わが国でのボダイジュ:菩提樹は中国原産の落葉高木でシナノキ科シナノキ属に属し、釈迦がその下で悟りを開いたといわれる樹はクワ科のインドボダイジュであって、本種とは異なります。
中国では本種が寺院によく植えられたことから、日本でも寺の境内でよく見られます。
高さは10~15m、葉は互生し長さ5~12cmのゆがんだ三角状広卵形です。
6月ごろ香りのよい淡緑色の花が咲き、花序の柄には長さ5~8cmの淡緑色のへら状の苞があります。
苞から吊り下がるようにつく果実は堅果で直径7~8mm、短い星状毛が密生します。
シューベルトの歌曲「菩提樹」(Lindenbaum)は、洋種菩提樹といい本種の同属変種とされています。