幹の周り5mを越えている。バックには三輪山が見える初瀬川のほとりに聳え、遠くからでも、目立つ存在だ。
幹周り5m。ドッシリと構えている。
関東地方以西の温暖な地域に生育する落葉高木で、木の成長速度は速く、急速に生長するらしい。川沿いの水分状態がよい場所に生育し、巨木に育ったものが天然記念物などに指定されていることも多いという。
後ろには、三輪山が見えます。
濃緑色の葉を茂らせ、枝先には丸い実を付け、熟せばブルーベリーに似た甘い実がなるのです。
縄文時代の貝塚からもこの木の実が発掘されているそうだから、古代人も食べていたのだろう。
葉はケヤキやエノキと似ているが、表面に剛毛があり、さわるとザラザラする。これがこの木の決め手だ。
このザラザラ感は、単に剛毛があるからではない。葉の表面がケイ酸質、つまり石英やガラスの主成分であるのだ。
葉っぱの裏です。
このため、この葉っぱで漆器や鼈甲細工、象牙などの表面研磨にも使われてきた。自然のサンドペーパーなのだ。爪の先をなめらかにすることも出来るのだという。一度試してみよう。
「ムクノキ」という名前の由来は、良く茂る木の意味「茂くの木」であることからとか・・・
新葉には、細かい粗い毛が密生している「ムク毛」からとか・・・。
また、葉に珪酸を含みザラザラしている。この葉を乾燥したもので、木や竹・骨・角の器物の表面を磨きはがす。この物をはぎとる意の『ムク(剥)』からとか・・・・。
そして、古来、日本人は心身のケガレを忌み、ケガレを擦りおとし、無垢な心をもつこと・・・と考え、『無垢の木(ムクノキ)』からとか・・・・。
また、老木になると樹皮がはげてくるので、ムクノキ(剥くの木)だとか・・・・。
さらに、実はムクドリが好んで食べることから・・・「ムクノキ」となったとか・・・・。
去年、この木の下で拾った「ムクノキ」の皮。硬いです。
このように、「ムクノキ」の名前の由来にもいろいろあるのです。さて、どれでしょうね。あとからいろいろこじつけたと思いますが・・・。どれも正しいと思うのですが・・・。
材は緻密(ちみつ)・堅牢(けんろう)で割れにくいため建築材や器具材(運動具・楽器など)として広く利用されるとか。
桜井市三輪・神明神社の境内にありました。ご近所のご老人にこの木の名前を聞いたのですが・・・「さあ、何の木かねぇ。私の生まれる前からあったが・・・誰も知らないねぇ!」ということだった。
今度、教えに行ってあげよう、と思っているが・・・。由来を説明すると・・・???となるかも。