スナブログ

砂川自動車商会のドモドモ日記

スナブログ:「白い巨塔」

2015-06-29 12:37:50 | 本と雑誌

ども、砂川です。

「白い巨塔」、読み終えました。

文庫本にして全5巻、なかなか読みごたえがありました。

山崎豊子さんの小説は「沈まぬ太陽」に次いで2作目ですケド、すっかりハマッた感があります。

この2作に関しては、善人と悪人がハッキリしていてわかりやすいですね。

しかも、善人はその不条理に苦しみますケド、悪人にはそれなりの「天罰」が下るという、読み終わったアトに爽快感さえ残る仕掛けが素晴らしいです。

「沈まぬ太陽」を読んだ時はずっと渡辺謙さんを思い浮かべながらでしたケド、今回も同様に田宮次郎さんを思い浮かべながら、でした。

ココで唐沢寿明さんでないトコロが「世代」というモノでしょうか?(笑)

大阪大学がモデルである「浪速大学」に勤務する財前五郎里見脩二という対照的な人物を通し、医局制度などの医学界の腐敗を鋭く追及した社会派小説です。

封建的で権威主義的な国立大学医学部で、地位と名誉のために野心に燃える財前と、その同窓である里見第一に考える研究一筋の男。

この2人の「生き方」のコントラストが見事ですね。

昭和38年からはじまるこの小説、「淀屋橋から市電に乗って阿倍野まで・・・」とか、財前の愛人が住むマンションの前を「長堀川が流れ・・・」など、時代を感じさせる表現も、とても興味深かったです。

このアトも続けて山崎豊子さんの小説を読みたいですケド、一話一話の感動が薄れてしまいそうなので、わざわざ何か別のをはさんでしまいそうです。(笑)

 


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