梅之芝居日記

歌舞伎俳優の修行をはじめてから15年がたちました。
日々の舞台の記録、お芝居ばなし等、お楽しみ下さい。

男、裸でなァ…

2006年10月10日 | 芝居
踊りのお稽古も三日目。『浮かれ坊主』は最初の見せ場<チョボクレ>の中途まで進みました。
おどけた振りが多く、稽古させて頂いていても、とっても面白いのですが、その日はじめて教わるところを覚えるのが、どうにも大変。勘十郎師が前に立って踊ってくださるのについていくわけですが、手の動きばかり見ていると足さばきがわからなくなるし、足もとに気を取られているうちに手振りがアヤシくなってしまいます。三味線にあてるところ、間拍子、顔、体の向き…。いっぺんに覚えなくてはならないことが多いのでついついカッカカッカ、興奮してしまいますが、勘十郎師はすっかりお見通しで、連日「落ち着いて~」と言われております。ウーム、ここが一番辛抱どころ、冷や汗脂汗をかかないで踊れるまでにはまだまだ数をこなさねばなりません! でもやっぱり踊りは楽しいな。運動が苦手な分、踊りで体を動かすのが、私にとっては大切な時間です。余計なことを考えずに、ぐっと集中できますし、変な話ですが、イヤなこと辛いこと、悩みや不安も解消できるんですよね…。
来月もお稽古に通えると思うので、どれだけ先へ進めるか、ひとつ頑張ってみようと思います。

今日はごくごく短文にて失礼いたします。