期があったそうです。

作品は、保存状態も悪く、染みも浮き出ているような状態。

これが、今まで見もしなかった溜めていたメモの袋から出来きたと。

わたしにとっては、初めて見る作品なので、「へぇ~!」と驚くと同時に、新鮮さを感じる次第。

武内は、「つたない作品だけど、俺も試行錯誤してたんだな。」と、

銅版画を持ちながら、片方の手で顎を触り含み笑いをしていました。

そして、メモとして壁に貼られています。

流れる五線譜に音符と釘(ネジのような)、そして旗。

案山子のような4部休符もある。

ハート型と流れる線。

よく登場する「桜島」。

小さなモチーフと黒色の野太い線が、

細くの伸びる線を強調しているのか、つい見てしまう。

これまで武内の絵を見てきたわたしとしては、

武内の絵の原型が集約されているようで面白い。

それに、遊び心もあって、「苦悩・・!」という絵ではないので、

このシュールだけど、弾けた感覚で軽快感があるところが好きだな、と思いました。

↑この絵の左下の部分を大きくすると、なんか懐かしい。

何が懐かしいって、赤ちゃんの頃のベビーベットの周りにあったオモチャって、

こんな感じの絵が描いてあったような。

この箇所を見て、「ヒロクニさんがこんな絵を描いていたなんて信じられない。」と思っています。

犬の表情、すごく可愛い!

 

寒くなって、暖房をつけていますが、

1階と2階では、室温が全く違う。

普段2階にいることが多いのですが、ヒロクニさんのいる1階に入り浸っています。

ヒロクニさんのいる部屋は、気分が悪くなるくらい暖かい。

もう、温室。

2階にもストーブを持って上っているのですが、

暖房費、ガス代と電気代がウン万円という請求書を見てから、

2階ではストーブをつけないことにしたのです。

パソコンを打つ階段の上がりが框は、寒いのですが、

木製のパグ(犬)の木彫りの上に足をのせると足が冷えないのを発見し、

犬の置物のを踏みつけて、ブログを書いています。

床の冷え込みが緩和されて、丁度いいというわけだ。

犬の耳の角っこで、足の裏をギューと押すと、凝っている部分が刺激され、いい感じだ。

しかし、可哀想な扱いをしているという自覚はあるので、心も少々痛めてます。

一番の発見は、木は石のように冷たくならないということ。

日本は木の家が多いのも、理由があるのかもしれない。

(西洋は、石の建築が多い)

 

それはさておき、一緒に同じ空間にいると、

「ちょっと、そこの鉛筆を持ってきて。」とか、

「珈琲を入れて。」とか、

「ご飯を温めて。」とか、いろいろ言われることになる。

一番言われることは、「この絵、見て。」と言い、

描きかけのものや、出てきた絵を取り出しては、

描いている心情などをいろいろ語る。

絵と一緒にあったミロの絵の切り抜きを取り出してきて、

こちら↓

「この絵はギターを弾いている人物の絵だけど、

 よく見ると左下に犬コロがいて、その隣の渦の上に猫ちゃんがいるだろ、

 その上の白い部分にも猫ちゃんがいる。」と言う。

フムフムと聞いていたが、上の白い部分が猫には見えない。

顔があるような気はするんですがね。

渦の上の猫は、↓これだと思いますが。

「そして、蝙蝠もいる。」

こちら↓(右端の真ん中)

本当だ・・・、と気づかされる。

そして、「この顔のところを見てごらん、魚だろ。」と続けていうので、見てみた。

こちら↓

なんとも奇妙な顔・・・。

そして、最後に絵の下にある緑と黒の四角い部分を指し、

「この部分はなくてもいいかもしれない。」と。

わたしは、緑の部分を見て、

「空間の為に描いていると思うよ。

 バックの緑と呼応させて、空間に奥行きを見せてるって。

 この部分がなくなると、絵に奥行きがなくなるって。」といやにきっぱりと言った。

すると、「そうかもしれないな。」という返事が返ってきた。

食い入るように、絵を見ている姿に感心していました。

わたしは、印象しか頭に入っていなかったので、

何もみていないのに等しかったのです。

ミロの顔が多く描き込まれている絵を見て、

もしかして、ヒロクニさんの絵もバラバラのようで顔のように見える絵があり、

ミロの絵からも影響を受けているのかも?と思いました。

その後は、「この絵どう思う?」が多くなり、

この質問って困ることがあり、どう答えようかと考えていると精神力を使います。

その執拗さに芸術家って自分に関心がある生き物だな、とつくづく思う。

わたしは、精神力を使い果たすと、寒いけれど2階に上りる。

そうすると、今度は飼い猫のピーちゃんが、待ち受けているのだ。

かまって欲しいらしく、

押入れに入って「隠れてるつもり」をする。

押入れに隠れて、急に勢い良く飛び出してきて、わたしを驚かせているつもりというやつ。

何度も同じ行為をするので、その度に、

「ピーちゃん、そんなところにいたの?」と、驚いたふうに言うと喜ぶのだ。

喉をゴロゴロ鳴らしている音が、激しく聞こえ楽しいらしい。

こちらも執拗。

このようにアットホームさが滲み出る我家。

しつこさによって、濃い日常を送っています。

 

最後に、育ったビオラの写真。

↑黄色と赤紫に茶色がかったビオラ。

このビオラを見て、ビオラなのですが「山野草」の趣が感じられます。

種を継いで育てると、いろいろなビオラが咲くので、それが面白い。

台所に飾りました。。

 

