簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
そして遊び、生活のこと
見たまま、聞いたまま、
食べたまま、書いてます。

奥伊豆の秘湯・「山の家野天風呂」

2015-05-01 | Weblog
 奥伊豆の山の中にある秘湯「大沢温泉山の家・野天風呂」を訪ねてみる。
下田の駅前から、堂ヶ島行のバスに揺られる事40分余り、大沢温泉口でバスを
降りる。





 池代川の土手に植えられた桜並木のつぼみはまだ固い。
鳥のさえずりに耳を澄まし、瀬音を聞きながら渓流沿いの道を歩くこと15分ほど、
山際を流れる川に架かる時代掛った木造の橋が見えて来る。



 橋の向こうには、木立に埋もれるように、赤茶けたトタン葺の建物が建っている。
300年の歴史を持つ自噴温泉、天然掛け流しの秘湯「大沢温泉山の家・野天風呂」
である。



 橋を渡り、管理するおばちゃんに入浴料(500円)を払い風呂に向かう。
石段を上がると小さな木造りの申し訳程度の脱衣所が有る。入口に掛けられた男
女別の暖簾をくぐるともうすぐ目の前は野天で、風呂が目に飛び込んでくる。



 天然の岩盤と河原の大小の玉石を組んで作られた湯船には、湧き出る無色透
明のお湯が満々と満たされている。
癖のない弱アルカリ性のお湯で、肌を美しくすると言われる「化粧の湯」だ。



 以前は一つの浴槽で混浴であったようだが、今は中央に竹で拵えた仕切りが男
女を分けている。
湯船に浸かると目の前には急峻な山肌が立ち上がり、大小の雑木や山草が手の届
く位置まで迫っている。翻ると目の下を池代川の清流が流れ、その向こうの道路まで
何もなく見通せる。何とも開放的で野趣あふれる風呂である。

 川を見下ろす畳敷きの部屋で、湯上りに、休憩がてら飲む冷えたラムネが何とも
美味で有った。(続)





にほんブログ村 旅行ブログへにほんブログ村
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする