井原鉄道の井原駅の構内にはジーンズショップが有り、当地で生産された生地
を使用したオリジナルジーンズをオーダーメイドしている。
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井原市は岡山県の南西部、広島県と県境を接する人口4万人余りの市である。
江戸時代から綿花の栽培が盛んな地で、そこからデニム地の生産地として繊維
産業が興り、一時全国シェア7割を誇った時代も有ったそうだ。
その伝統は今日まで引き継がれていて近年では「デニムの聖地」として知られる
ところである。
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駅前の通りを北に向け10分ほど歩き、少し西に入った辺りが市の中心部とも
いえる地域で、周辺は公園として整備されていてここには市役所や市民会館と
並んで、市の誇りとも言われる人物の名を冠した美術館が有る。
「田中(でんちゅう)美術館」である。
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近代日本の代表的な彫刻家として良く知られ、文化勲章を受賞した平櫛田中
(ひらくしでんちゅう)は、明治五年ここ井原市で生まれている。
その代表作が、「鏡獅子」と言われる作品だ。歌舞伎俳優の六代目尾上菊五郎
をモデルに、約二十年の歳月をかけて完成されたことが知られている。
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また数々の名言を残したことでも知られていて、
「いまやらねばいつできる わしがやらねばたれがやる」
「六十七十ははなたれこぞう おとこざかりは百から百から」
自身は百歳を超えても創作活動を続け、107歳で生涯を閉じている。
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美術館の前は「田中苑」と言われる日本庭園で、そこには「鏡獅子」「西山公」
「岡倉天心先生像」など五つのブロンズ像が配されていて、田中の作品の一端に
触れることが出来る。(続)
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