すずしろ日誌

介護をテーマにした詩集(じいとんばあ)と、天然な母を題材にしたエッセイ(うちのキヨちゃん)です。ひとりごとも・・・。

御猫様、思い出は記憶をどんどん美化する

2022-08-01 23:24:51 | うちのキヨちゃん
 亡くなった人の事を思い出す時、美しい思い出だけを思い出したり、どんどん美化されるのはよくあることで、父についてもキヨちゃんはよく記憶を美化している。

 さて、今日はくろべえの思い出話である。

 「くろべえはな、ほんまに賢い猫で、襖や障子を破った事なんか無かった。」
・・・嘘である。襖、障子、カーテン、壁紙、網戸。そりゃあ何度も破られたし、ガードもしたし、破れない障子紙も使った。ただ、ほぼ老衰で逝くほどの高齢猫になってからは、そんな元気が無かっただけだ。

 「くろべえはな、テーブルの上に上がってご飯を盗むようなあさましい事はせなんだ。」
確かにそれはしなかった。ただ、神棚に上がって神棚の水を飲んでいたことはあった。父が信心深いと「絶賛」していた珍事である。

 「くろべえがおった頃は、ネズミやモグラに悩むことなんか無かった。いつもくろべえが捕ってくれとった。」
それはそうだ。よその畑からもモグラを捕ってくることがあったので、出来ればうちの畑を中心にして欲しいなあとは思っていたが、抑止力にはなっていた。
 「ほんで、外にずら~っと捕ってきたモグラやネズミを並べとった。」
・・・・嘘である。一回につき1匹だし、咥えて戻って得意げにすることはあったが・・・。

 「母ちゃん、動物の中で猫が一番好き!」
・・・半分本当。くろべえが来てから、キヨちゃんは猫派になった。しかし、それまでは猫は泥足で上がるし、障子を破るしとどちらかと言えば嫌いな方だった。だから、我が家にはずっと犬しかいなかったのだ。

 うん、でも思い出は美しいに越したことは無い。

*昨日は生のバジルを売っていたので、貰ったトマトと一緒に鶏肉を煮込んでみた。

     

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コメント (3)
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