ゲンノショウコ:現の証拠(後光射す神輿草)2006.11.24
煎じて飲めばたちどころに腹痛が治る民間薬として知られているその名もゲンノショウコ:現の証拠(フウロソウ科フウロソウ属)は山野普通に生える多年草です。初秋の頃まで白や赤の五弁の小さい花をつけていたのが、(5.10.18記事)いま黒い果実(さく果)になっています。
果実は直立し、熟すと壁が縦に5裂して、裂片は種子を巻き上げてこれを飛ばします。そのときの花柱の形がお神輿の屋根に似ているというので、ミコシグサ(神輿草)の別名があります。
滋賀県旧浅井町(現長浜市)野瀬地区で見たミコシグサの果実、裂開前と裂開後の果実が並んでいました。いまどき珍しい麦畑を背景に、後光のような夕日を受けて浮かび上がった姿は、これぞ神輿草といった風情でした。