今日の絵は、シュールな銅版画でした。

ジョアン・ミロの絵もシュールな作品です。

共通項があったと思います。

武内の銅版画というのは、この1枚だけ。

銅版画というのは、拭き取りが難しく、職人にならなくてはならない部分があります。

そこが、性に合わなかったようなことを言っていました。

武内に合う表現方法というのは、いきなり絵具や色鉛筆で描くなんだと思います。

銅版画は、何枚も刷れるという利点もありますが、

手から直に伝わって描くという行為が好きだと言っておりました。

今日も、最後まで読まれた方ありがとうございます。

 

 

 

 

 

 

 


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2 コメント

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Unknown (ともりん)
2024-01-18 21:30:04
線が細くて繊細な感じです。銅版画の特徴なのでしょうか。シミですが、ノスタルジックな感じがしてこれはこれで良いかも、と思ってしまいました。音楽があふれる春の風景のようです。草木や動物たちも喜んでいるように見えます。
左下の動物たち、かわいいですね。真っ先に目がいきました。

寒い日が続いています。燃料費や光熱費も上がってきていて、頭が痛いですね。木製の犬が暖かいとは、驚きました。確かに木は暖かいかも。そして耳でツボ押しもできるなんて! よくぞ「木製の犬の上に足を置こう」と思いついたものです。その発想に拍手です。

同じ空間で生活していると会話が増えて光熱費も節約になりますが、色々と面倒なこともありますね。「この絵どう思う?」は確かに精神力を使いそうです。相手の感性にある程度沿った感想を言わないと機嫌が悪くなったり嫌な言葉を返されたりしそうかも……と思ってしまいました。
私は夫から「(メールの)この文章で要件は伝わると思う?」ということをよく聞かれるのですが、夫の思惑以外のところを指摘すると猛烈な反論をされて「聞かれたから考えて答えたのに」と、複雑な気持ちになります。
ピーちゃんは2階の生活にこだわりがあるのですね。さほりんは、1階でも2階でも常に誰かの相手を要求されてしまうのですね。みんなさほりんのことが大好きなのだなと思いました。お疲れ様です。

ミロのシュールな絵、難しい……。どこからどう見ていいのか、どう感じていいのか。考えていたら疲れてしまいました。いつも使っていない脳の部分を使ったような感じです。絵の見方はわからないのですが、ところどころに使われている青色がきれいだなと思いました。

ビオラの写真、光が幻想的で気高い感じがします。葉の緑が濃く、花の色合いが絶妙です。イギリスの荒地に咲いている姿を想像しました。とても美しいと思いました。

燃料費は上がっていますが、最近は卵の価格が下がってきて嬉しいです。そちらでも卵の価格は下がってきているのでしょうか。少し前はちょっと節制しながら卵を食べていたのですが、今は毎日気持ちよく卵を食べています。些細なことですが、幸せな気持ちになります。
銅版画は、線に魅力が出る技法だと思います。 (さほりん)
2024-01-20 13:20:15
コメントありがとうございます。
この銅版画は、可愛さがあって気に入っています。しかし、見たことがない絵が出てくると、ヒロクニさん恐るべし!と思ったり。シミも味わいのように感じてくれ、恐縮します。銅版画は、保存状態が大切なので展示は出来ないが、ブログだからと思い取り上げました。

パソコンの近くにパグの木彫りがあったという・・・。ちょっと置いて足をのせたら、暖かい??と。厚みも10cmあるから、足が冷えないみたい。発想というたいそうなものでなく、自然な流れでこうなったという感じです。枕にもなりそうな形をしています。

こういうふうに書くとなんですが、会話も適度を越すと、負担になるというか・・・。長年連れ添うと、過剰な会話は疲れるような。私の場合は、聞く専門で、私の話はあまり聞いてくれないというか、聞いてくれていたとしても、頭に入っていないという・・・・。ともりんのご主人は、気にしていない箇所だとムッとこられるのは、本筋から外れている部分はこれでいいのだ!そこじゃない!と察しました。反論は、手厳しい様子が浮かびます。論理派なのかな?(だけど、時々ずれる)男性って、時々おかしな事や、おかしな主張をすると思うことがあるのですが、それかな?お互いに苦労しますね。(冗談)

ミロのこの絵は、特に難しいのでは?私もどう言っていいか、分からない部分あります。「シュールだ。」ということしか、理解出来ないというか・・。ヒロクニさんがジーと見るという事は、複雑で難解な絵なんでしょう。難しいものが好きな傾向がある人なので。さっと、この絵は通り過ぎましょう!無理はいけない。

このビオラ、わかりにくいのですが下の花びらが割れていて、ハート型になっています。イギリスの荒地に咲いている姿を想像すると、ワイルドでカッコイイなと自分では出来ない情景を浮かべ、このビオラへの思いが深まりました。イギリスは荒地の魅力がありますよね。殆ど、イギリスの小説からのイメージで作り上げている荒地ですが・・・。

燃料費は、関西はましだと思うのですが、やはり使う量が多い。東京の方が割高のようです。卵の値段は、安いものでスーパーでは、278円ですが安いのでしょうか?以前は、300円台だったと記憶しています。それより、物の大きさが小さくなっているので、関連付ける私もどうかと思うけれど、人間の器まで小さくなりそうで、複雑な気持ちになります。卵を控えるのは難しいのに、よく頑張れたね。東京の方が物価が高そう。私は、以前に書いたと思うけど、牛肉にシワ寄せが・・・。
「卵で幸せ」とあり、しあわせ食堂の卵焼きを思いだしました。卵を6個使って焼いたなぁと思い出しました。卵って、重要な食品ですよね。つくづくそう思います。美味しいし。ともりんの幸せに共感します。なんだか卵が食べたくなりました。

今日は、荒地のビオラというのがインパクトがありました。想像の世界を広げても頂き、やっぱり想像力というのは、思いにアクセントを付けてくれるものですね。そんなことを思いながら・・・。
コメント、ありがとう。

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