隊長のブログ

元商社マン。趣味:ヒップホップダンス、ジャズダンス、日舞(新舞踊)、旅行、映画、スポーツ観戦。阪神タイガースのファン。

映画 Film141『芳華-Youth-』

2019年04月17日 | 映画

隊長が、これまでに鑑賞した「映画 」を紹介するシリーズの第141作品目は、『芳華-Youth-』をお送りします。

 

 


現在上映中の中国映画『芳華-Youth-』 (原題:芳華、英題:Youth)を観に行って来ました。


監督・製作は、馮小剛 (フォン・シャオガン) 。

 

脚本・原作は、厳歌苓 (ゲリン・ヤン)。


主演は、黄軒 (ホアン・シュエン) と、新人の苗苗 (ミャオ・ミャオ) 。


黄軒は、2018年公開の 『空海―KU-KAI― 美しき王妃の謎』 での白楽天役が、記憶に新しいところです。


共演者は、鐘楚曦 (チョン・チューシー) 、楊采鈺 (ヤン・ツァイユー) 、ほか。


観賞したのは、有楽町駅前のイトシアプラザ 4Fにある「ヒューマントラストシネマ有楽町」。同館を訪れるのは初めてですが、スクリーンが2つの、昔懐かしい名画座の雰囲気の映画館です。

 

 


平日の昼間の回なのに、162席のシアター1は、8割り方埋まっていました。

 


あらすじ:物語の舞台は、文化大革命に揺れる1976年の中国。軍で歌や踊りを披露し兵士たちを慰労し鼓舞する歌劇団・文芸工作団 (文工団) に、苗苗が演じる夢と希望を持った17歳の小萍 (シャオ・ピン) が入団。


農村出身で周囲となじめず、イジメの対象にされた彼女の唯一の支えは、模範兵の劉峰 (リウ・フォン) でした。しかし、劉峰には胸に秘めた女性がいました。


時代が大きく変化する中、ある事件をきっかけに、二人の運命は非情な岐路を迎えます。何十年にもわたる二人の関係を軸に、文工団の若者たちの初恋と交錯する切ない想いが、美しい映像と音楽と共に繰り広げられます。

 


感想:文化大革命。中国の大自然をバックにした文工団の踊り。そして、1979年の中越 (中国・ベトナム) 戦争の激烈で悲惨な現状。まるで、当時が再現された様な映像が続きます。しかし、これは記録映画ではなく、娯楽作品。文工団の若い女性兵士の下着姿や水着のシーンも登場します。


趙麟 (チャオ・リン) の郷愁を誘う音楽も、劇中で効果的に使われています。効果的に使われている音楽の中で、一番印象的なのは、鄧 麗君(テレサ・テン)  が歌う、「儂情萬縷 (からみあう愛情)」

 

当時の中国では禁止されていた、彼女の曲を、文工団のメンバーが集まり、深夜にこっそりと宿舎で、カセットテープから流れるこの曲を聴くシーンです。当時の中国の多くの若者が、この様なことを経験しているのでしょうね。

 

感動の連続ですが、一番感動したのは、文工団に嫌気がさしていた小萍が、騎馬隊の慰問に訪れた高原で、最後に分隊長から主役を演じるように言われ、舞台の上で、分隊長が彼女の心を見透かしたように、江兵士たちの前で、彼女を “英雄兵” として紹介するシーン。


二番目は、時代の流れで文工団が解散になる日。最後の公演の観客は、傷病兵たちでした。その中に、中越戦争に看護兵として参加し、その悲惨な戦場に触れ、精神の病に侵されていた小萍がいました。昔の同志たちの熱演の前に何の反応も示さなかった彼女でしたが、いつの間にかパジャマ姿で庭に出て、踊り始めるシーンです。


ラストシーンの、時を経て、戦争で右手を亡くした劉峰と小萍が、小さな駅のベンチでお互いを労わる様に肩を寄せ合う姿も良かったです。

 

 


尚、「隊長のブログ」では、中国映画を、これまでに、9作品紹介しています。


中国映画の定義は、中国本土の資本と人材により制作された映画を意味しています。但し、このリストには、合作映画も含んでいます。


詳細は、こちらの記事一覧をご参照下さい

 

 

 

 


==「映画」バックナンバー ==
http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/c/226e9f0193a60e6a012384176360666f

Film1~130  省略

Film131 2018/9/4  『言えない秘密』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/7014b29800d3006fd9f0aeac6830c3b3

Film132 2018/9/13 『TAXi2』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/34f2ce7bd636a0e7125bed1df53f5dd0

番外編  2018/9/16 『訃報:樹木希林さん』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/ff8331cea930236867d1659a7297a7b5

Film133 2018/11/12『ヘアスプレー』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/170d72b0f005a51c321d7fd436e63bb2

Film134 2018/11/15『恋する惑星』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/ff0d07c9bddd00bac5b64937abcae468

Film135 2018/11/30『ダ・ヴィンチ・コード』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/eb2f55f1ea3284f150df68f320c7f076

Film136 2018/12/20『Taxi4』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/b4c34d387c141f0ff9df7df1449f7ec6

Film137 2019/1/15 『伊豆の踊子(昭和38年)』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/4e78c8e001d543cebaee9d704fa50f67

Film138 2019/2/14 『遙かなる山の呼び声』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/35951db56d912eb61271dbfea08ca44c

Film139 2019/2/28 『明日に向って撃て!』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/8ac3e850f5ead3d1d77044082040ec13

Film140 2019/3/6  『グリーンブック』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/41fa9f5b3cda1fe4efd7db96be00b173


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