簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
そして遊び、生活のこと
見たまま、聞いたまま、
食べたまま、書いてます。

亀の甲(津山線・乗り潰しの旅)

2019-06-28 | Weblog

 岡山から津山線に揺られる事1時間余りで、快速「ことぶき」も停車する
駅に到着する。「亀甲」駅である。
この駅の読み方はそのものズバリ、「かめのこう」と読む。珍しい駅名が評
判ではあるが、この駅をさらに有名にしているのはその駅舎の形にある。



 それはまさに見たまんま、カメそのものである。
赤いスレート葺きの屋根は甲羅模様に造られている。
そこから巨大な亀の頭と言うか、顔と言うかが、ニューッと突き出している。



眼の部分に時計がはめ込まれていて、口角の少し上がった口元は、笑ってい
るようにも見受けられる。
見ようによってはグロテスクでもあり、顔の水玉模様が可愛くも有り、キュー
トでもある不思議な造形だ。



 凡20年前、当時の町が町制40周年の記念事業として建てたもので、駅舎は
今も町の所有となっている。内部にはコミュニティースペースが有り、カメ
の甲羅様のテーブルが置かれている。町の観光物産情報とともに、利用者が
持ち寄ったのであろうか、色々なカメグッズも置かれ、本物のカメもコンテ
ナで飼われている。



 駅の近くに建つ役場の駐車場脇には、亀の甲羅に似た岩が有る。
うっかりしていると見過ごしてしまいそうな、何もない平坦地に盛り上がる
ように居座る岩は、見様によっては異様な光景にも感じられる。



 昔旅人がこの地で倒れ、それを哀れんだ村人が埋葬したところ、蒼い月の夜、
巨大な岩が弘法大師の像を背に乗せてせり上がった。
それがこの岩で、その姿が亀の甲羅に似ていたので「亀甲岩」と呼ばれ、それ
がやがて地名として使われるようになったと伝説は伝えている。(続)





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