ども、砂川です。
「子宮に沈める」、スゴい映画を見た気がします。
「終わらない青」「体温」の緒方貴臣監督が社会問題化している児童虐待や育児放棄に切り込んだドラマ。
夫に一方的な別れを告げられ、幼い子ども2人とアパートで新生活を始めた由希子は良き母であろうと努力し、日々の長時間労働、資格試験、家事、子育てなどに汗を流します。
しかし、学歴や職歴のないシングルマザーの由希子は社会から孤立し、孤独に追いつけられていき・・・。
平成21年に大阪市西区で起こった二児餓死事件をそのまま映画にしたものです。
全編通して音楽は一切鳴らず、説明らしきナレーションもなく、動かないカメラは防犯カメラの画像を見ているようです。
母親が出ていったまま帰ってこず、日にちがたつに従って部屋が汚れていき、2人の子どもが弱っていき、ただ淡々とその様子が映されます。
ネット検索すると、「ひたすら気分が悪くなった」「こんな映画見るんじゃなかった」などのネガティブなレビューばかりが並んでいるのですケド、ソレは映画のクオリティの問題ではなく、胸が痛すぎる現実を、なんの装飾もドラマ性もなくそのまま表現しているからなのです。
「児童虐待」という問題の本質を知るにはこんな映像の方がいいかもは知れません。
ただ、本当に辛いです。