梅之芝居日記

歌舞伎俳優の修行をはじめてから15年がたちました。
日々の舞台の記録、お芝居ばなし等、お楽しみ下さい。

神楽月稽古場便り 月

2006年10月28日 | 芝居
今日から『元禄忠臣蔵 第二部』のお稽古です。
今日は正午より『南部坂雪の別れ』『伏見撞木町』『御浜御殿綱豊卿』の順で<立ち稽古>。演出、段取りなどを決めてゆくお稽古です。
私は『伏見鐘木町』に出演しますので、一時少し前に稽古場入り。控え室で久々に会う仲間と近況報告などしばしのおしゃべり。みんな元気そうでなによりです。
一時半頃から『伏見~』の稽古開始。久しぶりの上演ということもありますので、動きの手順をつけてゆくことに時間をかけてまいります。この幕は二場ございますが、私演じます<若い者>は、その二場目に、仲居とともに大勢で、内蔵助と<めんない千鳥>をしながら登場します。<めんない千鳥>は、いわゆる<目隠し鬼>で、手拭で目隠しされた内蔵助を、手を打ち、囃しながら取り囲んで遊ぶのです。この遊びの一群の登場の仕方、女と男の並びのバランス、囃しだすきっかけなど、出演者一同、今日はまったく手探りで、演出の織田紘二氏のご指示をうけながら、とりあえず流れを確認したというところです。山城屋(藤十郎)さんのなさりよいよう、みんなで工夫してまいりたいと思います。

続く『御浜御殿~』は、師匠がお出になる場面。私は、ここでは裏方に弟弟子ともに徹します。前回での段取りをふまえますが、劇場が違えば(この前は京都南座)、舞台上でも舞台裏でも、あるいは楽屋でも色々と変わることは当然です。臨機応変に対応できるよう心がけます。

稽古が終わったのが四時半過ぎ。それから有楽町にでて用事と夕食。帰宅後は今度の<稚魚の会友の会 秋のパーティー>の案内状作製と、『御浜御殿~』のことで調べものがあったので、家にある資料と首っぴき。更新が遅くなりまして申し訳ありませんでした。