みちのくの山野草

みちのく花巻の野面から発信。

ナワリヌイ氏の葬儀とあのことの相似性

2024-03-04 14:00:00 | 賢治渉猟
 本日、故ナワリヌイ氏の葬儀が行われた。その葬儀のTV報道を観ていて思い浮かんだことがある。それは、高瀬露が〈悪女〉の濡れ衣を着せられたことと、あの「宮沢賢治学会イーハトーブセンター 代表理事名の文書」が同学会員全員に送付されたことがだ。つまり、拙著『本統の賢治と本当の露』を出版して約一ヶ月が過ぎた頃、下掲のような6ページにわたる「宮沢賢治学会イーハトーブセンター 代表理事名の文書」が全員に配られたことがだ。
 というのは、ナワリヌイ氏が亡くなったことと、この「思い浮かんだこと」とはその構造がよく似ているからだ。言い方を換えれば、非対称性を逆手にとって、その時に権力を持っている人が弱い立場の人に対して恣に振る舞ったと私には判断出来た故にだ。
 さりながら、本日の葬儀には厳戒態勢の中、少なからぬ人たちが参列した。そこで、現時点では露の濡れ衣を晴らせと主張している人は多くはないが、この葬儀の映像を観ながら、諦めてはならない、粘り強くその理不尽を世に訴え続けろと私は鼓舞された。いずれ、歴史がその裁きをしてくれるのだから、と。

******************* 「宮沢賢治学会イーハトーブセンター 代表理事名の文書」(2018年4月30日付)  *****************
1p

2p

3p

4p

5p

6p


 さて、皆さんはこの文書をご覧になってどのようにお感じになられるでしょうか。
 私はまず、この文書の中にこれだけ私の名前鈴木守が登場する(私に対しては事前に一言の相談も連絡もなしにである)ので、非対称性を使っての私を狙い撃ちにした理不尽な個人攻撃であると受け止め、正直恐怖を感じた。凄まじい世界であり、このやり方はアンフェアだということも。だから逆に私は、
 鈴木守著『本統の賢治と本当の露』が全国的に読まれて賢治の「本当」のことが知れ渡ってしまうこと、特に〈悪女・高瀬露〉は濡れ衣だということが知られては困るので、その対策としてこの私を誹謗するような文書が賢治学会全会員宛に配られたのではないか。
という見方までついしてしまった。
 ちなみに、ある先輩は、
 あんな奇妙な文書を学会員全員にわざわざ送付したということさ。言い換えれば、あんな大人げない文書をわざわざ学会員に送ったという事であり、そのような事をしてあまりにも大人げない、ということだわな。
 今回、『本統の賢治と本当の露』が全国に向けて出版された。これでますます鈴木さんの主張がいよいよ無視できなくなってきた。だが、それを認めれば今まで築き上げてきたものが一気に崩れ始めてしまう。それは困るわな。とりわけ、「仮説検証型研究」という手法によって実証されたものだからそれを否定するためには反例を突きつけねばならぬのだがそれは見つからないのだから困っているはずだ。というよりは、反例を何とか見つけ出さねばならないと四苦八苦しているのならばまだマシな方で、おそらく、そもそも少なからぬ賢治研究家はこの「仮説検証型研究」が何たるものかを殆どわかっていない。だから、論理では敵わないものだからこんな奇妙な文書で個人攻撃をやって来るのだよ。
 しかも、鈴木さん自身がしばしば表現する「田舎の老いぼれ、しかも理系のできそこない」によって、つまり正統派ではなくて異端によってそれが為されたのでおそらく歯ぎしりして悔しがっているんだろう。だから、こんな「らしからぬ事」をなり振り構わずやってくる、そう解釈すれば多くのことがすんなりと腑に落ちるってわけだ。
と私を慰めてくれた。

 とまれ、この文書が配布されてからは、この世界はなんともまあ恐ろしい世界だなと私にはますます思えてならない。
 そして、これじゃ、まるで「いじめ」と同じではないかと。

 続きへ。
前へ 
渉猟「本当の賢治」(鈴木守の賢治関連主な著作)〟へ。
 ”みちのくの山野草”のトップに戻る。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 《表3 「羅須地人協会時代」の... | トップ | 《表4『作物別最適pH領域一... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

賢治渉猟」カテゴリの最新記事